『DOGS on duty』里つばめ先生
31日に日付が変わる瞬間をソワソワしながら待っていました!
斉藤誉さんの殺伐たる日常を覗ける日がやってきましたよ…!!
日常と言うだけあって思いっきりお仕事中の斉藤誉さん。
矢島の休日編との落差激しすぎます。
斉藤さん、今は想像以上に窮屈な環境でお仕事されてるんですね。
上司からお兄さんの名前を出されて「彼の弟なら君も優秀だろう」なんて言われて。
これって斉藤誉という個人を全く見ていない人間のいう事ですよね。
これからも見る気が無い。
部長にとって斉藤誉は「斉藤要の弟」
ここで言い返さないのは、ここで歯向かっても意味がないと分かってるから。
それでもきっと心の中では嵐が吹き荒れていて椅子の二、三脚は破壊してると思う。
キャリアとして組織の中で生きる事を選んだのなら上に行かないと意味がない。
上に行かなければ何も変えられない。
今は牙も爪も隠して、斉藤誉の考える最短で最善の策を練ってるんだろうな。
それでも心の中にどす黒い感情は生まれて、溜まって沈んでいく。
それを煙草の煙と苦みで覆い隠しているように見えました。
気分転換とかリフレッシュなんて言葉は、あの横顔には似合わな過ぎて…。
喫煙所で再会した同期の『所轄で自由にやってた頃が懐かしい』という言葉を聞いて
斉藤誉の脳裏に浮かぶ人間なんて一人しかいない。
斉藤誉にとって矢島は救いであり、支えであり、どす黒い闇を浄化してくれる存在なんですね。
今回ページ数は少ないんですけど斉藤誉にとっての矢島がどういう存在なのか、
斉藤誉の中で矢島と共に過ごした日々がどれだけ大きなものか、
矢島がどれほど支えになっているのか…
それがものすごく伝わってくる番外編でした。
なに一つ言葉では語られていないし、電話での会話に甘さなんてこれっぽっちもないのに、
斉藤誉の矢島を必要としている気持ちが伝わってくるんです!!
こっちの胸が苦しくなるくらいに。
あぁーーーーーー!!!!!好き!!!!!!
斉藤誉が好き!!里先生が大好き!!!!!!!
あんなに饒舌に語る指先がありますか!?
アドレスから矢島の名前をタップした(描写はありませんが)指先に心が震えました。
ヤバイ…好き…死ぬほど好き!!!
何回目か数えきれませんが里先生にまたまた惚れ直しました。
先生の演出って最高です…!
次号にも里先生のお名前がありますし、これはいよいよDOGS新連載って思っていいんでしょうか!?
2回連続の短編で心の準備をさせてくれたんですよね!?
勝手に期待してます♡
最後にひっそり独り言。
※DOGSマニア、中毒者のお仲間の方だけ読んで下さい!
「こんなの日記に書けよ」というクレームを答えて姐さんに書き込まないでね!
今回斉藤誉の我慢と緊張を強いられる日常を見させてもらったわけですが
あんな日常送ってたらますます矢島への執着度合いが深まる一方だな…って感じたのです。
私は斉藤誉は特殊な世界に生きているエリートだけどそんなに強い人間ではないと思ってるんです。
拒否されたくないから縛る。否定の言葉を聞きたくないから唇をふさぐ。
それが斉藤誉だと思っているので。
なにかのきっかけで精神のバランスを崩して矢島を監禁しちゃいそうだな…って所まで妄想させる番外編だったんですよ!
矢島はそんな斉藤誉を殴って目を覚まさせるというよりは覚悟を決めて彼の執着を受け入れてしまいそう。
「監禁でもなんでも好きにすればいいだろ。飽きたなんていったらそん時は殺す」とか言って欲しい…。
ファンにここまで妄想させる8ページの短編。
恐ろしい破壊力!
里つばめ先生一生ついていきます。大好きです。
「男子高校生、はじめての」
長く続いている有名な作品なのですが13弾で初めて買いました。
『中島ヨシキさんのファンは買った方が良い!』と背中を押して下さった
レビュアー様本当にありがとうございます!!
こんなに素晴らしい世界があったなんて…!
ここで新規ファンのわたし、心から謝りたい。このシリーズ誤解していました。
『男子高校生、はじめての×××を、最初から最後までまるごと収録!』
『ふたりの「はじめて」をノーカット・ノーフェード、ノーBGMで収録!』
公式様のインパクトあるキャッチコピーに「うーん。」と躊躇ってしまったのです。
収録時間ほとんどラブなシーンなのかな…?ううーん、と。
全然違いました。
もちろん二人の初めてを丁寧に描いてはいるのですが
そこに向かうまでの流れ、脚本が素晴らしいです。
50分という時間の中に二人がどういう人物か、どうしてお互いじゃなきゃ駄目だったのか。
それがしっかり描かれているんです。
沢山のエピソードを並べているのではなく『これを聴けば分かる』という極上のエピソードを持ってくるんですよ!
はじめてのXXXシーンが始まる前には二人の事が大好きになっているんです!
什三くんは「あり余っていて与えるだけ与えたい」人物として描かれていますが
私には結構大きなものが欠けているように感じました。
無条件に誰かに愛された事がないというか。
会話の中で「什三くんのとこ家族仲いいのに」ってタマが言ってたけど
なんとなくご両親が什三くんの事を子供ではなく一人の人間として
接し始めるのが早かったのかなって感じたんですよね。
そこが山本家とは違うのかなーって。
だって高校生にもなって妹と同じ部屋とか考えられます!?
