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女性えいちゃんさん

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フェロモンなんかに負けないで……!

清々しいほど、エッチで総受け!
攻め4人全員と濡れ場があり、なんなら5Pもしちゃう総受けの鑑のような作品でした笑

ぶっちゃけ、謎フェロモンでイケメン'sを魅了する設定に初めは「うーん…」と思っていました。

出会う攻め全員、マシロのフェロモンに惹かれて口説いてる感じで「フェロモンに惑わされてるだけ…?」みたいな。
攻めが寄ってくる度に冷めた気持ちになっていて、「君だからこそ好きなんだ!」感が薄くて、ちょっと違うかも……と。

主人公のマシロすら、攻めから口説かれる度に「俺のフェロモンに惹かれて寄ってきてるだけ」と思っていて、エロは豊富でも恋愛的な甘さは余り感じなかったんです……
が、この引っ掛かり。実は伏線だったんですよ……!

「女の子にモテたい」と願っていたマシロは、ただ漠然と「モテたい」と思っていただけで、本当は特筆した能力もない平凡な自分を「受け入れて欲しい」「愛されたい」と思っていただけなんですよね。

素直で明るく元気いっぱいで、スパダリ攻め'sから言い寄られても「はいはい、フェロモンのせいね」って軽く流していたマシロが……
——フェロモンなんかに負けないで。嫌いになってもいいから、ちゃんと俺を見て
と、感情を爆発させるギャップ……!
本当はずっと傷ついていたのね;;と胸が締め付けられました。

そして、魅力的な攻め'sが堪りません!
チャラくて陽キャな王子様(双子兄)や、執着心強めなヤンデレ王子様(双子弟)に、凄腕なのに童貞すぎるピュア騎士団長など…
中でも、好奇心旺盛でマッドサイエンティストな王宮魔導士・カール様が最推しです♡

もうね。飄々とした変わり者だけど、いざと言う時は頼りになって、大人の余裕があるように見せかけて、実は執着心も嫉妬心もバリ強い…って言う年上攻め。
めっっっっっっっっちゃ、ツボでした。
いやー…好きすぎる。カール様最高。

アルファポリスでは現在も連載中ですが、綺麗に纏まっているので、こちら一冊でも問題なく楽しめるかと思います。
続刊でたら絶対買うので、最後まで刊行して欲しいな

不覚にも泣いてしまった

嫌われ侯爵夫人(男)に異世界転生した、タヌキ…???
ちょっと、もう。タイトルだけで情報が渋滞していますが、さすが小中先生。
全ての要素が上手く絡んでいて、まったく混乱せずに読めました。

◆悪役令息転生…主人公の努力により、嫌われ→溺愛展開=嫌われ主人公の美味しい所
◆タヌキ要素…時折タヌキに変化できる→攻めにモフモフ可愛がられる=獣BLの美味しい所

どうですか⁉︎美味しい所(萌所)しか無いんです!!!
と言うか〝BL世界に異世界転生した化け狸〟ってトンデモ設定なのに、するっと受け入れる事ができたのも凄いな…と。
これは、もう小中先生の筆力のなせる技ですね!

そして、めっちゃ面白いし、萌えるし、途中泣けるし…この一冊で感情がジェットコースター状態に。どういう事なの。

いや、要素モリ過ぎて初めは完全にネタ枠として読んでいたんですが、ちょっと、もう。
不覚にも途中で泣いてしまいまして……笑
「家族が欲しい、愛されたい」と思う主人公ジルの気持ちにグッときて涙腺が崩壊しました(まさかの)

しかも、ずっと旦那さんである攻めからは恨み辛み嫌味を言われて嫌われまくっていて(転生前のジルが悪いんですが)
それでも、状況を改善するために気丈に振る舞っていたジルが…初めて弱音を見せるんですよね。
もう、それまで頑張っていたジルの努力とか「家族が欲しい」と切に願う姿を見て、頑張れ!負けるな!と応援していた身としては、弱ってるジルに胸が締め付けられまして。うぅ…

また、徹底的に攻めや周囲の人間から嫌われていたからこそ、ジル(ジロー)の努力と頑張りにより少しずつ愛されていく変化が、読んでいて非常に気持ち良いんです!

