ためこう先生の絵はきれいですね。元々女装、女体っぽいテーマはやや抵抗がありますが、その表紙を見ると、こんなにきれいで、読まないわけにはいかない。
またキャラの設定、特に攻の設定が好きですよね。初めっから一筋の恋に落ちて、ラムダンをゲットすることだけ考えているウルジ。見た目は結構クールなのに、裏には熱い情が溢れるぐらいラムダンを包むような感じです。このような男子力高い攻は、見る側の読者も憧れますよね。
ラムダンもすごく可愛くて、女っぽい外見も可愛く見える少年っぽさ、健気な性格が良く描かれました。
最後の部分に登場したウルジの兄はさすがに気になりますよね。次の単行本はまた来年か、ちょっと待てないような気分になります。その期待も先生への賛美です。
こんないい作品で、ドラマCDも出したらいいなぁ。
オメガバースのテーマって、普通αとΩが注目され、βの立場はけっこうさみしいです。その世界観の設定から見れば、一番特殊性のないβこそ、ある現実の醍醐味が現れると思う。この作品はβの切ない恋から展開し、また普段お決まりで、理想化されるαとΩの番を崩壊させ、真の愛を探究している、予想をはるかに上回る作品です。もっと現実的に考えると、既成の社会規範への挑戦という先生の考えも含めるのかなぁって思います。
先生はすごく真剣で、巻末で参考文献まで羅列して、これはBLを見る以来、初めて見た光景で、びっくりしました。そして先生がそこまで入念したこともわかりました。流石にこんないい作品を描いてくれましたよね。
また絵もすごく綺麗で、好きなんです。特にΩの顔がすごく気に入って、笑う表情になると、こっちも可愛なぁって思って、微笑んでしまいました。
どうか、βとΩのお二人お幸せに( ^ω^ )