絵がきれい。
ストーリーもありがちといえばそうかもしれないけど、攻めくんの一途さが本当に胸に響く。
画面の空気感がいい。
本当にとてもいいの、それぞれは。
なのに話が唐突でぶつ切りでちぐはぐで。
そのちぐはぐさも空気感といえばそうではあるんだけど、きっかけになるような出来事や気持ちの変化がすごくいびつなはじまり方やつながり方をするのでなんとも頭が追いつかない感じ。
んで大事なところは説明不足。
せいちゃんがなんであんなにビッチ化したのか、大学でもやられっぱなしなのかわけがわからない。
そのへんもう少し深く描かれればキスの思い出がさらに引き立つのになーとか。
期待を込めて星3個、かなり中立より、だけどほんのすこしの事で神にもなりそうな雰囲気はありました。
おもしろかったです。
絵は綺麗ですが、ちょいちょい体のバランスがおかしかったりが気になりました。
やや古風? 少女漫画的で好みの分かれそうな感じはします。
でも妙に心に残るひっかかりとして魅力的な気もする、不思議な感覚…。
内容は上司と部下、互いに自分にない部分を認め合い、惹かれ合っているけど、ゲイの上司のほうは部下がマジメでピュアだからこそそう簡単になびくわけにはいかず、部下は一所懸命アプローチ、仕事も熱心に覚えてめきめき信頼を得ていき、周囲もすっかり応援モード(笑)
苦手を克服する過程で、思いを言葉にするときの表現などはとても勉強になりました。
素直になった上司が色っぽいしカワイイし、もう少し早くくっついて見せてほしかったかなー。
それより!
部下の作った作品を!
広報のサイトを見せてくれ!
ハズレのない作家さんというバリバリ高い期待値で読みはじめて、終わってみれば枕を濡らし(寝転んで読んだ)、勝手に置いたハードルなんて軽く越えられた上に風圧だけでなぎ倒されていった感じです。
これも転生ものになるのでしょうかね。
転生ものといえば運命的、ドラマチックなイメージですが、このふたりはふつうに青春しています。
で、ふつうの青春がどんだけたいへんかってことを全力で味わっている。
男同士で、自分のほうが先を歩いていたつもりがいつのまにか背中を見ていて、意地もプライドもすごくあって。
楽くんが葛藤を超えて素直になることができていれば、逆に現世では幸せな時間が短く終わってしまったであろうふたり。
待つしかできなかった、待っても成就するとも限らなかった学くんの覚悟のほどが恐ろしい。
それを理解できる楽くんだから、次は信じて待てた。
生まれ変わった楽くんは強かった。
地獄の話なのに楽しいしオシャレだし(笑)、それでもやっぱり地獄に来なきゃ実らなかった恋はなんだか悲しくて、最後の2人の笑顔はほんま枕をびしょ濡れにするほど輝いていました。
⋯⋯夏が近づいてきましたが、今年はすこし蚊に優しくなるかも。
高評価につられて読んでみました。
とにかく絵が綺麗。
すべてをセリフで語らせるのではなく、音楽やダンスで伝えるものもあり、表現が豊かです。
大人への憧れ、そこからの葛藤、社会へ出ること、責任……様々な問題にも向き合います。
なのですが、なんというか、絵のキレイさだけでなく話の進み方まとまり方、だ〜れも反対しない世界ぜんぶが綺麗すぎるのです。
ペラッツルッとした球体を撫でているうちに終わったような(伝わるんかこれ…)。
以下おもくそネタバレします↓
ふたりとも高学歴で社会的立場もある設定のためもあるのでしょうが、互いの人生に責任をもつと決めるまでが早すぎる印象です。
ものすごく個人的な好みをあえて述べるなら、子どものことまで広げず、これからも一緒にいろいろ悩む。そこを共有していれば充分じゃないかなと思いました。
ひんやりクール感漂う画面のなかでイマイチ情熱は伝わってこなくて(なんでだろう、クールな絵でも逆にコントラストの効いた情熱もあると思うのだけど)、え、いつの間にそんなに真剣だったの? と思っているうちに親にカミングアウトまでする。このへんはちょっと描きたいものを詰めこみすぎかと感じました(エラソーに申し訳ない)。
