初めて見た世界観でとても新鮮でした。
ありきたりな世界観ではないです!
表紙の絵が好みだったのと帯の「将軍×人外」に惹かれて買いました。
・将軍のフェイ(攻)の兄を殺した人外のツァイホン(受)
という攻めの敵が受けという設定
・ツァイホンには毒があり触れると毒にやられてしまうという設定
とても切なかったです…;
さらに絵柄が切なさに磨きをかけているといいますか…
キャラクターの繊細さが出た絵だなと感じました。
その他の収録作品『いちばんりっぱな花になる』は短い話だったんですが、終わり方がゾクゾクきました。興奮的な意味で
私は、ファンタジーが苦手なんですがこの作品はすごくおもしろかったです。大満足ですよ!!
「僧侶受けか…。ふーん」と思いながらなんとなく手にした『乱れし花陰』。
挿絵をチラッと見て、僧侶受け最高なのではと即買いしましたね(笑)
内容的にはほぼエロ!!プレイ内容も豊富なエロ!!僧侶淫乱エロ!!って感じでした。
バーバラ片桐さんの文と奈良千春さんの挿絵とで僧侶がエロの背徳感というか、こんな淫靡な僧侶いいんですかと初めから最後まで興奮状態でした←
私は、リバが苦手なのですが、リバっていうことをあまり感じさせない表現だったので気になりませんでした。
エロを求める自分は大満足だったのですが、やはりエロが多い分内容が薄く感じました。
もう少しストーリー性に深みがあればなと;
しかし!僧侶受けという新しい扉が開けました。
僧侶という禁欲的なイメージがあっての、主人公のエロさ…。ギャップ萌えといいますか//
とてもよかったです!!
最後の攻めと攻めの関係性もよかったと思います。
共有終わりではないのが自分の中では新しいかなと
たしかにエロエロでした!
しかし、ただエロエロなだけではないですよ。
黒瀬くんの表情が静かなんですよね…そんな黒瀬くんに翻弄される城谷さん。
黒瀬くんの冷静さと城谷さんの乱れ様が対照的でドキドキしました。
これだけなら、ただのエロエロなんですが…。
城谷さんの過去が描かれているので、その過去による城谷さんの中での葛藤、ぐるぐる感で胸が苦しくなります。
たんたんとした黒瀬くんの心情がどうなっているのか気になりますね。黒瀬くんは出来過ぎていてなんだか少し怖くなりますもん(笑)
優しいのに冷たい印象を感じるんです。それでもやはり優しくて包容力があって…混乱しちゃいます;
今後の展開もとても気になりますね!
緒川千世さんの作品で、私が特に惹かれるのが「泣き顔」です。泣きわめくとかではなく、静かで美しい泣き顔なんですよね。
絵もそうなんですがその泣き顔に行き着くまでの心情変化によって尚更美しいんです。
今回の作品もやはり美しく心惹かれました。
今回の主人公である鳥童兄の恋愛は切なくて見ていて胸がギュッとなります。
器用でチャラっとしているように見せかけて、本当は不器用で繊細な鳥童くんの心情がとにかく切ない。
「男だからこそ」があり、そこにグッとくるものがありました。
『誤算のハート』を読んでいなくても、『終わらない不幸についての話』だけで読むことができます。
ぜひぜひこの作品を読んで、緒川千世さんの切なくも美しい世界観を感じてほしいです!!