幼い頃出会った少女のことがきっかけで勇者になりたかったリヒト。しかしオメガであることがわかって、40人以上もいる側妃の1人として国王に召し上がられてしまった。国王に手籠にされてしまいそうになると蹴り上げ周りの側妃達から嫌味を言われながら逃亡を図り続けたリヒト。そんな時、本物の勇者ヴィクトールがリヒトを褒賞として欲しいと言い出した。側妃の次はアルファであり勇者の「物」かと自嘲するリヒトだったが、勇者はリヒトに手を出さず、買い物に行けばリヒトの短剣を買って冒険の準備だと言い出して… というお話。
リヒトがその境遇から、最初は卑屈だし羨むし…という様子なのですが中身は本来男前な性格なので前向きに勇者との生活に馴染んでいきます。少しずつ側妃という枷から解放されていき、ヴィクトールに惹かれていくのが読んでいてよくわかってよかったです。
ヴィクトールは強い勇者なのに泣き虫!品行方正な勇者なのにリヒトが貶められると良い勇者をとっぱらってしまうことも。リヒト大好きで、リヒトの嫌がることは絶対にしません…が、リヒト限定で変態さんでした笑
読んでいて気持ちのいい性格な2人で安心して楽しめました。
あと、2人以外の2人をお世話する魔物達がめちゃくちゃキャラが濃い!ばちばちの方言が登場して、ルビなしでは読めません笑
明るく前向きになれる話を読みたい時にオススメです!
人嫌いなライトハルトと、黒猫に変身してしまうミカ。
感情によって黒猫に変身してしまうミカ。ラインハルトに出会うまで、辛い思いをしてきました。
ラインハルトによって怪我を負った状態で拾われたミカ。ただの黒猫だと思っているラインハルトは黒猫には優しいけれど…
別作も読んだ事のある作家さんで、前回も悲しいところがあるけどその分幸せになれる、ぐっと読ませてくれる作家さんというイメージなのですが、今作も例に漏れずでした。
ぶっきらぼうで、人間のミカには素っ気ない態度だったラインハルトが、徐々にミカに甘くなっていくのがツボでした。最初のミカの不憫具合がすごくて可哀想で辛いけど、その分ラインハルトとのエピソードがぐっとくる。
色々ネタバレせずに読んでほしいので、ひとまず不憫からの幸せになるお話が読みたい方にオススメです!
アルバもオルシスも可愛い!
コミックスを読んで可愛らしかったので原作が気になって購入。
5巻まで出ているという事で人気なんだなーと思ったのですが、納得です。BL感はコミックス同様あまりない(2巻以降期待)のですが、気にならないくらいアルバ達家族、義兄の友人ブルーノ、殿下、アドリアン達みんなが可愛らしかったです!
幼い間に亡くなってしまう病をもったアルバ。義兄に初めて会った時、今とは違う人生の中で目の前の義兄を最推しとして愛でていた記憶が蘇った。でも、義兄の笑顔は自分が亡くなる事で失ってしまう。この先も義兄を愛でるためにアルバは長生き出来るように決意します。
BL要素は今巻ではほぼないのですが、その分兄弟愛、家族愛、友情に溢れています。丁寧に義兄義父との初対面から少年期をえがかれていました。冷えた関係だった義父と義兄、鬱屈を抱えるブルーノ、殿下、アドリアン達が、アルバやアルバの母、妹の素直さや愛情によってちょっとずつ影響を受けて、義兄義父なんてもう家族に対してデレッデレなので良きです!アルバ母や妹、義兄のクラスメイト達女子の存在も大変良い。特に妹のルーナちゃん天使です。アルバが苦しい病の中でも義兄を崇め愛情たっぷり家族を愛している姿が健気できゅんとします。
アルバの病を、ゲームの記憶が蘇るたびに、時間軸が違う中でどうにかできないか試行錯誤しながら、アルバの周囲の人たちもアルバのために病を克服させようと奮闘する姿に応援したくなります。
小さい子達のお話が好きな方、異世界もの、ほのぼの好きな方におすすめです。
このシリーズが好きで、続編楽しみにしてました。
前作で始まったヨセフとディルクの恋。
前作最後で旅立ったディルクの帰還からお話が始まります。2人の上司たちに可愛がられ見守られ揶揄われながら少しずつ恋心を自覚していくヨセフとそれを辛抱強く待つディルク。ヨセフは数年で更に洗練されて、ディルクにとって邪魔な虫が多くなってしまった。ディルクは新しい仕事に向き合いながら、合間をぬってようやくデートに行くことになります。
ヨセフが過保護に可愛がられていて、特にルーカスとの親子関係が可愛かったです。ヨセフの不器用な恋が可愛くて、皆んなに過保護に見守られてる感がよかった。特に手紙!!あれ反則です笑 笑っちゃうし可愛いし、あれはディルクも敵わない!笑
ディルクも歳上のお兄さん達に揶揄われながら見守られていて、野生味が増した彼ですがその様子にホッとします。
国絡みの問題…ディルクのお仕事は不穏ですが、恋の面はややこしそうな当て馬君も現れて面白さも加速しています。続編があるそうなので楽しみに待ちたいと思います!