特に、変化したジルに惹かれていた攻め・アシュリーがジルから離婚を提案されてショックを受けるシーン
めちゃくちゃ気持ちいい!!!笑
これこそ、正に〝嫌われ→溺愛〟BLの醍醐味ですよね!ご馳走様です♡

初めこそタイトルの情報量に圧倒されましたが、最後は「家族って良いな」とホッコリ温かい気持ちになれる神作品でした◎

敵キャラに苛つきすぎてしんどい

うーん……
なんか色々とモヤっとする読後感でした。
断罪モノですが、主人公が真面目すぎて明るい雰囲気では無いです。
真面目でクーデレ受けのガブリエレは可愛いですが、その反面、感情の起伏が少ないので折角の断罪シーンも何だか淡々とした印象に。

理知的で真面目なガブリエレと、そんなガブリエレを敬愛する従者・ベルの関係性は好きですが、周囲のキャラがアホすぎて読んでいてめちゃくちゃイライラしました……
特に敵(本来のシナリオなら主人公)のルカが、本当に嫌なキャラでしたね。
そんなルカにゾッコンな攻略対象者達にも腹立つし…もう、読書中ずっとイライラ笑

嫌われ者が頑張って周囲に認められて好かれていく…みたいな展開が好きで、転生者ガブリエレに攻略対象者達が惹かれていき、そんな攻略対象者達に嫉妬するベル。
みたいな図を期待していましたが、全く違いました…
と言うか、攻めからは既に溺愛されていて何か違うな…と。

本来なら悪役令息のガブリエレを裏切り、ルカとCPになる筈の従者ベル。
しかし、ガブリエレを裏切るどころか過保護に溺愛してくるベルに戸惑いつつも、惹かれていき……
ベルに惹かれれば惹かれる程「でも裏切るんだよな…」と不安になるガブリエレの心境が切なくて、夜明けの腐女子的にはグッときました◎

でも、裏切る筈だったベルが本来のシナリオと全く違うキャラだったのは何でだろ?
この辺りの説明がなくて何だかスッキリせず、モヤモヤの残る読後感でした。

君となら、恋になる

やっぱり、切江先生のラブコメ作品は心のビタミン剤ですね!

相手をゲイだと勘違いしてグイグイ猛アピールする京(ガチゲイ攻)と、フェチ強めな眼鏡談話も楽しく聞いてくれる京を居心地の良い友人だと思っている一咲(ノンケ受)…と言う、見事なすれ違いの方程式
両視点で描かれているので、すれ違いまくる二人を終始ニヤニヤ堪能しました♡

一咲にとって、あくまで京は〝気の置けない友人〟
なんですが、京が話題に出す「眼鏡美人」を女性だと勘違いして思わずモヤッてしまう……
眼鏡美人=自分だなんて露知らず
京に愛される「眼鏡美人」さん良いなぁ…と無自覚に嫉妬しちゃうんですよね。
もう、ココ!めちゃくちゃ可愛い!!
自分なのに、自分に嫉妬しちゃう一咲がめっちゃ可愛いんです!!!!

前半は、グイグイ恋愛頑張る系男子の京と、ポワポワ天然男子な一咲…と言う印象でしたが、一咲がノンケと分かってからは一転。
失恋のショックから逃げる男子・京と、そんな京と話しがしたくて追いかける一咲へと、まさかの形勢逆転
追う者・追われる者が、後半で逆転するとは……!いやぁ、面白い‼︎

恋心を自覚した一咲は京と話がしたいのに、傷つきたくないからと一方的に逃げる京はヘタレで、ぶっちゃけ意気地が無くて焦れってぇ
けど、京の逃げたい気持ちも良く分かるんだよなぁ…と。そのヘタレさがリアルで、思わず親近感が湧きました笑
一咲が筋の通った漢前で良かったよ、本当に……‼︎

タイトルの「恋だってできる」
読み始めは、どう繋がるんだろ?と思いましたが、終盤での一咲の台詞に繋がった時には思わず胸が熱くなりました。

バイセクシャル(女性)の友人が言っていた
『男や女の性別じゃなくて、好きになった人がたまたま女性だっただけなんよ』
という言葉を思い出して、本当にそうだよなぁ…と。

確かに、キッカケは〝理想の眼鏡イケメン〟と言う外側だったかもしれないけど、京を知れば知るほど惹かれていった一咲にとっては「君となら恋だってできる」と言うよりは『君だから恋になった』んじゃないでしょうか。
相手が異性か同性かは関係なくて「この人だから恋になった」って、素敵だなぁ…と
改めてBLの良さを感じられる一冊でした♡