絶対無理ですよ!!タマじゃなければ!!
だから二人は「足りないタマと余ってる什三くん」でもあるけど
「欠けてる什三くんと満たされてるタマ」でもあると思うんです。
タマは外では人づきあいが下手かもしれないけど
家という絶対的に安心できる場所があって
だからぼっちだけど何だかんだ一人でいられたのではないかと思うんです。
でも什三くんはそういう場所がなかった人特有の欠けてる感があって
そこがたまらなく魅力的なんですよ!!私には!!
CDの中で語られるエピソードを繋ぎ合わせて勝手に妄想しているのですが
この短い時間の中で登場人物の生い立ちまで想像させる脚本と
中島さんと堀江さんの演技に「凄い」という言葉しか出てきません。
そして脚本の上手さに一番唸ったのは腕時計のエピソードです。
タマは自分が何か特別な事を言ったとかやったって自覚はないと思うんです。
だってあの言葉は「相手がこういう答えを求めてるんだよね」とか
「きっとこういう事を言って欲しいんだな」って考えた言葉じゃない。
タマはそういうの一番苦手そうだし出来ないしそもそもそんな発想自体ないと思う。
話の流れ的に什三くん、今までも何度か腕時計の話を誰かにした事あると思うんですよ。
その話をした時の周囲のリアクションは
「せっかくもらったプレゼントをなんでそんなことするの?」
「普通そんなことしないよね」だったのではないかと。
タマにとって什三くんは何でもできるスーパーマンだから
「何でも出来る器用な什三くんが元通りに出来なかった」ことの方が重要で。
什三くんは「時計を贈ったここにいない誰か」ではなく
「目の前にいる自分の気持ち」を最優先に考えてくれた事が嬉しかったんだと思うんです。
「君が一番大事」なんて、タマにとっては当たり前のこと過ぎて
什三くんが悲しくないならきっかけも過程も結果もタマにはそれほど重要じゃない。
タマの愛って凄くないか!?
什三くんの分かりやすく重い愛に目が行きがちなんだけど
めちゃくちゃタマの愛って大きいし深い。
タマにとって什三くんを好きって事は呼吸をするのと同じくらい
当たり前すぎる事なんだな…って。
ここの腕時計の件、大好きです。
ヨシキさんと堀江さんの声の相性もとても良く聴いていると心地良いです。
内容はかなりドキドキする展開なのに寝る前に聴くと気持ちよく眠りに入れます。
什三くん×タマであと10枚くらい聴きたい!
そう思ってしまう程魅力的な二人でした。
アフターディスクが楽しみです♡
凄いです。凄い。
漫画の中の山本君と小林君がそこに生きている。
そう感じるドラマCDでした。
私はもともと重い実先生の大ファンで前作は原作が好きすぎるあまり
「あの世界観を再現できるわけない!CDにしないで!聴きたくない!」と
かたくなに発売お知らせツイートを見て見ぬふりをしていたのですが
今考えると過去の自分を殴ってやりたいですね。
その後他の作品で中島ヨシキさんと出会いその演技力と涼しげな美声に感動。
「ヨシキさんが演じているなら!」と前作CDを購入→あまりの素晴らしさに打ち震える…。
それ以来数えきれないくらいリピートして「続」の発売を待っていました。
2回通して聴いた感想ですが「凄い!想像以上!期待以上!」とテンションが上がるというよりは
静かな感動がじわじわと湧いてくるような感じです。
作中の中で流れている4年と言う時間を、ちゃんと感じるんです。
それは主に山本君の変化からです。
学生時代の山本君は「可愛い顔したごく普通の好青年」と見せかけた
かなりぶっ飛んだ思考の持ち主だったと思います。
幼馴染の下心と言う名のローカルルールを信じちゃう所も
純真とか純粋とかっていうよりは「おいおい!あんた大分変ってるよ!?」という感じで。
そんなエキセントリックボーイ山本君が小林君の圧倒的な彼氏力にときめく青年時代を経て
公私ともに小林君のパートナーになり支え合って一緒に生きていく為に高い山を越える物語。
山本君の成長物語。
声が乗る事によって山本君の変化をより強く感じることが出来ました。
成長物語と言っても、山本君は辛く厳しい修行をしたわけではありません。
本人も「厳しさとは無縁」とか言っちゃってますし。
でもそれは山本君の努力と頑張りがあったからだと思います。
指示される前に自分で考えて動いていたわけですから。
今回のCDで一番好きな台詞、一番好きなシーンは『小林くんまでほぼ0秒』
ここで、指先が震えました。
原作の漫画読んでた時でもここまでこの台詞に感動した事なかったんですけど
ドラマCDの最後のこの台詞はかなり来ます…!
1話にも同じ流れの山本君の台詞があるのですがこの「0秒」の台詞があるのと無いのとでは
まったく感じ方が違うし「ここに繋がるのか~~~!」という感動があります。
1回目は誰にも邪魔されない環境で通して聴いてほしいです。
小林君のアナコンダを入れてみせる!という謎の使命感から始まった二人の関係。
始まりはどうであれ、一緒に過ごすうちに体だけではなく惹かれあい気持ちも繋がっていった二人。
その中でやりたい事もなく「ただなんとなく楽しく」過ごしていた山本君が
恋人である小林君の真っ直ぐに未来を見つめる姿に刺激を受けて自分もお酒を造りたいと思うようになる。
そこによくある辛い修行とか葛藤とか焦燥とかは描かれていないけど
山本君が今の自分のままでは小林君に追いつけない、自分も変わらなければ、という気持ちが
「山を越える」という言葉で表現されています。
その山本君の気持ちが声からものすっっっごく伝わってくるんです。
原作も数えきれないくらい読んだ私が、改めて驚くほど。
小林君に追いつきたい一心で遠く離れた奈良で頑張っていたんだね。
こんなに小林君のこと好きだったんだね。
今回のドラマCDはこの『小林くんまでほぼ0秒』が全てだと思います…!
