ずっと気になっていたこのシリーズ、royal vanillaはまさにジェラートのように終始甘く、1巻後のデザート感覚で読めました。
だけど、中身がない!なんてことは全くなく。
中盤、大人な直規さんが初めての嫉妬に戸惑うところとか、
「こんなに好きなのに」ってポロポロ泣いちゃうトモが、可愛すぎてそして切なくて、もう気づいたら私も泣いてました。
物静かなのに、その奥にある物凄く深い愛をちゃんとトモに、そして読者に見せてくれて、多分周りが思ってるよりホントは子供っぽい一面もある直規さん圧倒的カッコかわいい。
あと脇キャラ達もみんな魅力あってよかった。
全体的にジェラートが出てきてビジュアルも映えだし、終始絵も綺麗で買って◎でした~
バニラアイスが食べたくなってきた、、。
2人のその後を何年も先まで想像してしまう様なラスト、とても綺麗な終わり方です、。
すごく頭がいいけど、誰よりも子供っぽくもある福介。
「泣き顔がゾクゾクする」から、「笑顔が好き」に作中で変わっていくのが、
ただの執着から、ちゃんと恋心に変わっていくのを表しているようで、、。
今はもう歪みきってますが(笑)、少しずつ、少しずつ福介の心が溶かされていけば、
そして、しょーくんがもっと大人になったら、持ち前の優しさで福ちゃんのことを全部、丸々受け止めてくれる日が来るのでは、、。
その時に初めて二人は幸せになれるんじゃないかな、なんて、読後に浸ってしまいました。
最後、しょーくんが、福ちゃんの髪を染めてあげるじゃないですか、。
そうゆうことなんですよねきっと。
自分色に染めるつもりでいながら、
自分自身もしょーくんの色に、知らないうちに染められていく福ちゃんをみてると、なんか安心しました。
この巻のラストは、2人にとってはまだ序盤も序盤に過ぎないところまでしか描かれておらず、だけど同時にこの上下巻がこの2人の全てを物語っているように感じて、不思議な心地です。
私個人的には、これ、ハッピーエンドなのでは??と感じています。
ただのblでは片付けられない様な、
ずっと本棚に大事に置いておきたい一冊です。