ひとの”暗”の部分を、ララ子先生の甘く丁寧な線が描くことによって、真摯に、じくじくと、痛みを伝えてきます。
わたしはララ子先生の、そんな表現力にとても惹かれます。「ゆめゆめ心中」には表題の「ゆめゆめ心中」のほかに「羊の楽園」というふたつの作品が収録されています。
どちらの作品もとても痛いので、ドエムの読み物といえます。痛みに萌を感じる方は必見ですし、新たな萌を開拓してみたい!という方にもぜひぜひおすすめです。
わたしはじつは、「ゆめゆめ心中」よりもふたつめの「羊の楽園」が大好きです。
わたしは”ヤンデレ”にとても萌を感じる質です。しかしヤンデレというのは自己中心的な愛でしかないので、読後にはどうしようもなくおちこんでしまいます。(それもまたいいのですが、、、)しかし!この「羊の楽園」では、その自己中心的な愛がどうにもうつくしくみえるのです。それはひとえに、ララ子先生の表現力のたまものなのだろうなあと感じます。