元俳優でストリップダンサーの流星
元会社員で真面目なストリップダンサー志望の真空
真空が無一文でひとりぼっちになってしまった時に流星と出会い、サンダーソニアでストリップダンスを目にして、その世界を目指していくお話です。
そして、筋肉と色気が足りないと言われ擬似恋人役に流星が志願して…立派なストリップダンサーになるために擬似恋人といちゃいちゃしながら、ダンスを磨いて頑張っています。
相変わらず綺麗なイラストで眼福でした…!ダンスのシーンもめちゃくちゃ美しい!ちなみにサンダーソニアは、過去作に出てくるお店です。続編?なのかな?そのお話に出てくるカップルもこのお話にも登場しています!
一生懸命な真空が可愛くて、どんどん輝いて自信をつけていく姿に元気をもらえました。
そして流星が良い人で、彼も真面目に頑張ってきた人で、真空と入れ違いで頑張る彼を応援したくなります。
擬似恋人、真面目な受、キラキラした攻が好きな人にぴったりです。前作が好きな人にもぜひ!
前作が好きだったので、続編が楽しみでした。
今作では恋人同士になったリックとディビスが、7ヶ月間仕事の関係で離れ離れに過ごすことに。リックは一緒に暮らしたいと言おうと思っていたのにお預け状態に。会いたい気持ちを抑えて我慢して、ディビスへの手紙を書いたり、ディビスの留守を預かっているとディビスの甥っ子がやってきたり、おばあちゃんがやってきたり、なんだかんだと忙しい日々を送る中、冬眠の時期がやってきて…。
というお話。
相変わらずリックの尻尾や耳の動きの擬音が可愛い笑
ディビスの甥っ子が、ディビスそっくりの無口さ素っ気なさなんですが、心を開いてからが可愛い…良い子すぎました。祖母や、シリーズで出てきたテイラーとフィンも登場します。
会えない期間の2人が、互いに想いながら、成長して愛情を育てている様子にほっこりです。
幸せそうな冬眠生活が好きだった前作ですが、今作の起きている日々が中心のお話も良きでした!嫌な人が出てこなくてほっこり楽しく読書したい人にぴったりです。
リック目線のお話が本編なのですが、ディビスの無口ながらリック溺愛の様子がディビス目線の小話で楽しめます。私もリックの寝言聞きたい!
現代ではバレエダンサーで、オメガに転生したセシリア 前世のこともあって恋に臆病ですが、アルファに必要以上には怯えず、我慢強い人です。
市井でセシリアに出会い、後宮で再会した使用人の母から生まれた第二王子アンドレス 王位を目指していて、自信家だけど気さくで民を愛する、かっこいいのにどこか可愛い人です。
セシリアが父の失敗のために奴隷として売られて、後宮に買い取られた先で、一度市井で身分を知らずに出会った第二王子アンドレスと再開。実は2人は運命の番だったのです。王位の継承という理由もあり、すぐに番になりたがるアンドレスと、前世の記憶から恋に溺れたくないセシリア。2人の攻防が始まるのです。
本能に抗って無理強いしないアンドレスがかっこいい!セシリアも陰湿な後宮の中でぐっと我慢したりアンドレスに言いたいことを言ったり…素直になれないだけで終始言い合ってる様がいちゃいちゃしてるみたいで良いです!アンドレスもセシリアも、独占欲が滲み出ちゃってます。
あと何より獣人の従者2人が可愛い!王子とセシリアに甘えながら、しっかりとお仕事していて偉い!2人に癒され、セシリアとアンドレスの恋にキュンもできるお得な一冊でした!
受はトラウマで海と船が怖い、海軍の海兵ライハ
攻は漁村に暮らす熊のような風体の漁師レオ
ある出来事のせいで海と船がダメになってしまった海兵のライハ。そのせいで左遷され、有名な海賊の船が見えたとされる漁村で常留することになり、熊のような風体で粗野な男レオに家事を条件に一緒に住まわせてもらうことになる。そして、真珠養殖をするヤナという老女の手伝いをすることになり…。
ある海賊を見つける事が海軍からの命令だったライハが、真珠養殖の弟子になり、自身の所属する海軍の絡む事件に迫っていくお話です。
レオが粗野だけど面倒見が良かったり、ライハが色々と大変な目にあってるのに前向きに素直なところが好ましい。ケンカップルなところもモダモダ初心者な恋も可愛い。2人の心境の変化もわかりやすく、前向きになりたい時にオススメです!