リバーズエンド
手に入らなかった小冊子の再録と言うことで嬉々としながら読みました。色々なところでネタバレ感想を読んで覚悟していましたが、それでも壮絶。
私が3兄弟の長子なので、十亀より寧ろ小春に感情移入してました。頑張っちゃうんですよね。私も昔母が入院した時、食事も洗濯も後片付けも全部一人でやりました。誰に言われた訳でもないのに、何故か自分がやっちゃうんですよね。程度の差はあれ、長子の特性ですかね。
あと、散骨する十亀の挿絵は印象深かったです。泣けない十亀の切なさ満点のあの表情。お金がないって切ないと、改めて感じました。
god bless You
十亀が良い男過ぎて…!!一々大人なんですよ。余裕があるって言うか。自分が折れて治まることは平気で折れるし、我慢する。でもそれは、プライドなんてなんの腹の足しにもならないことを知っているから。十亀にとってはこれまでの人生で身に付けた、一番楽に生きる術なのかなぁ、って。でもその諦めの良さと執着のなさがカッコ良いんですよ。やっぱり影のある男はカッコ良いです。
そんな十亀と対称的なのが、羽部ですね。なんでも手に入る恵まれた環境にいる彼は、子供です。でも嫌いじゃない。彼は自分を信じていて、自分の周りを絶対的に信じている人だと思います。佐藤のことも、本当に信じていたんじゃないかな。それだけに世界が狭い、対人スキルの低い人ですね。プライドが山のように高いから絶対折れないし、自分が間違ってても謝れない。
でも嫌いじゃない。初めて父親から離れた現場での仕事で、何一つ上手くいかない焦りが切ないです。リテイクが多くてスケジュール通りに撮影は進まないし、体調は崩すし。彼は彼なりに一生懸命なのに、独り善がりすぎて誰もついてきてくれないし、代理の十亀の方が良いと言われる始末。挫折知らずの坊っちゃんの初めての挫折。才能はあるはずなので、これからを応援したいです。根は悪い人ではないと思います。彼は、良い受になる気がする(笑)
ちなみに佐藤は嫌いです。
何故か羽部語りになっちゃいましたが、とにかく一見の価値ある本です。BLとしてもヒューマンドラマとしても楽しめるはずです。十亀がホント良い男!
前作と違い、今回はストーリーがありました。前回最も謎だった「なんで王子はハジメのことが好きなのか」が語られています。
こう言っちゃなんですが、ハジメって別に良い男じゃないんですよね。顔は中の上くらい?性格だって結構ひねてるし、頼りがいもない。王子の思い出の中でだって、優しい言葉を掛けたわけじゃない。なのに王子には大切な人なんですよね。そう思うと、王子がいかに寂しい幼少期を過ごしたか考えさせられます。あの程度のことが大切な思い出なのかぁ…って。
シリアスに感想書いてみましたが、間違ってもシリアスな話を期待しないでください。今作も前作同様(以上に?)エロはぶっ飛んでます。着ぐるみはもう笑うしかない。なんで着ぐるみ相手にそう言う気分になれるのか。凄いとしか言いようがないです。
ハジメ&王子のお話はこれで終了みたいですが、シリーズとしては続くんでしょうか?長男&秘書がなんだか怪しく企んでるし、次男の執着っぷりも気になるし、政宗もなんだか変だし。うーん、気になる…
絵が個性的でとにかく汁気が多い作品です。見る人を選びます。とにかくエロが見たい人、普通のエロに飽きた人、健気受けが好きな人にはおすすめします。
エロと王子の健気さで出来てるようなお話です。ハジメはただのお馬鹿です。
みかん色の月の下で
金持ち×色子。色子を金持ちが身請けするまでの話。金持ち攻めがあまり好みじゃないので中立。
唇に甘い熱・唇に赤い花
表題作。これが読みたかったんですが、ちょっと期待外れ。でも啖呵を切る受けはカッコ良かった。リバして欲しかった。これも中立。
愛はタダでは買えません
これが駄目だった。受が貧乏実家を助ける為に、攻と結婚してエッチの度にお金を取る話。
健気みたいに描かれてたけど、私には受がエゴの塊にしか見えなかった。エッチでお金取るのに、俺より金かと言われたらと泣く。養子縁組み届けを出さなかったことがバレて、責められたら逃げる(その後第三者が取って付けたように受を擁護)自分が悪いと全く思ってなさそう。誤解される行いをした自覚なさすぎ。攻めも最初は微笑ましかったけど、いくらなんでも馬鹿すぎる。発想が面白いから、余計残念。
スイートマイハニー
これも溺愛攻めだけど、こっちは面白かった。自分は可愛いかと友人に聞いて、ドン引きされる受が可愛い。
唇に甘い華
表題作の受が贔屓にしてた色子の話。ハッピーエンドじゃないけど、良い話でした。
最後二つは好きだけど、それでも相殺されないくらい真ん中の話が駄目でした。続編出てるみたいですが、読めば印象変わるんでしょうか?
