作者が外国籍の方なのか独特の世界観が面白い。
アメリカ的な国の大学生の話。
攻めのアレックスにメロメロなメンヘラゲイのコールがとにかく良いキャラをしている。処女の癖にディルドにアレックスの名前を付け致す。この通りあほで付き合い始めるとさらにあほ。いわゆる「チョロイン」「無知シチュ」が好きなは人はハマると思う。アレックスにデレデレのコールの表情が良い、
ゲイである自分に自信がなく本当にアレックスと付き合っていいのだろうかと葛藤する使い古されたヤマがあったりもするが基本アホエロ系。コールが面倒なメンヘラ思考で好みが別れそう。
健気は健気でも自己完結型の健気なので世間で言うそれとは少し違うかもしれない。
自分は本当にハマって何度も読み返した作品。蛇足だが、出歯亀の女がまあスタイリッシュでかわいかった。
ドスケベDK特化なわかりやすい本
「マシュマロ」「デブに片足突っ込んでる」と作中で言われてる通り、ぽっちゃりよりは削げてるけどガチムチまではいかない形容しがたいふにふに系ふんわり系というかそう言うちょっと脂ののった男子高校生への作者のリビドーがよく伝わる。手足が伸びきった成人と変わらない見た目の男子高校生が、短パンの体操着をきるというさり気ない描写も同様。
ぷにった受け、細マッチョな攻め、同じ中肉中背の男子高校生なのに受けの腹筋に乗った皮下脂肪、攻めにはない曲線がこだわって書かれており好印象。
ストーリーに関しては恋愛対象として惹かれあった描写にあまり説得力をかんじられなかった。
個人的な好みとしても女王様っぽい受けが得意ではないので、エロ満点から差し引いて萌2
読み返して、こんなだったなー、と萌2評価。しかしラストまで読み終えて神に変更。ただ痛みに快楽を求めるだけの無感情な受けが去ってしまった攻めを拙い言葉でつなぎ止める場面、主義や価値観では抗いがたい感情があらわれていてグッときてしまった。
真性マゾとそれに付き合う攻めの話。
ソフトSMの常套句「SMで尽くしてるのはSの方」というのがよく分かる漫画。
感情表現も、さる事ながら静謐な作風なのにきちんと静と動の表現がされてるのが作者のマンガのセンスを感じる。
SM行為に対して楽しいの?と聞かれた受けの「子供の頃虐待されたとかそういう理解出来る理由があればいいわけ」「そんなのないよ。大学行かせてもらってこの年まで食わせてもらってるのに」「ばからしいよ。俺は好きでやってるのに」 と言った言葉は共感するところや気付かされる所がある。
こういった価値観の相違があるからこそのカタルシスもよく演出できている。