この短い言葉に、良さが全部詰まってます。
世界中の人にこの言葉を聴いてもらいたい!
この山本君の声を聴いてください!
ヨシキさんと壮馬さんは台本を貰った後に二人で事前に打ち合わせをするくらいの熱を持ってこの収録に臨んだそうです。
お二人が原作を大好きな気持ち、楽しんで収録したのがリップサービスじゃないのが伝わってきます。
原作ファンとしてお二人に心から「ありがとうございます」と伝えたい!叫びたい!
ここからは「音声にしたらめっちゃ面白かった!」という点を挙げていきたいと思います!
①そこ台詞として喋っちゃうんだ!演出が最高
一番面白かったのが漫画で人物の周りに飛んでいる「お花」を「ほわわ~」という言葉で
音で表現しているのが面白かったです。
それ声で言っちゃうんだ!!という斬新さ。素晴らしい。
②重い実先生の体から出る湯気などの漫画的表現を音にするプロ集団に感動
③蘇我君のストーカー気質を短い出演時間で完璧に再現した山下誠一郎さん天才
あの甘さを含んだねっとり系の美声。まさに蘇我。
④原作の筆文字風に書かれた重い実先生独特の喘ぎを完璧に再現する斉藤壮馬さん天才
⑤弟の翔太君あれ生きてるよね?演技じゃないよね?な程の異常な再現度天才
⑥もはや演技ではなく山本君の魂が憑依したとしか思えない斉藤壮馬さん天才
田植えのシーンは再現度が高いとか原作のまんま!とかってレベルではなく
戦慄…!怖い!その才能が!山本君が生きている!
そして最後に彼の原作への深い愛と理解に対して心からの感謝を込めて。
すみません。叫ばせてください。
⑦小林君演じる中島ヨシキさん存在が天才…!
↑もう…あの…なんなんですかこの方!
全ての台詞が美声すぎて美声すぎて美声すぎて体中の細胞が活性化しました。
山本君を好きすぎるその想いが声から伝わってきました。
溢れて溢れてどうにもならない気持ちが!
なんでそんなに小林哲也として生きられるんですか!?
中島ヨシキ完璧に消せるんですか!?
あなたの芝居してない時の素の性格小林君とはかけ離れてますよね!?
小林君が中島ヨシキの体と声を借りて生きてる。そんな感じ。
これだけ毎日中島ヨシキ漬けの私がCD聴いてる間一瞬も中島ヨシキを思い出さない。
その演技力、天才としかいいようがないです。
大好きな小林君に会わせてくれてありがとう…。
そう伝えたいです。
最後に一言。
フィフスアベニュー様限定のミニドラマ付き買って下さい!
あのミニドラマがあってこのドラマCDは完成します!
『DOGS off-duty』里つばめ先生
DOGSのショートが読みたくて日付が変わるのを今か今かと待っていました♡
最新の斉藤誉…!!!!!!
配信直前に公式ツイッターで6ページのショートとのお知らせがありました。
ショートなのか!6ページか!
でも矢島の一日に斉藤誉が出て来ないわけがない!
きっと来る!斉藤誉が!
そう信じて31日になったらすぐ購入。
登場シーンは少ないのに想像以上の破壊力…!!
里先生超絶美形な斉藤誉をありがとうございまーーーーす!!!
横顔…横顔めっちゃイイぃ~~~~~~です~~♡
たった3コマですが興奮しすぎて疲れました。
内容は矢島が非番の日に、高い所から降りられなくなった子猫を助けるシーンから始まります。
大家さんに頼まれたら断れないよね。
大家さんの横には小学生くらいの女の子二人組もいるしね。
無事に救出して矢島はスポーツジムへ。
プール行ってサウナ行って…とこの後の予定を頭の中で組み立てます。
ここで回想シーン。
矢島の持ってたサウナの無料券をビリビリに破り捨てる斉藤誉。
横暴!俺様!傍若無人な私の中の最強最高の攻め…!!!
ここで矢島を指差してひとこと。
『サウナ禁止』
独占欲最高~~~~~~~!!!!!!!!!
恋人の裸を自分以外に見せたくない斉藤誉最高!
独占欲の塊!嫉妬する美形攻めって最高ですよね!?最高ですよ!!
一日…いや、一時間でいい!矢島になりたい!
言われた時の事を思い出しながら「なんでそんな事まで制限されなきゃいけないんだ」と
心の中で悪態をつく矢島なのですが、最後は…。
『めんどくせーな あいつ』
なんで恋人がサウナ禁止っていったのか、その理由にちゃんと辿り着いたんだよね。
正解だよ矢島!
嫉妬深くて独占欲が強い恋人がいて大変ですね!
いや、これさぁ。
初めての矢島のノロケか!?ノロケなのか!?
だって、この後矢島絶対サウナ入らないよね。
どこにも甘い台詞や甘いシーンなんてないのに、なんだこの流れる恋人感…!!!