西田さん大好き!!
相変わらずの青年誌みたいな絵ですが、お話はとっても素敵。非日常な事態に陥ったふたりの、逃亡劇の中の恋物語です。
田中がうまい。あれはずるい。自分の魅力を知っていて、相手の感情に敏感な男は厄介ですね。馬鹿でいれば優しいけれど、賢くなると逃げていく男。彼の言う可愛いは、『何も知らない愚かさが可愛い』って意味が含まれてそう。自分より下だと思うものに対して『可愛い』と表現してると思いました。だから自分と対等な奥さんになる人には、可愛くない人ばかり選んじゃったんじゃないかな。
浅野は確かに可愛かった。頭はいいのに、田中を信じきってる。田中から見たら、さぞ『可愛く』見えただろうな。だから最後、全部知って可愛くなくなった浅野を、田中が受け入れたのには感動しました。
西田さんの良いところは、最初から主要人物をゲイにするところだと思います。だからお話に無理が出ない。いつ惚れたのか、という部分がよく分かります。最初からタイプだったんですもんね。
恋とキスで悩む場面は、とっても切なかった。好きになってくれるわけもない男への恋は辛いなぁ…
とっても面白かったけど、欲を言うなら後日談が欲しかった…!!日本でのラブラブ生活見たかった!!
太郎&ハナコ(充)
未だかつて大事なところに触ってもいないのに、顔射した攻めは見たことありませんでした(笑)そらハナコも呆然とします。いい具合に空気を読まない太郎と、素直じゃないハナコはお似合いだと思いました。でもPSPは酷い…(ーvー;)
余談ですが、カバー裏を読んでガッツリ喘いでる太郎を見たくなった人は、私の他にいませんでしょうか…?
岸&恒
餓えた獣のような受けも初めてでした(笑)…と、思ったらリバった!!リバが全然不思議じゃないふたりだったので、普通に萌えました。これからも交互にお願いします!もうジャンケン制でも良いと思う!!
聡史&瑛生
平凡×美形好きにはたまりませんでした!瑛生が聡史大好きなのもよかった!美形が平凡を大好きだと、大抵攻受逆ですが、私はこのCPがめっちゃ好き!痒いところに手が届く、素敵CPでした~(*^v^*)でも5回に1回くらいリバってくれても美味しいです(笑)
とにかくえろえろでした。この人たちなら夢の、6人連結輪になってプレイもできる気がする!!たぶん充や恒ちゃん辺りが嫌がるだろうけど…
めっちゃ良かった!
よしながさんの代表作である西洋骨董洋菓子店が苦手だったので、なんとなく敬遠してましたが、凄い後悔!!何この純愛!!
ジャックが可愛い。好きなタイプのツンデレでした(^ω^)頑張りやさんだし、素直にお礼も言えるし、人を思いやれるし、ジェラールのこと大好きだし。
ジェラールも最高。とっても優しい男です。そのせいで過去にとっても傷付く経験をしてひねくれたけど、それでも根本の優しさは健在。ジャックを本当に慈しんでくれます。
ジェラールがラウルに対して受ける姿勢を見せた時は「え!?」と思いましたが(攻めが受けとして他のキャラと絡むのが苦手&おじさん受け苦手)全然気になりませんでした。だってジェラールとジャックのお互いへの愛情の確認に必要な場面ですからね。ラウルは嫌な男ですが、なかなかいい仕事してます。ラウルのふざけた行いが、結局ふたりの仲を進展させるのに二度も役立ちましたからね。
ラストも良かった。笑ってるふたり良かった。確かに純愛だった。ポールとシャルロットと4人で幸せに暮らしてください。
ただちょっと、私の好みじゃなかったです(・ω・`)
片思いしてる健気受けは好きですが、ちょっと私の萌ポイントとは違いました。ネガティブ過ぎるというか、すべてにおいて受け身な如月は、あまり得意じゃなかったです。あと里見も好みじゃなかった。優しくて良い男なんですが、何かが違う。私には甘えられるところに甘えきって、その心地よさにやられた子供のように見えました。まぁあそこまで甘やかされたら気持ちは動くのかもしれませんが…
でも良いお話でした。ジワジワっと切なくなるような。キンピラ可愛いし。鍋とか、草むしりとか、温かくなります。王道ストーリーを綺麗にまとめあげた感じです。
あと、榎本はこのままノンケがいいな。でも受けてる榎本も見てみたい…。ジレンマです。