受けの強さに、攻め陥落

めちゃくちゃ面白かった!
「愛淫堕ち」と言うタイトルから、平凡な主人公が893の若頭の手腕でメロメロのデロデロにメス堕ち調教されるお話かと思いきや……!
いや、メス堕ち調教はされるんだけど(笑)
受けだけじゃなくて、受けの芯の強さにより、まさかの攻めがメロメロに堕ちるお話だったとは……‼︎
守られるだけのひ弱な受けじゃなく、芯の強い漢前な受けで凄く良かったです。聡カッコいい

序盤は平凡な大学生かと思いきや、お話が進むにつれて「ん?この子、実はヤバいのでは??」と、聡の強さが顕れてくるんですよね。
単純に「強い」んじゃなくて、最早捨てる物が無くなって「無敵」な人になると言うか…

とにかく、健一への執着心が強すぎます
しかし、受けの潜在的な執着心や愛着心を顕在させたのは攻めって言う関係性(無自覚)。めっちゃ好き

一方の健一は、屈強な男かと思いきや、心優しくて精神的に弱くて脆い。思考は至って普通の人なんですよね。
出来の良い兄のコピーとして雁字搦めな青春を送ってきたミチハルが、ただの〝ミチハル〟として生きられた時間が、幼い頃の聡との時間な訳で。
かつて虐待されていた聡を守った思い出に縋って、今も生きています。
しかも、誰よりも聡の幸せを願っている。

それが、自分と再会した事で聡が893と繋がりを持ってしまう=不幸せになってしまう…と。
心の拠り所にしていた聡を手放したく無いのに、聡の幸せを思えば側にいるべきでは無い…とグルグル悩んでいる間に決定的な事件が起きて、ついに聡を手放してしまう。

聡の意思を確認せず、「俺が離れる事が聡にとっての幸せだ」と信じて。
一見、聡への優しさに見える行動ですが、聡にとっては身勝手で残酷極まりない決断な訳で……

大人の勝手に翻弄され続けてきた聡が、ついに覚醒

いやーーー…めっっっっっっっちゃ爽快でした
平凡そうに見えて、実は爆弾を抱えてる受け。めちゃくちゃ良いです。
そんな聡の大胆な行動に、ついに健一も陥落してしまう…って言うね。

優しさ故に、(今も昔も)聡の真っ直ぐな感情から逃げていた健一に対して放った、聡のセリフ。
——俺が変えたかったのは、ミチ兄の人生だ
聡の覚悟が顕れていて、めちゃくちゃカッコ良かったです。しかも、幼い頃からだなんて……!
最高の下剋上をありがとうございます!!!!
漢前女房の尻に敷かれる男前。堪らないですね♡

攻めよ、もっとデレて良いのよ……!

恋愛よりバディ感強め
バディBL大好きだし、ツンデレ攻めやクーデレ攻めも好きなので、今作のディーノ(攻)も好みのキャラな筈なのに。
残念ながら、余り萌えなかった……

ディーノと友好的になりたいリオネルに対して嫌悪感を隠さず、冷たい態度で超塩対応。
塩対応でも次第にデレていく、ツンデレ(クーデレ)好きとしては冒頭の塩対応ディーノでも全く問題無いんです、が!!
ぶっちゃけ、ディーノのデレが足りないな…と。

いや、交流する内に二人の関係が変化していく様子を堪能できて◎なんですよ!
でも、何だろう……
恋愛対象というより相棒って感じだったので、ディーノの変化が唐突に感じてしまい、急に独占欲を持ち出して困惑しました笑

というか、ディーノはもっと変態でも良かったと思うんだ……!(完全に個人的感想)

リオネルの事が好きで、好きで、堪らない!って様子を中盤以降もっと見せて欲しかったのよ……!(完全に個人的感想)
序盤が(超)塩対応な分、それを上回る程の「受け溺愛」な様子が無いと満足出来ない訳です
いや、寧ろ〝塩対応→溺愛〟のギャップを楽しみたいから、ツンデレ(クーデレ)攻めが好きな訳で…(完全に以下略)
そう言う点では、今作のディーノは少し物足りなかったな…と。

良き相棒と出会い、二人で協力して事件を解決していくバディ物としての完成度が高く、主人公の成長や隠れた秘密。サブキャラ達の謎解き・伏線回収は面白かったです!
が、その分、肝心の恋愛描写が少し唐突に感じてしまいました。残念。

黒髪(短髪)・黒目の攻めの姿が好みでした♡
(石田先生のイラストで短髪・長髪両方の攻めを堪能できて眼福です)