GAPSの二人が求婚編繰り広げてる間にDOGSの二人もずいぶん恋人らしくなってる!!!
ということで88号のCRAFTからDOGSの新連載始まるの期待してます!
里先生!待ってます!斉藤誉をーーーー!!!
2巻で新たに登場する寺島克樹さん。
片山さんが30才くらいの時にお父様の知り合いのお店で武者修行をしていた時の同僚です。
「当て馬」というよりは1巻でまだまだ親に守られている子供だと自覚した秀一郎にとって
寺島さんは自分が思い描く「理想の大人」なのかな…と思いました。
仕事のパートナーとして片山さんの隣に立ちたいわけではないけれど
少しでも早く「対等な大人」として隣に立てるように努力してる秀一郎にとって
寺島から言われた「そんな決められた人生つまらなくない?」という一言は
一番言われたくない言葉だったんじゃないかな。
私、ここのシーン最初読んだ時めちゃくちゃムカついたんですよね!
いくら才能があるからって人の人生をつまらないとは何だ!!
自分の人生に誇りを持ってる人間は他の人の人生の選択を馬鹿にしたりしないでしょ!?と。
ま~でもこれは後から考えると寺島さんの嫉妬だったのかな、と思います。
寺島さんの来日の目的は日本での受注会だったのですが
個人的な目的は独立するから自分と一緒に働かないかと片山さんを誘う事。
寺島さんは片山さんの才能と、片山さん自身に惚れていたんですね。
この話を寺島さんから先に聞いていた秀一郎は片山さんに
「いい話だと思う。行った方がいい」と伝えます。
本当は行って欲しくないという本心を隠して。
この時片山さんが言いかけた言葉は「それは 断ろうと思ってる」だったのか、
「それは店を立ち上げて落ち着くまでの期間限定だよ」だったのかは分かりませんが
片山さんはきっと秀一郎は自分を引き止めると思っていたのでしょう。
だってあの秀一郎くんですから。
タイミング悪くこの話をする前に秀一郎がバイト仲間の女の子と買い物してる所に
片山さんバッタリ出くわしちゃったんですよね。
相変わらず片山さんは心の声を全く聞かせてくれないので本当の所は分かりませんが
女性と並んでいる秀一郎を見た事がイギリス行きを決めた一つの要因になったのではないかと思いました。
秀一郎と彼女との仲を誤解したからではなく
「この姿が正しいんだ」「この方がいいんだ」って片山さん思ったのかなって…。
秀一郎が移り気じゃないのは片山さん自身が一番分かってる。
分かってるけど秀一郎が引き止めなかった事は片山さんにとって想定外の出来事だったんでしょう。
何も語らない片山さんだけど、たった数コマの回想シーンだけど、片山さんの動揺が伝わってきて切なかったです。
空港で片山さんを見送る時でさえお互いの本音を伝えないまま、一度二人は離れ離れになります。
そして一年後、インターンの経験で自信を付けた秀一郎は片山さんに会いにイギリスに向かいます。
その夜、イギリスの片山さんの部屋で初めて本音を伝えあうんですね。
本当は行って欲しくなかった
君は引き止めると思ったから正直驚いた
これって今までの二人からすると凄い事なんですよね。
お互いが同じように相手の未来を潰したくないと思って一度は離れる決断をした二人。
秀一郎には片山さんに相応しい大人になるんだという明確な目標があって突き進めたけど
何の約束も言葉もなく曖昧な一年を過ごしていた22才年上の片山さんの不安は大きかったと思うんです!
語らないけどね!語らないけどね!!!!
言葉で語らない分、抱きしめられた時に秀一郎の首に回した右腕が語ってるんですよ!
片山さんの想いの深さを!
同時収録の番外編は初デートのお話です。
この日の為に情報誌がボロボロになるまで読み込んでデートプランを立てた秀一郎ですが
どれもこれも片山さんは乗り気ではなく空回ってしまう秀一郎。
そんな中、情報誌の中から片山さんが選んだのは意外な事に遊園地でした。
この遊園地を選んだ理由の中に片山さんの秀一郎への深い愛が隠されているんです!
秀一郎が10才ぐらいの頃、お父さんに遊園地に連れて行ってもらう約束がダメになって泣いていた事がありました。
そんな秀一郎を片山さんは「僕も連れて行ってもらった事ないよ」と慰めるのですが
それに対して秀一郎は「じゃぁ僕が連れて行ってあげます!」と約束をします。
片山さんはそれを覚えていたんですね。
対する秀一郎は初めて来る遊園地に大はしゃぎで小さな頃の約束を思い出す様子はありません。
見てるこっちが吹き出しそうになるくらい、ほんと楽しそう笑
デートの帰り道、自分だけが楽しんでしまった、本当は楽しんでる片山さんを隣で見守りたかったと落ち込む秀一郎ですが
それは片山さんも同じなんだよ。と教えてあげたい気分でした。相思相愛ですね。
そんな落ち込む秀一郎に「今日寄ってくつもりなの?」と言い放つ片山さん。
言葉通りに受け取った秀一郎は「家まで送りたかっただけですから」と涙ぐみながら自分の家に帰ろうとします。
確かにね!?
「今日寄ってくつもりなの?」って迷惑がられてるって思うよね!思っちゃうよね!
でも片山さんだからねー!
