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タイトルが秀逸

※ネタバレです

まず、挿絵がとても多いです。こんなにつけてもらっていいの?というくらい多くてホクホクなのですが、そのほとんどが登場人物の悲痛な表情のイラストです。
愛情に飢えた主人公ガブリエルと、ガブリエルの実父であるウリエルのガチ近親相姦・監禁もの。そしてバッドエンド。ちなみに、監禁ものですがスカ描写などはありません。ただ、ハードではありませんが流血、肉体的に痛い描写がありますのでご注意を。
この作品、評価に非常に悩む内容で、どうしようかなと悩みましたが萌え×2で。面白かったし一気に呼んだのですが、この本に対する評価を例える言葉が「萌え」ではないかな?という意味で悩みました。こういう雰囲気の話は好きです。

内容ですが、まずガチ父子、しかも息子×父親は結構レアな気がします。エロ描写もちゃんとあるし、表紙の美しい父親、ウリエルの色っぽい描写、息子ガブリエルの父親に対する執着はもちろん萌えますが、それ以上に作品全体から漂う陰鬱な雰囲気がすさまじく、私はBL小説というよりサスペンスものの洋画をみたような気分になりました。
ウリエルが最後、ガブリエルを赦し指に指輪をはめてあげたところで、彼のガブリエルに対する深い愛情を感じ取れたのがとても哀しかった。どうしようもないの一言。
「ただ、父さんの息子になりたかったんだ」
ガブリエルのこの一言が胸に突き刺さりました。ガブリエルだって、根っからの悪人でも狂人でもない。魂の無い父親の抜け殻を助手席に乗せ、語りかけながら涙を流すシーンは彼の途方のない感情がひしひしと伝わってきます。

この作品の終盤と短編にはIn These Wordsの主要人物である精神科医の浅野がでてくるのですが、この作品での浅野の存在はかなり大きかったです。In These Wordsで見せる浅野の表情とはまた違った一面が見られます。
浅野の存在が、結果的にはウリエル、ガブリエル、フィリップたちの救いになっていたことが本当に良かった。特にフィリップの。浅野は年下男を射止めるのが本当に上手い…。カフェでの二人のやりとりはBL的に萌えました!

主人公の実父に対する容赦の無い暴力的行為、更にバッドエンドで苦手な方はとことん苦手だと思いますが、本編の後の小説作者のNarcissus先生のあとがきには中々ハッとすることが書いていますので、気になった方は最後まで読んでみることをオススメします。

食えない二人

一巻発売からもう一年以上経ったんですね。二巻発売をとても楽しみにしていました。
今回は攻めの篠原が妖しげにも哀しげにも見える微笑みを浮かべている絵が表紙で、裏表紙にはチェス盤を前に不敵な笑みを浮かべる浅野がいました。裏表紙の浅野は一巻裏表紙の篠原の対ですね!並べてみると、二人ともいい表情しています。

さて、内容なんですが、一巻での謎がさらにこんがらがって、謎が謎を呼ぶ展開になりましたね。
篠原がもう演じる必要は無くなった…といいましたが、どこからどこまでが篠原たちの『演技』で、浅野の見てきたもののどこからどこまでが『本当』なのか、浅野共々なにがなんだかな気分です…が、そこが面白い~!続きというか真相が非常に気になります。早くも続きが見たくてたまりません。