ド執着猛犬攻めに拍手が止まらない

めちゃくちゃ萌えました〜〜〜!!
王道と言えば王道ですが、「これが見たい!」がバッチリ嵌って気持ちの良い読後感◎
性癖ポイント満載で萌えまくりの一冊でした。

もう、ひたすら〝執着・溺愛・一途〟な魔王様が可愛すぎて堪りません!
リオン大好きオーラを隠さず、リオンに近づく輩は問答無用でフルボッコ★
気持ちが良いほど【受けの為なら何でもしますが、他はどうなっても知りません】を地で行く溺愛執着ムーヴに圧倒されました。

一方、初対面から大好きオーラ全開で迫ってくる魔王・セイリオスに警戒心MAXな召喚士・リオン。
名門家系の中で〝1日1回しか召喚できない〟制限があるため親族から疎まれて育った自尊心の低い子です。
折角、レア召喚獣を召喚出来るのに自信がなく、自虐的で見ていて切ない……

そんな中、突然現れたセイリオスから「私を飼うといい」と迫られ、押しの強さに初めはタジタジ。
ですが、羞恥心を持たず常識に囚われない魔物ゆえに、愛情表現が直球で純粋で。そんなセイリオスの愛情を一身に浴びて、リオンの自己肯定感がムクムク成長していくんですよね(尊い)
嘘を言わない魔物だからこそ、セイリオスの愛情を心から信頼できて惹かれていき、どんどん近づく2人の距離感にキュンキュンしていたのですが……
まさかの、セイリオスに不信感を抱く事件が勃発!

そして、思わず逃げ出したリオンが悪党に捕まり貞操の危機が迫る中、颯爽と現れた魔王様による〝お仕置わからセックスショー〟が開催されるのです……!

「ここじゃ、嫌ですっ」と泣きながら懇願するリオンは可哀想なのに、魔王イズム全開なセイリオスによる、怒りの〝衆人姦視プレイ〟が素晴らしすぎて拍手が止まりませんでした♡
それまでは、リオンに甘々で「待て」が出来る忠犬だったのにね…よもや誰も手に負えない〝猛犬〟に変化しちゃうなんて……(大好き)

落ちこぼれ召喚士で低すぎるリオンの自尊心を、魔王様が丁寧に大切に育む救済展開に胸が熱くなり、ゆっくり深まる2人の絆をキュンキュン堪能しました。
もう、最高のタイトル回収と、書き下ろしでの2人の甘々な蜜月っぷりに胸がいっぱいです♡

個性豊かなサブキャラ達も魅力的で、全く飽きずに楽しめました!
ムーン掲載中の番外編も読破しましたが、この2人の甘々な生活をもっと浴びたいです……!

青と陽炎 1 コミック

ドンドン 

夏のクソデカ感情大三角形だーー!!!

何これ、心臓めっっっちゃ痛い。
ドストライクすぎて、心臓めちゃくちゃ痛いです。
こちら、球児達による熱き青春漫画のようでいて、めちゃくちゃ拗らせまくった少年達のクソデカ感情が入り乱れる〝青春ド執着三角関係BL〟でした。

三者三様の独占欲と執着心と愛憎が入り乱れていて、本当に素晴らしい〝クソデカ感情〟の嵐。
少年たちの感情が大きすぎて、最早「クソデカ」では語りきれない。ウルトラ?ハイパー?ギガ?
とにかく、素晴らしい執着心を堪能できました!

元バッテリーだった鷲介への想いが想いが一途すぎてメンタルが不安定な投手の真琴と、そんな真琴を健気に支える現バッテリーの正捕手・北斗。
何とか上手くやってる2人の間に、過去の男(元捕手)鷲介が現れてもう、しんどい!!

三人とも本当に良い所がありすぎて大好きなんですが、特に好きなのは元バッテリーの鷲介ですね。

いや、現バッテリーの北斗もめちゃくちゃ良いやつなんですけどね!!
北斗は、中学時代に対峙した真琴のキラキラした表情が忘れられずにキャッチャーへ転向した程、真琴への愛が半端ないんですよ。
真琴ラブ。忠犬。大きなワンちゃんです。
忠犬なので、突如現れた鷲介に警戒心バリバリで威嚇しまくり。
初っ端から、独占欲丸出しの牽制球には拍手が止まりませんでした。

でも、鷲介も良いやつなんだ……!
色々と抱え込んでいて不憫な男なんだよ鷲介は。
真琴と鷲介は誰がどう見ても相思相愛なのに、鷲介が陽キャ…いや、ノンケ故の無自覚ノンデリ発言で真琴を傷つけていて凄く焦れったい。
そして、真琴への恋愛感情は無自覚なのに、北斗と真琴の距離感にすっっっっごく嫉妬しちゃうんです!!