せめて「今日泊まっていくでしょ」にして欲しかったよ片山さん。
片山さんもまさかデートしたその夜に何もしないで恋人が帰るとは思わなかったみたいで
顔には出ないけど戸惑っているように見えました。
戸惑うというか…「自分はまた言い方を間違えたのか」って感じかな。
この後、片山さんが年下の素直すぎる恋人を部屋に誘うのですが
このシーンは私の中で歴史に残る名シーンになりました。
素直になれない22歳の年齢差。可愛くなんて誘えない。不器用な片山さんの精いっぱい。
最高に素敵なシーンなので是非見て下さい…!
当時32才だった片山さんが10才の秀一郎を恋愛対象として見ていたとは思えません。
だけど10年、片山さんは待っていたのかな。
目の前の少年が青年になった時に、今と同じ「あなたが大好きです」という目で自分を見つめるのか。
この10年特別な思いで秀一郎を見つめていたんですね。片山さん。
二人との出会いに感謝します。
大島かもめ先生一生ついていきます…!
年下攻めって最高だ…!
年下好きとして生まれ沢山の年下攻めを読んできました。
その中でも『仕立て屋と坊ちゃん』はかなり上位に食い込んできました。
病的な年下攻め好きが最高の年下攻め作品に出会うとそれはもう大変な精神状態になるわけです。
「年下攻め好きに生まれて良かったーー!!」と大声で叫びたい気分です。
※1、2巻同時に読んだので2巻通しての感想になります。
2巻の内容にも多少触れておりますのでネタバレが許せない方はこの後飛ばしてください。
お互い嫌な思いをしない為にお願いします!!
攻め:大企業の御曹司・20才・7才の頃に出会った22歳年上の受けを想い続ける純情一途。
受け:長く愛される街のテーラーの二代目・42才・回りくどくて面倒でわかり難い。
もうこの設定読むだけで「最高だ…!」と涙が出てきます。
1、2巻を通して読んだのですが「仕立て屋と坊ちゃん」では片山さんのモノローグがほとんど無いんです。
年下攻め作品って受けが攻めの将来を想って身を引く展開って多いですよね。
(年下攻めの醍醐味!!私の大好物!!)
攻めを冷たく突き放した後一人になった時に
彼に相応しいのは自分じゃない
きっといつか目が覚めて自分から離れていく
こんな感じで受けの「心の声」を聴けることが多いんですけど片山さんは語らない!
あぁ!!ここでも語らないのか!!という重要なシーンでも心の声が聴こえて来ない!!
でも…!でも…!!それがいい!!!たまらなく良いんです!!!!!
『目は口程に物を言う』という言葉は片山さんの為に存在してるんですね…。
目が、指先が、言葉より雄弁に片山さんの想いを伝えているように感じました。
視線だけで秀一郎を誘うシーンは「あぁ!!大人!!こんなの秀一郎君イチコロだ~♡」と
テンション上がって倒れそうになったので素敵なおじ様受けがお好きな方には是非読んでいただきたいです。
(こちらのシーンは2巻に収録されております!)
この二人の関係ですが「未来ある若者を軌道修正する為」に想いを受け入れないのではなく
ただ単に、片山さんの言葉は言葉通りという印象です。
「君は会社を継ぐんだから女性を愛して幸せな家庭を築くべきだ」なんてことも言いません。
体の関係はありますし、そこまでの「しおらしさ」が無いのが片山さんの面白い所です。
小さい頃から秀一郎を知っている「大人」としてかなり厳しい事もハッキリ本人に告げます。
片山さんの言ってる事って正しいんですよ。ぐうの音も出ない位。
特に「あぁ、そうだよね」と思ったのが秀一郎が働く喜びを語るシーン。
秀一郎は家の方針で「お小遣い」は貰っていないのでアルバイトをしています。
バイト代は「全て」片山さんへの贈り物に使っています。
でも、それが出来るのって秀一郎が恵まれているからなんですよね。
衣食住の心配がないから。学費を親が払ってくれているから。
バイト代で家賃や光熱費を払っていたら大量のプレゼントを贈る事は不可能です。
テーブルの上に堆く積まれてましたからね。
秀一郎が贈り物にこだわる理由は初めて片山さんのお店に父に連れられて来たときに
大人に囲まれて緊張していた秀一郎(当時7才)に片山さんが飴をくれた…という
秀一郎にとっては大切な思い出によるものなのですがそれでもあの数にはちょっと引いたよ…。
恵まれた家庭に生まれた秀一郎が恵まれた環境の中で育つ。
そのなかで形作られた「秀一郎の価値観」を否定する気はなかったと思います、片山さん。
「親が与えてくれるもの」という言葉が重く響くけど、
秀一郎を止めるには秀一郎に「君はまだ親に守られてる子供」という事を自覚させるのが一番効果的。
私にはそう映りました。
ただね、この回りくどい「大人の正論」は秀一郎が心配だから出て来た言葉なんです。
「君は子供なんだからそこまで無理して何か贈ろうとしなくていいんだよ」
「自分で稼いだお金は自分の為に使って欲しい」
「そんなに疲れるまでバイトするなんて君の体が心配だ」
これを素直に言えないんだよね…!!
22歳年上だからね!!付き合ってるわけじゃないって言い張ってるからね!!
あぁ~~~~~!!面倒くさい!!不器用!!じれったい!!!
でも…それが良い!!!