そして、二巻で一番悶えたのが過去の篠原と浅野でした。
篠原が演技中の二人の暴力的なやりとりもたまらないというのに、過去の二人のやりとりがもう鋭く私のツボをついてきて、何度も本を閉じては目を瞑りこの本を読めたことに対する感動で「神よ…」とつぶやきつつ天を仰ぎました。萌えすぎて涙目、なんなんだ~!?これは!?という謎の怒りすら湧きつつあります。
浅野がもう、自分の価値を分かった上でわざと思わせぶりな態度をとったり、しゃぶるために篠原に命令したりこれみよがしにステーキをいやらしく食べてみたり(この時の浅野の目のいやらしさったらない)(そしてそれを見る篠原の顔がかわいい)と、「て、手練れ~!」な魔性受けで、見た目と仕事態度とのギャップに私の中で拍手喝采。
そんな浅野に対する篠原が、『演技中』は見せることのなかったコミカルな表情を見せたり、浅野のこれみよがしな行動に顔を赤らめたり、結局いいように転がされている様が可愛くて…。これまで見てきた篠原とのギャップに私の中での拍手喝采からのスタンディングオベーションが止むことなく…。
自分の中でこんな盛大なパーティーを開いているんだけど、千円出してお釣りまでもらっちゃっていいの?っていう感じです。
あと、個人的にエロシーンで眼鏡をはずしっぱなしの眼鏡受けに対してちょっとはかけておいてよと悔し涙を流す性質なのですが、何故か浅野に対してはそう思わない…。恐らく浅野が色っぽすぎるので浅野のでているシーン全部がエロシーンに見えるからかな?と思います。

とにかく、ストーリーもさることながら、キャラの魅力も素晴らしく、エロシーンの充実も一巻以上でした。浅野と篠原に一体何があったのか…三巻がでるまで、また何度も読み返させていただきます。

ちなみに、私が購入したのはアニメイト限定版です。
こちらについてきたミニ設定集、キャラの初期ラフスケッチを始め、漫画のメイキング、絵のメイキングが載っていて面白かったです。6歳の浅野かわいい~!(中身に二巻本編に関わるシーンのメイキングが載っていますので、一応本編を読んだ後に小冊子を読むのがオススメです)
通販で通常初回限定盤も注文しているので、届くのが楽しみです。充実…。

少年地獄 コミック

猫田リコ 

独特の世界観

攻め:表紙、向かって左側(奈良文)
受け:向かって右側の目が大きい方(一二三)

この「少年地獄」は短編集で、7編の物語が入っています。
■少年地獄
一見、不良×学校の人気者…というお話なんですが、実は受けの一二三は奈良文にだけは本性を見せている腹黒の悪魔で、攻めの奈良文はそんな一二三の(不本意ながらの)いいなり男。
奈良文の『思えば一二三尽くしの人生だったなぁ…』から始まる独白のリズムがよく、読んでいて気持ち良かったです。

■犬を使う男の友人
極道者の虎田(黒髪・男前)×「犬」の少年・犬井(デコ出し・無表情)
主人公は龍川というショートカットの眼鏡男。CPの二人の雰囲気は甘いです。

■ピンクの薬売り
大地主の小呉(和服)×薬売りの従業員大谷(和服・黒髪)
受けに一途な攻めと、どうして自分なんかを攻めが好きになったのか悩む受け。攻めが必死でかわいいです。

■海の水の甘い味
執事の紺野(黒髪・釣り目・タバコ)×財閥の隠し子・カヲル(和服)
カヲルに厳しく・意地悪く接する紺野と、紺野が嫌いなカヲル。
最後はハッピーエンドです。執事の紺野が好みでした。

■二人は罪に沈む途中
後輩(スーツ)×先輩(スーツ・黒髪・眼鏡)
先輩を言葉と身体でいびり続ける後輩と、抵抗も文句も言わず後輩のなすがままにされる先輩。
後輩はお見合いで金持ちで美人な女性に気に入られ、結婚を迫られていた。だが、「何かヤダ」という理由で彼女に結婚を諦めてもらうため、後輩は先輩を使い、ある時は自分たちのキスシーンの写真を匿名で彼女に送り付け、またある時は強姦まがいのセックス中の写真までも送ろうかとふざけていた。

そんな彼等の元に後輩の彼女が事故にあったと連絡が入る。
重傷を負ってしまった彼女。彼女は結婚を約束した相手である後輩が、自分ではない誰かを追い続けているのに不安を感じていた。
彼女は、匿名で送られてきた二人のキス写真が、誰から送られてきたのか分かっていた。
「ふざけた真似ばかりなんだから 仕方のない人ね…フフフ …結婚して くれるのよね」
そういう彼女の前で突然床に手を当て跪く後輩。彼女に結婚できないと謝りながら、先輩が好きだったと告白する。
後輩は自覚していた。自分の狡猾さや、本当の気持ちを。自分のしてきた罪を。
そして最後のページで先輩も後輩と共に床に手を当て跪く。
『―どうか オレ達が犯した罪を 償う方法を教えて下さい』

