同人活動でエロゲーのシナリオを担当しているが、童貞のせいでエロに萌えが無いと悩んでいる攻めの忍と、花嫁レンタルサービスから派遣された侑。
手違いで、男なのに花嫁のリストにも入ってしまい、間違えて派遣されてそこから惹かれていく王道のストーリーです。
読み始めてすぐに内容が全部わかってしまうのですが、楽しく読めました。
最初の、幼馴染の結婚にショックをうけ結婚生活を疑似体験しようと思い花嫁をレンタルというところがちょっと意味不明だったので、そこをほかの理由にしてもよかったかも。
新婚ごっこの甘い雰囲気は楽しく読めたし、裸エプロンや新婚旅行に熱海もよかったです。
もう少し絡みシーンが濃いのが好みですが、全体的にほのぼのして読後もすっきり。
帯に「実力は新人、堂々のデビュー作!」とあったので購入しました。
全部読むととてもおもしろかったんですが、半分くらいまで読むのに苦痛を感じました。買ったことを後悔したほどです。
思ってたのとは違ってファンタジー系というか少し不思議な設定でした。でも後半からぐんとおもしろくなります。
不器用で口下手ではあるけれど、誠実で優しい攻めの太陽と、一途で美しい受けの時雨という設定がよかった。
特に時雨は、幼い頃から能力への戸惑いと、知らないうちに大切な人を傷つけた罪悪感があり、読んでいて切なかった。
そして何度言葉を奪われても、揺るぎない時雨への想いが良かったです。
次回作もぜひ読んでみたい作家さんです。