この後秀一郎が過労で倒れてしまうのですが
体一つでお見舞いに来ない、来られない片山さんがまた最高に可愛くてね…。
年上受けの可愛さに悶え死にしそうでした。
「この前は言い過ぎた」のたった一言を言うためにどれだけ回りくどいことするの片山さん…。
最初はあまりにも秀一郎の想いが一方的で気の毒になる事もあったのですが
読めば読むほどどんなに捻くれた事を言ってても秀一郎が好きって言ってるようにしか聞こえなくなりました。
1巻では片山さんの本心が掴めず秀一郎の熱烈な一方通行に見える「仕立て屋と坊ちゃん」ですが
2巻では「そうだったのかーーー!!!」という涙なしには読めない素敵なエピソードが待っていますので
あまりのじれったさに2巻どうしようかな…と思っている方がいましたら
迷わず読んで頂きたいです!2巻最高に最高ですから!!
中島ヨシキさん主演でドラマCD化お待ちしています♡
「みだらな猫は吐息にとろける」第3話 嶋二先生
みだ猫が読みたくて購入しました。
※ネタバレしてます※
あ~~!!ミケちゃんなんで隠した!?なんで嘘ついたの~~~!!!
って叫びたくなる3話でした。
なんで…なんでなの…。私は悲しい!!!
天野は佐久間さんに会った事を隠さず伝えたじゃない?
本当だったら佐久間兄が帰国してる事はミケちゃんには
教えたくなかったと思うんですよ。
天野自身、佐久間兄に「大人の男性として負けてる」って感じてたわけだし。
それでも天野はミケちゃんの事を信じてるから伝えたのに
ミケちゃんはなぜ「知らない」なんて嘘を吐いたんだろう…。
「俺もさっき配達に行った時に会った」でいいんじゃないの?
ミケちゃんが嘘ついた理由がイマイチ分からないのです。
勝手に推察もできない。
連絡先を貰った事を後ろめたく思ってる?って考えたんだけどそれも違う気がして。
あの状況で「もう連絡することもないから要りません」って言うのも変だもん。
天野が佐久間さんの話を出してこなかったらミケちゃん連絡するつもりだったの!?
それはないよね!?天野大好きだもんね!?
1巻からミケちゃんがどれだけ天野の事を好きなのか見ている読者だからこそ
今回の嘘にモヤモヤしちゃうんだよね。
2巻の「甘く啼く」では初めて本気の恋を知った天野の変化が見ていて可愛くて楽しかった。
嫉妬したり独占欲丸出しだったり。
今回の同棲編でもヤキモチやいたり年下らしい可愛らしさもあるけど
「自分にはこの人さえいてくれればいい」と思える相手に出会えた強さとか
迷いの無さとか潔さを感じて天野の言動全てに感動しました。
天野…!めちゃくちゃカッコイイじゃんかーーー!!!!!
ミケちゃんのモンペファンの私がみだとろでは天野のカッコ良さにドキドキしています。
天野は彼女もいたしゲイというわけではないんだろうけど
生い立ちから来る女性不信が天野の根底にはあったと思うので
同性との恋愛の方が天野には合っていたのかな?って思うんです。
感情面でも肉体面でも本気でぶつかっても大丈夫っていう安心感が欲しかったのかな~。
女性との結婚というものを想定して恋愛して来なかった天野は
世間体も気にしてない。気にしてるのはいつもミケちゃんの方。
天野は好きな人とは手をつなぎたいし抱きしめたいしキスもしたい。
周りにどう思われても、理解されなくても、好きな人が自分を好きでいてくれればそれでいい。
男と、同性と付き合ってるというより三池悠一という一人の人間と付き合ってる。
天野を見てるとそう感じます。
天野の本質って、ほんとはこっちなんだろうね。
最初から諦めたような顔して冷めていたのは本気で愛せる人に出会ってなかったから。
天野の変化を見て感じるからこそミケちゃんの態度がショックでした。
ミケちゃんはお互い好意を持っていたのに(付き合ってたわけじゃないけど)佐久間さんとは結局は終わってしまったから
ノンケとの恋愛はいつか終わるって思ってるの…?
ミケちゃーーーん!!ミケちゃんの本音を聞かせてーー!!
こんな状態で来月のdrapにはみだとろ載りません…。
この状態で何か月待てばいいの…!?嶋二先生~~~!!!
ここ数年順位に変動がなかった「私の中の攻めキャラランキング」1位の座ですが。
2020年、暮島弘さんが掻っ攫っていきました。
ここまで私の理想を詰め込んだ攻めがこの世に存在するなんて…!!!
ぴい先生の他社さんの作品は好きで持っていたのですが
過剰妄想少年は長い間どうしようかな~と眺めているだけで
読むきっかけがなかったんです。
高校生BLは大好きなんですけど受けと攻めの関係性に
スクールカーストが絡んで来るのかな?って勘違いしていたんですよね。
もったいなかった!
今回1巻を読むきっかけはドラマCDでした。
中島ヨシキさん出演の作品を探していたら
『中島さんのファンは絶対買った方が良い!』という熱いレビューを読みまして
よし!買おう!その前に原作だ!!と思って1巻を読んだら…
どどどどどどハマリしました。
すぐに1巻から3巻まで買い集め毎日繰り返し読みました。
ラッキーな事に3巻が出るタイミングという事で
3巻の特典と特装版は無事に買うことが出来ました。良かった♡
3巻まで一気に読んだ後に1巻を読み返すと
蛹が蝶に羽化する過程を見ているようで感動すら覚えます。
絵がお美しくなりましたよねー!
