「春を抱いていた」シリーズのスピンオフです。「春抱き」を読まずに読むこともできますが、翔(受)の背景を知らないとイマイチ入り込めないかもしれません。
「春を抱いていた」は新旧合わせると相当長いので新しく読まれる方にはハードルが高い作品になってしまってますが、本編もスピンオフのこちらもとても面白かったのでこれを機に是非「春を抱いていた」を手にとって頂けたら嬉しく思います。
本作の主人公は、天然ながら一生懸命考えて行動する努力家の二世俳優くんです。
この子が頑張り屋さんなのに微妙にからまわりしてたりしてて、でも敏いところもあって絶妙に応援したくなる愛されキャラ。一方の攻は受と違ってある程度世間というものを理解しているしっかり者。自分や他人を客観視できるタイプです。
生い立ちや価値観の違う二人が寄り添っていくまでの過程が丁寧に描かれていますので読み応えがあります。