タイトルと最後の独白で、罪は後輩のものだけではなく、後輩を拒めず、なんの抵抗もしようとしなかった先輩の罪でもあるということに気づきました。
秀逸なタイトルだなーと思います。閉塞感がたまらない!!
このお話がこの一冊の中で一番好きです。

■君はカンイチ僕ロミオ
父親が洋食レストランを経営する晴海(髪長め・ちょっとヘタレ?)×父親が和食食堂を経営する天川(黒髪・やんちゃ)
彼等の父親は隣り合わせにある店で、それぞれ食堂・レストランを経営し、いがみ合っている。けれど同級生の息子たちは愛し合っていた…。というお話。
リズム良く楽しく読めました。父親もかわいい。

■変える男
女にモテる人気者・村崎(着崩した制服)×ヘタレで悩める野球部員・浅香(ユニフォーム・短髪・ちょっとなまってる)
野球部員の浅香は同級生の村崎の事が好きだった。浅香は村崎のひそかにユニフォームの胸のあたりに村崎の写真を入れ、想いをはせていた。
ある日その写真を無くし、探しているところに村崎と村崎を取り巻く女の子たちとはち会ってしまう。村崎を取り巻く女子たちに嫌味を言われながら、写真を一生懸命探す浅香。そんな浅香にことあるごとに「どれがいいと思う?」と聞く村崎。浅香はそれに歯切れのいい返事ができず、女子たちをイラつかせてしまう。

二人の立場の違いと、女子に嫌味を言われる浅香の居心地の悪そうな感じがリアルでした。
実はどちらも同じ気持ちなのに、浅香は必死で隠すし村崎は伝え方が下手というか分かりにくいというか…。

最後のシーン、ふと自販機の前で浅香に「どれがいいと思う?」と聞く村崎が歯切れのいい返事ができない浅香に「浅香はどれが好き?」と聞きなおすところ!すごくいいです。
浅香が好きだと言ったものを一本浅香にあげて、「オレも同じのんにする~」と言った村崎と、そんな村崎の背後で笑う浅香。
この本の中で二番目に好きなお話です。

ちなみにどのお話もベッドシーンありです。
とてつもなく長くなってしまいましたが、猫田リコさんの短編集、おすすめです。一度ハマると作家買いしてしまう作家さんですよ~!

断言してやる!

攻め:表紙、上の髭のある方(比嘉)
受け:眼鏡をかけた方(三国)

眼鏡に釣られて購入しました。シリーズ二作目のようで、ストーリーの繋がりが分からなかったらどうしよう…と思いましたが、この巻だけ読んでも問題ありませんでした。
攻めの比嘉はとにかく受けの三国が好きで、たまに「みくにゃん」とか呼んじゃいます。
受けもツンデレな秘書…と思いきやツン2割くらいの社長大好きなデレデレ眼鏡。
ストーリー的には普通かな…という感じでよんでいましたが、エロシーンに青姦・猫耳・女装・道具・エネマグラ・小スカなどなど王道からマニアックなものまで色んなプレイを盛り込んでます。すごい!
個人的に小スカが見れて感動しました。なかなかBLでみれないものなので…。
甘くてとにかく色んなプレイを見たい!という方におすすめですね。

あと攻めのキメ台詞がかっこいいんだけど、キマりすぎでちょっと笑えちゃいました…。王道の「THE・攻め!」という感じ。
「断言してやる もうこの世にお前で勃たない男はいない」
この本の名台詞だと思います。

無償の愛

攻め:表紙向かって左側の金髪セラ)
受け:向かって右側(カンナ)