でも、1巻の「学校」というある種の閉鎖空間に守られてる「子供時代」は
1巻のまだまだ不安定な絵柄が合っていると思うし
暮島の昏い目も3巻の洗練された絵とはまた違うゾワゾワする魅力にあふれています。
今まで沢山の素敵な作品に出会ってきましたが
過剰妄想少年を読んでいる時の感覚って今まで感じたことのないものでした。
『没入感が凄い』って表現が一番しっくりくるかなぁ。
自分がまるで同じ教室の中にいるような不思議な感覚でした。
読み終わったあと、一瞬自分がどこにいるのか分からない位世界に入り込んでいました。
どのくらい時間が経ってるのかも分からなくて、そんな自分に驚きました。
家族と同居しているので一人静かに読書タイムってなかなか難しいです。
なのでいつもはヘッドフォンでクラシックを爆音で聴きながら
自分だけの時間と世界を作り出してBL読んでるんです。その方が集中できるので。
でも、過剰妄想少年はそんなの必要なかったです。
ネタバレあんまり読まなかったので恐る恐る読み始めたんですけど
すぐにのめり込んでしまって気が付いたら読み終えていました。
VR並の没入感。すごかったです。
今まで「過剰妄想」という特技があったので自分の世界にこもりがちだった大野くん。
でも、一度寄り添ってくれる温度と誰かがそばにいてくれる喜びを知ってしまったら
もう一人ではいられなくなってしまった。
そう仕向けたのは、他でもない暮島。
あの台詞には鳥肌が立ちました。
ゾッとしたし怖かったけど、ものすごく興奮しました。
私が求めていた攻めがそこにいたので。
二人の初めては、無理やりです。甘くはないです。
実際に体を繋げる感覚を知らなかった大野くんに無理やりそれを植え付けた暮島。
ここのシーンは大野くんの感じる痛みがこちらにも伝わってくるようで辛いです。
辛いのですが、想いが通じ合った二人を知ってから読み返すと
自分たちの関係は友達じゃない。
少なくとも暮島が大野くんに抱いている感情はそんな生温いだけの感情じゃない。
その事を周りと関わって来なかったせいで他人の心の機微に気付けない鈍感大野くんに
分からせるにはあの方法しかなかったのかな…と思ったり…。
でもやっぱり無理矢理はよくないと思いますよ!
いくら今がラブラブでもね!?
暮島に無理矢理抱かれてからの大野くんの中は今まで以上に暮島でいっぱいです。
暮島が自分以外の誰かに触れているのが耐えられない。
あの感触は自分だけのものだ。
自分の中に芽生えた感情に正直になる大野くん。
この辺りはね、大野くんが自分の中に芽生えた感情を分類したり名前を付ける前に
暮島が大野君の全てを自分と言う色で全部塗りつくしちゃった感じがします。
「俺たちは友達じゃなく恋人だ」ではなく
友達でもあり家族でもあり恋人でもある。
友情も愛情も、大野君の全ては自分のものだ、という暮島の狂気じみた執着を感じます。
怖い…。でもそこが良い…!!執着攻め最高…!!!
正直1巻を読んだだけでは刷り込みとか、心のすき間に入り込んだって感じがしないでもないのですが
ここに関しては3巻で二人が最高の答えを出してくれたので3巻レビューでじっくり語りたいと思います。
3巻発売に合わせて電子でもキャンペーン開催していますし私と同じく今まで読んでなかったBLファンの皆様。
読むなら今です!!
一緒に沼にハマりませんか!?
今年もBLアワードで素敵な出会いがありました。
ちるちる様ありがとうございます!
ここ一ヶ月、頭の中がミケちゃん一色です♡
大人気のみだ猫シリーズを今まで読まなかったのは
攻めの『クズ』という言葉に拒絶反応が起きてしまったからです。
クズはクズでも私の苦手なタイプのクズだ…!と。
妙にリアリティのあるクズが私は苦手なんです。
突き抜けて別世界のクズの方がかえっていいんですよね。
レビューや感想を読むと元カノが絡んでくるみたいだし
体の関係から始まるのは良いとしてノンケの興味本位からくるものらしいし。
うーん。苦手だ。
とその時は思ってしまったんですね。
私の好みは極端に狭くて、執着攻めが好きなんです。
それも執着攻めが好きな私が攻めのいない隙を狙って
こっそり受けを逃がしてあげたくなるレベルの執着攻めです。
どっかの発情天使とか、どっかのフェロモン症アニオタ彼氏みたいな。
そんな私の背中を押してくれたのはミケちゃんのモンペの大先輩の皆様です!
皆様の熱い、熱すぎるミケちゃんへの愛に「受けがそんなに可愛いのか…」と気になり購入。
そこからはゴロゴロと坂を転がり落ちてミケちゃん沼に落ちております。深い…!
「爪を隠す」だけしか読んでいない時は何度読み返してもミケちゃんの可愛さと健気さしか目に入らなくて
天野に関しては「ミケちゃんが好きならしょうがないけど天野のどこがいいわけ?」くらいしか思わず。
ミケちゃんが天野に一目惚れで前から好きだったって知ってから読み返すと知る前より天野が憎らしく
ここには書けないような暴言を心の中で天野に吐きながら読んでいました。
無神経だし意地悪だし思い込み激しいし嫉妬深いし公園のトイレに無理やり連れ込むし…!