1巻もそうでしたが、同性愛、マイノリティ、そういうことへの世間の目、それらはテーマとして底に横たわっています。
こういう社会的なテーマを備えたマンガは往々にして作者の思想が前面にですぎたり、善悪に単純化されたり正義感や説教くささあふれる代物になったりしがちです。
1巻ではゆるい空気感やギャグで緩和されるものの、やや「理解されること」の押しつけがましさは感じました。
でも本当に「やや」くらい。
2巻はより自然に、真のテーマ感が薄れ、エンタメとして読めた印象です。
同性愛以外の家族の在りかたを問う話も出てくるのに、です。
ミヤコとアズマがラブラブ超えてアホになって、もう突き抜けた感あるくせに「そこで悩むんかーい」とうぶなもだもだをしつつ、互いを大切にしている、この主人公ふたりがちゃんとBLBLしていることで、もうひとつのテーマが「おう、そうだろうとも」みたいな、懐深く受け止められた気がします。
二人の悩みがもっと深刻だったら「ほかのことはあとにして!」という気持ちになったと思います。
それなりに重いテーマを据えつつBLマンガというファンタジー性エンタメ要素がしっかり満たされる、このバランスはなかなかギリギリな感じです(あくまで私にとっては)。
これを書いている現在、作者の推しチームは首位。
どうか気持ちよく応援しつつまたあらたな作品が書けますように(笑)
ちょっとびっくりしています。
話のはじまりはまさにタイトルどおりで、基本はコミカル。
途中、セフレなのに本気になってしまったと悩むターンはまあありがちなんだけど、なんだかとても心から応援したくなるせつなさで。
そんなちょっとすれ違うところもあるのに、読み終えてしみじみ、幸せなぬくもりに浸かっていた感じがしました。
互いに敬語のままで、それは相手への敬意とかまじめさの象徴になっていて、けして距離感は感じさせない。
どんどん互いに侵食し合っていっている、無自覚に。
医師と現場作業系の兄ちゃん、クールと明るく素直。
対照的なふたりなのに、出会いもまあまあサイテーなのに(笑)、言葉遣いも敬語のまま変わらないのに、侵食。
とても離れがたく。
それがごく自然に起きている。
絶妙な緩急のつけかたなのでしょうね。
いやーよかった、いいもの読みました。
買ってからずいぶん長くほっぽっていて、久しぶりに読みました。
放っていた理由は絵があまり好みではないからですが、そんなことは吹っ飛びました。
ええ話やないか〜(泣)
BLだな、ファンタジーだなと感じる展開もあるし、友だちなど周りの登場人物が理解ありすぎるし、学生時代の三春の奔放さの理由もまああるあるだし。
でも、男同士ということの難しさからは逃げなくて、といってそれでこじれるほどしつこくもなく、スパイス的に物語を引き締めている印象です。
全体的には「ありえない」「ご都合主義的」なのはいなめないですが、そのふわふわをベースにしつつも人物像はしっかり描かれていて、問題点も感じるけど主人公2人の気持ちもわかるー、親の気持ちもわかるー、でも考えが甘いわー、漫画の展開すぎるわー、さまざまな感想が浮かび、いろいろ考えさせられます。
考える余地がある、この物足りなさ含めて星5つです。
見るたび違う横顔なのは、まさに子どもから大人へ成長する平ちゃんそのものですから。
梶さんていい男って設定じゃなかったっけ?? と戸惑う程度には顔がこう、簡単な線だったり顔芸していることも多いのですが(笑)、一途さや真面目さが全面に出てとてもいい男、になっている。
ふたりが別れる別れないになる行き違いなどは無理やり感も感じるのですが、逆にこれくらい無理やり話を進めないとこのふたりは勝手にラブラブしちゃうんだろうなと思ってしまうくらい、互いにどうしようもなく惹かれ合うのを感じます。
深見くんも淡々としているところと率直に情熱的な姿とのコントラストがいい。
互いに気持ちよくて幸せであることに素直に貪欲になっているように思います。頑張っています。
互いに価値観やこれまでが違いすぎて言葉が足りないと振り回されるわけですが、それでも離したようでぜんぜん硬くとりあった手はつながっている、そんな力強さすら覚えました。