配信中で1-4話までしか見てないんで、そこまでの内容からレビューします。
愛玩動物という、安っぽくて見るからにR18なタイトルからは想像できないぐらいの、重々しく濃い内容でした。
Rentaで1話10ポイントだし、寝起きでなんかシコい気分だったんで、SMっぽい表紙と愛玩動物というタイトルに惹かれて読みました。レビューは高いっちゃ高いんですけどまあ普通ぐらいだったんでノリで読むことにしたのですが、悠々とその期待を超えていき、いい意味で裏切られました。
ただの職なし家なしで金もない受けが、優しそうだけど本性は鬼畜な攻めに監禁されるとこから始まります。ここだけなら、監禁BLでありがちなストーリーだと思います。ですが、蓋を開けてみるとどうやらふたりの複雑な過去が関係しているらしく、読み進めていけばいくほど内容にするする引き込まれていきました。
心理描写がとても鋭く、鮮烈なところにとても胸を打たれました。特に印象的だった場面は、嫌いだった母親に言われた罵言を、攻めが受けに対して言い放つところ。それに対して、攻めがはっとして弱々しく座り込み弟の名前を言うのですが、そこはふたりの過去を照らし合わせて読むととてももどかしくて、むず痒く感じられます。それと、受けが事故をきっかけに精神的にまいっているところも救いがない感じがしてただただ尊かったです。それもこれも全部事故のせいではあるのですが、事故のきっかけとなった友達のたった一言が受けを追い詰めておかしくさせているところに物語の深みを感じました。
私はBL読むときには起承転結がしっかりしてるか、登場人物には人生とかトラウマがちゃんとあるか、ふたりに愛があるかをめっちゃ気にします。この作品はストーリーも読み応えあるし、なにより登場人物の過去の闇が深いところがめっちゃ最高でした。まだふたりに愛があるかはわかりませんが、それは追々見れることを楽しみにしてます。それと、この作品は闇の腐女子としてすごく魅力的な仄暗い要素と線っぽい作画がマッチしてて性癖にグサグサ刺さってきました。控えめに言って最高です。
内容重視の方とか、メリバ大好物で何でも許せる方向けの同人誌を無表情でバクバク食べられる闇の腐女子にはぜひぜひおすすめしたい良作です!
まだまだ配信中で、ふたりの過去と監禁に至った経緯がめっちゃ気になります。これからも楽しみに読んでいきたいと思いました。
はらださんの作品の結構なファンで、あのヤンデレというか、受けにしろ攻めにしろ執着しているドロドロした感じが大好きです。
前作は、ふくすけのドロドロさに驚かされましたし、行動も言動も計算づくで、笑吉にめちゃくちゃ執着しているところが性癖どストライクだったのでど満足でした!今回もそのふくすけの重すぎる愛情に変化はないようでした(浮気してたら執着攻めとして失格なので当たり前ですが)。最後まで、結局笑吉はふくすけに振り回され続けるんだろうなあということを含ませるようなエンドもきゅんとしました。
ちょっと気になることとしては、ふくすけの悪事がバレてしまってふくすけの詰めの甘さが露呈しまってたことと、笑吉が抵抗しすぎっちゅうことです(さすがにあんなことされちゃあわからんくもないですが)。個人的な趣味ぶち込んで大変恐縮ですが、ふくすけは頭良くあってほしかったです。完全に笑吉さまを支配できるようなサイコパスラスボスキャラを確立してたら、とても好みでした。(受けを丸め込んで、力で捩じ伏せるホラーみが攻めにあったら完全に好きでしたが、そこまで歪んでると買う人いんのかなレベルかもしれないですね)
それと、気になったのは笑吉の愛が少なすぎたかなっつうことです。もう少し、ふくすけの気狂いなムードに流されていんじゃね(笑)?とか思ったりしてしまいた。逆に考えれば、笑吉さんの意志の強さが感じられてよかったのかもしれませんが。あそこまで芯の強い人は、現代ではなかなかいない逸材です。会社に入ってても、生き残って出世するタイプなんでしょう。
つまりは今回、笑吉の愛が少ないというよりかは私もエロシーンを期待してたんだと思います。前回よりもエロシーンが少ないのです。エロシーンほしかったです。ごめんなさい。
なかなか商業本で、ヤンデレというかキモデレ?(私のなかでの造語的なものですが、執着しすぎて行動がキモいことを指してます。賀来千香子さんの「誰にも言えない」に出てくるまりおさんが理想)に巡り合うことがないので、はらださんの作品とかは本当に尊いですし、このカラーレシピシリーズもそれを具現化したような最高なものでした!拙い文で申し訳ないですが、はらださん大好きだということが伝わっていただけたら嬉しいです。