ハッキリ言うと爪を隠すだけだったら天野の事は好きじゃないです。
甘く啼く読んでCD聴いて同人誌3冊読んで、天野の変化を知っているからこんな事言う気になれたのですが。
二人の恋が成就するには天野の恋愛慣れしてる部分って必要だったんだろうな…って。
だって相手があの無口で不器用なミケちゃんだもん。
天野がグイグイ行かなきゃあのまま終わってたと思う。
「好きな相手に誤解して欲しくない」
「好きな相手には好きだって伝える」
この感情に動かされて諦めなかった天野の事は好きです。
自分に興味がなくて前みたいに何もなかった関係に戻るなら仕方ないけど
彼女がいるって誤解して離れるなら真実を伝えて本当の気持ちを聴きたい。
あのエレベーターの中の言い訳からの告白…好きです!!!
アワード入賞作ですし大人気作品なので今更のレビューだとは思いますが
私の様に天野のクズな部分で躊躇ってる方に大丈夫だよ!とお伝えしたく書きました!
まだ読んでない皆様、ミケちゃん可愛いです♡
今なら同棲編の連載に間に合いますよ♡
最近ファンになったお仲間の方と一緒に騒ぎたいです♡
BLアワードで嶋二先生の「みだらな猫は爪を隠す」に出会い
ミケちゃんの可愛さに坂を転げ落ちるようにどハマリし転げ落ちた先は沼でした。
そうか!これが若者がよく使う沼か…!!と痛感しております。
好きになりたてで頭が沸いてる状態の勢いのままドラマCDの感想です!
私はアワードにも書かれていた『ミケちゃんのモンペファン』なので
CDを聴くまで天野の事は正直どうでもいい…というか、どうでもいいよりもっと下。
好きになれなくて、なんでミケちゃん天野がいいの?くらいの気持ちだったんです。
CDの前に続編の甘く啼くも読んでいたせいか、どーしても天野が許せなくて。
ミケちゃんが良いと言っても私は許せない…!天野!
なので「壮馬さん演じる可愛いミケちゃんが楽しみ♡ミケちゃんが可愛ければそれで良い♡」
そう思っていたのです。再生するまで。
そんな私でしたが。
ドラマCD79分の時間を過ごしたあと
『天野陸21才 初めての恋を知る』物語に夢中になっていた自分に気付きました。
中島ヨシキさんのファンの方々からお叱りを受けてしまいそうですが…
中島ヨシキさんって何者ですか?って呆然とするくらい凄いです。いやほんとに。
聴き終わったあと「凄いわ…いやー。凄いわ。ほんと凄いわ。」ってなりました、私。
一番『うわぁーーーーー!!!!天野ーーーー!!!!!』ってなったシーンは
ミケちゃんにとって自分の存在ってなんだ?と自問自答した後の『セフレか』
言い方…!言い方…!!!
原作読んでた時はかなりサラッと読んでいたのですが声が乗ると凄いですよ!!
相手にとって自分がどういう存在か気になるって事は
自分の中に相手に対して何かしらの感情が存在するからなんですよね。
どうでもいい人にはどう思われてもいいですから。
自分の中に芽生え始めた感情にまだ名前は付けられないのに
二人の関係性を言葉にして勝手に傷付いてる感じが
この時まだ本気の恋を知らない自分勝手な「天野」そのもので
何度聴いてもこのシーン凄いです。凄いしか言ってなくてすみません。
原作を完全再現というわけではなく残念ながら良いシーンも結構カットされているのですが
原作より天野の気持ちの変化が丁寧に描かれているように感じます。
それはやっぱり声の力ですよね。
最初は空っぽで熱を感じなかった天野の声が変化していくのを感じられるわけですから。
これぞドラマCDの良さだよーーー!!!という名作になっております!
作中何度も出てくる天野の『好きって言えよ』ですが。
お前が先に言えよ!!!と原作読みながら怒り狂った私ですが。
漫画以上に目には見えない「俺は好きなのに」という天野の声が聴こえてきそうです。
原作では好きな相手に公園のトイレに連れ込まれたミケちゃんが切なくて、
連れ込んだ天野を許せなくて「天野〇ね!〇す!」と心で叫んだシーンでしたが
ドラマCDだと二人のもどかしさとか切なさが伝わってきて飛ばさずに聴くことが出来ました。
(ここ聴くの躊躇ってたんです)
こんな場所で無理やり抱かれて悲しいけど好きだから本気で抵抗できない
ミケちゃんの気持ちが声で伝わってくるんです…!
本気で抵抗する気があるならミケちゃんの方が腕力あるのはファンは知ってますから。
天野の方も自覚がないまま好きになっていたミケちゃんにとって自分が特別ってわけじゃなかったと思い込み
理不尽な怒りをミケちゃんにぶつけてる感じが…許せないけど切ない。
ドラマCD聴くたび思うんですけど声って凄いですよね。
天野が帽子を届けに来て二人の想いが通じ合った後のミケちゃんの「天野」
ここ聴いて欲しいです!泣けますー!
必死に背伸びして一生懸命首に手をまわして天野の全部を求めてるミケちゃんが
それはもうめちゃくちゃに可愛いです…!!可愛いよミケちゃん!!好きだミケちゃん!!
という事でみだ猫ドラマCDが素晴らしい作品です!という事が少しでも伝わったら嬉しいです。
「原作は好きだけどドラマCDってちょっと抵抗あるんだよね」という方いらっしゃると思います。
私も数年前までそうだったので。
でも大好きな原作がこんな素敵なCDになるって幸運な事だと思いますので新しい扉開いてみて欲しいです!