全三巻の最終巻。
分厚い三巻!とにかく盛り沢山な内容です。
セラはずっとずっとカンナを愛している。その気持ちはブレない。でもカンナの「これから」への不安はとうとう溢れ返ってしまいます。
この巻では二人のコーチと、淳の兄貴分であるルイの過去なんかも見えてきて、人間関係が更に入り組んでいきます。
カンナは二人のコーチと上手く意思疎通ができなくなり、精神状態がガタガタになってしまう。
一方セラはどんどんカンナが分からなくなっていく。
セラのように素直に生きることのできない、傷つきやすくて脆いカンナ。
カンナを傷つけるつもりなんて毛頭ないのだけれど、純粋すぎる心で無意識のうちにカンナを傷つけてしまっているセラ。

そしてセラとの関係をずっと隠してきたコーチにキスシーンを見られたことで、カンナはこれまでの自分の数々の不実に耐えられなくなり…二人の関係はとうとう限界を迎えてしまいます。
別れようとセラに切り出すカンナ。セラは嫌だと感情的になるけれど、カンナの涙を見て何も言えなくなってしまう。
別れのシーンは見どころでした。胸が苦しくなるほど、セラのカンナへの愛情の深さが伝わってきます。

二年後、別れてからまったく会っていなかった二人は再び出会うことに。
生きる環境がすっかり変わってしまった二人。
少年から大人になった二人。
『 あの愛が 無償の愛が… 今も…ここにある? 』
二年後の二人がどうなるのかは、ぜひ漫画で見ていただきたいです。

他のユーザーの方もおっしゃる通り、一本の長編映画を見たような満足感!読み応えのある作品を探している方にぜひおすすめしたいです。
ちなみに最後はハッピーエンドですよ!
ずっと大切にしたい本になると思います。

まっすぐすぎる愛情

攻め:表紙、向かって左側の金髪少年(セラ)
受け:向かって右側の少年(カンナ)

全三巻の二巻目。
一巻で体の関係を持った二人。
大好きなカンナと結ばれ、セラはふわふわと浮き立つものの、セラと寝たことでカンナの悩みは更に増える。
この巻ではカンナの親友の淳ちゃん、カンナとペアになることになった女子の和子が二人に深く関わってきます。どちらもとってもかわいくて良い子なんです!

見どころは徐々にブレーキのきかなくなっていくセラのカンナへの一途な愛情表現と、カンナの不安と欲望。
一巻とうってかわってベッドシーン多めです。セラがカンナに襲い掛かって…って展開が主なんですが、実はカンナも嫌じゃない、むしろセラよりもそういう行為を好んでいる節が。
ベッドシーン、局部の描写や直接的な表現はまったくといってないんですが、閉鎖的な空気と、必死な感じが他にはない色気を感じて好きです。

セラのカンナへの純粋で献身的な愛の深まりはかわいらしいけれど痛ましいものがあります。セラは良い意味でも悪い意味でもカンナしか見えていません。
「…俺 従ってしまう ―従いたい お前に…跪きたい… 好きだ カンナ… 好きなんだ」
この台詞はセラがカンナへ向けた台詞なのですが、秀逸でした。まっすぐすぎて痛い…。

次の三巻が最終巻です。

子供の恋愛

攻め:表紙、向かって右側の金髪少年(セラ)
受け:向かって左側の少年(カンナ)

全三巻の作品です。
キラキラした絵柄とロマンチックな言葉使いがマッチした少女漫画のような画面。
トーンの使い方が綺麗で、細くて繊細な線画もこの方の作風ととても合っています。
ストーリーもさわやかでかわいい青春劇…と思いきや、その中に優しくとがった棘が。

セラはバカでカンナに一途で、スケートの才能がある。
カンナは真面目でセラのことを大切に思っていて、セラのようなスケートの才能はない。
才能が違い、性別が同じ。このことが二人(というかカンナ)を苦しめていきます。

カンナに対して周りが見えないくらい一途なセラがとってもかわいいです。
あとはカンナのどろどろとした内面が見どころですね!もー色んなことを考える考える(笑)
二人の独白の違いも面白いです。セラは超ロマンチックでカンナは超現実的というか…。
この二人の恋愛だけでなく、スケートシーン、二人を取り巻くスケートクラブの面々も魅力的です。
ベッドシーンはこの巻で一度あり、さらっとしていますが妙な色気があります。

一巻だけ読むと二人がどうなるのか気になってしょうがないので、三巻一気に購入がお勧めです!