ココです。ここ、めちゃくちゃ萌えます。
北斗に対して無自覚(?)幼馴染マウントを取ったり、常に真琴を気にかけていたり……
もう、めちゃくちゃ好きじゃん!何で無自覚なんだよ!!!!と非常に焦らされました。

北斗と鷲介に友情が芽生えつつあるし、どうにか3人一緒のハッピーエンドにならないかなぁ……
2人の真琴への愛情がヒシヒシと伝わってきて、個人的には三人で幸せになるエンドであって欲しい……!
2巻発売がめちゃくちゃ楽しみです!

攻めの葛藤がもう少し欲しい

帯にある〝将軍は、殺したいほど憎い王と瓜二つの青年に恋してしまい——!?〟の煽り文に惹かれて購入!
鏡の向こうにある別世界への異世界転移モノ。
【奴隷の青年↔︎残酷王】が入れ替わり、残酷王の身代わりとなった不憫な子が幸せを掴むまでのシンデレラストーリーでハラハラ楽しめました◎
が、攻めの葛藤をもう少し見たかった!と言うのが正直なところ。

悪行の限りを尽くし、別世界へ逃亡した残虐王・アンリ。
そんな残虐王と入れ替わった奴隷のアンリは、気遣い上手で心優しく、自分より他人の幸せを最優先に考えるような良い子すぎる〝THE・健気受け〟

そんな良い子なので、別世界の自分が行った悪行を目の当たりにするシーンは本当に辛く、アンリの絶望と罪悪感がヒシヒシと伝わってきて中盤は結構しんどいです。

そんなアンリを優しく支える敵国の将軍クロヴィス。
初めは敵である残虐王と瓜二つのアンリに戸惑いながら接していたクロヴィスですが、次第にアンリの優しさに触れて惹かれるように……
本来ならここが〝萌ポイント〟ですが、クロヴィスは早い段階からアンリの事を別人と認識しているので、割と甘々なんですよね。

そこが、個人的には物足りず……
殺したいほど憎む相手と瓜二つの人間を好きになるので「いくら別人と分かっていても残虐王を思い出して辛い…でも、君が好きなんだ…!」みたいな葛藤をもう少し見たかったなー…と。
冷たく接していたけど、受けの本質を知って惹かれていく展開を期待していたので、初めから甘々なのは少し意外でした。

とは言え、御伽話のようなスッキリ幸せな読後感で大満足です◎
甘々・溺愛BLがお好きな方は安心して楽しめるかと思います!

真実に迫る、謎解き要素が面白い!

主軸は〝最愛の弟を救う〟ラブストーリーですが、何度も人生を繰り返し、繰り返す度に真相に近づいていく謎解き要素が面白くて夢中で読んでいました。
なんせ、周囲の人間が怪しい奴らばっかりなんですよ
もう、誰が味方で誰が敵なのか分からない!!
唯一分かる事は、どの世界線でも弟は「お兄ちゃん大好き♡」ってこと位です笑

人生を繰り返す内に、気づかなかった事や見えなかった事が分かっていく爽快感と、行動を変える事で味方が増えていく少年漫画のような胸熱展開。
そして、気持ちのいい伏線回収でスッキリした読後感!
基本的にシリアスな雰囲気ですが、後半はクスッと笑えるようなコミカルなシーンもあって、切江先生らしさも感じました◎

と、ベタ褒めなのに何故〝神〟評価にしなかったのかと言うと……

人生を繰り返す度に、すれ違っていた弟(龍生)と和解して良き理解者となり、共に謎を解き明かす相棒へと変わり、2人の絆が深まっていくのですが…毎回リセットされてしまうんですよね。

やり直しモノなので、仕方ない事ですが。
私としては、和解して絆を深めて記憶を共有していた龍生は〝その世界線の龍生〟しかいないので、同一人物なのに新しい世界線の龍生は別人のように感じてしまい、少しモヤモヤ……

あと、中国読みに慣れなくて若干疲れます笑
章毎にふりがなのある親切設計にも関わらず、何度読んでも「龍生(ロンシェン)」を「シェンロン」と読んでしまうドラゴン●ールの呪いにかかり、悪戦苦闘しました。中国読みって難しい……!

とは言え、300P超+二段組の大ボリュームと、そのボリュームに負けない物語の面白さで大満足◎
個人的に太鳳の母方の叔父が気になるので、欧州を舞台にしたスピンオフを是非とも読んでみたいです!