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女性てるてるせぶんさん

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雪辱の花 R18電子 コミック

snob 

親の敵を本気で愛せるか。

 絵が綺麗で飽きさせない展開でページをめくる手が止まらず、一部最終話まで一気読みしました。美しい受けが一族の敵である攻めの妾となり囲われる話です。

 攻めは冷酷非情な武官ではありますが、文中の言葉を借りれば、「最悪を避けるための次悪」――私欲ではなく国防のために主の命に従ってその次悪を行っている、ダークヒーロー的な存在です。受けが自分の命を狙う可能性があることを念頭におきながら傍におき、ただ慰み者にするのではなく、受けの反抗的な態度も楽しんでいるような鷹揚さがあります。
 受けもそんな攻めに戸惑いを覚えながらも少しずつ気持ちを開いていくのですが、親を殺した相手に惹かれるわけにはいかないという自制もあり、攻めを殺した上で自分も死ぬ覚悟で、ついには攻めに毒を盛ります。しかし攻めが毒入りの酒を飲む直前で露見してしまい、両足に拘束具をつけられ監禁されてしまう、というところで一部が終わっていました。

 受けが少しずつ心を開いてきて、普通の恋人同士のような甘い時間もあっただけに、振り出しよりも更にマイナス地点まで戻ってしまったことが辛いです。
 殺されかけても殺すことができないくらいに攻めは受けに溺れてしまっているので、今後は受けにとって更に辛い展開になるのかな(泣)。続きが待ち遠しいです。

安定の喧嘩っぷる

 1巻がすごくよかったので、続編が出て嬉しいです。
 付き合いたての甘々はあまりなく、素直になりきれないところが二人らしくてよかったです。
 普段強気なのに矢島(攻め)に対してだけ弱気になる鳥飼(受け)が可愛い。消防士の負傷のニュースを見て鳥飼の勤務する消防署に駆けつける矢島にもキュンときました。
 二人のメンタルを見抜いていた佐竹さんは流石ですね。

 2巻なので、そろそろ佐竹さん以外にも(笑)当て馬的なキャラが登場することを期待していたのですが、それはなかったので、できればお話が続いてそういった展開も期待したいです。

PAYBACK R18電子 コミック

fujoking  SAMK 

再生の物語

 本編は完結していたので、試し読みを読んでラストまで一気読みしました。
 久々に読み応えのあるお話を読めたなぁと大満足した作品です。

 高校を中退し、不良グループのリーダーだった受けは、闇金で取り立てていた相手に弟を殺され、同じタイミングで付き合っていた相手(男)に集金した金を持ち逃げされます。その後、5年かけて借金を返済し終えたところで、金を持ち逃げした元カレを偶然見かけるところから話が始まります。受けは元カレが弟の死に関わっていたことを知り、同じ芸能界で働きながら彼に復讐することを決意します。攻めはその芸能プロダクションの重役で、屋上での偶然の出会いから受けに興味を持ち、何かと構うようになります。ここぞというときに手を貸してくれますが、普段は程よい距離感を保ち見守ってくれている感じです。
 実はこの二人、5年前にも行きずりで一夜を共にしていたという過去がありますが、二人とも再会した当初はそのときの相手だということに気がつきません。

 話しが進むにつれ、復讐と言いつつ、受けの心情的には贖罪だったということがわかっていきます。憎んでいるのも、許せないのも自分自身だった。人との関わり方や行動を通して、読者にもそのことが徐々に浸透していく過程がとてもよかったです。受けに執着しつつ俯瞰で見守っているような度量のある攻めと、冷めているように見えて実は情に厚い受け。周りを固めるキャラ達も含めて、魅力的なキャラばかりでした。

 復讐ものにありがちな悲壮感はあまり感じられず、メンタルを削られることなくさくさく読むことができました。最後は因果応報で懲悪してくれて、読後感もすっきりしていてよかったです。

読み物としては面白かった

 ストーリーは他の方が詳しく書かれているので割愛します。

 散りばめられた伏線が積み重なって真相へと導かれていくストーリー展開は、ミステリーを読んでいるようで面白かったです。

 ただ、恋愛の部分はスパイス的な感じで、切なさや萌えはあまり感じられませんでした。
 裏切った相手である攻めに対する疑問が完全に払拭されないまま、二度目の人生では徐々に受けが攻めに惹かれていくのですが、拷問で爪を剥がされたり歯を抜かれたあげく首を落とされるという一度目の人生が悲惨すぎて、攻めに惹かれる心情に寄り添えませんでした。
 物語の最後で、一度目の人生では意図的に裏切ったのではなく、不可抗力でそうなってしまったのだと明かされますが、それまではずっとモヤモヤが残っているので、告白シーンでも、喜びや感動は薄かったです。

 最後に攻め側の事情がわかったときも、受けに対して気持ちがあったのなら、手紙を送って事情を説明するくらいはできたんじゃないかと思ってしまいました。有力な貴族の跡取りなのだから、処刑される受けを見殺しにするのではなく、何か助ける手立てはあったのではないでしょうか。

 あと、悪魔がより多くの魂を欲していたのなら、一度目の人生で悪魔と契約したときには、なぜ悪魔は攻めにそれを教えなかったのか疑問です。他人の命でも契約できるのなら、最初から、受けを陥れた人間の魂を犠牲にして、受けを生き返らせることもできたのでは。
 それに、きっと下っ端の騎士たちは隊長の命令で荷物を運ばされていただけなのに、不正に加担した人が全員命を奪われてしまったのは、犯した罪に対して罰が重すぎるのではないかと思いました。

 以上のように、色々と細かいことは気になりましたが、読み物としては面白かったです。


佐伯密に人としての魅力を感じない

一穂ミチさんは心理描写や比喩表現がお上手で、匠に適度に職業的なところも絡めてあって、好きな作家さんの一人です。
ですが、この作品についてはあまり好きになれませんでした。
辛口コメントなので、苦手な方は読まないでくださいね。

あらすじについては他の方が詳しくご紹介してくださっているので、割愛。

先に「is in you」を読んですぐにこちらを読んだのですが、こちらのお話は、「is in you」で当て馬として出てきた佐伯さんの義兄(妻の兄)であり幼馴染でもある良時の目を通して、佐伯密の人となりと妻の十和子も交えた三人の関係を明らかにしていくお話でした。

最後まで読むと、三人の各々の心情や生き方が理解はできる。理解はできますが、全てに共感はできませんでした。
一番共感できたのは十和子です。

良時については、自分だけが健康という負い目や博識な密への劣等感から密への気持ちを長らく封印していた、というのはわかります。
けど、妹の夫が海外で現地妻何人も作って好き勝手やってるのを薄々知っていて、「男の性だから仕方ない」で容認していたのには、女の私は嫌悪感しか感じませんでした。密と十和子に体の関係がなかったことを知っていたのならまだわかるのですが、当時は普通の夫婦関係だと思っていた上での容認だったので。
あと、密に男とも関係があったことを告白され、その場の勢いで密を抱いたことについても、ずっと女性が性愛の対象だった良時が、いくら長年秘めてきた思いがあったにせよ、40超えた痩せぎすのオッサン相手にいきなり最後までできるのかと、リアリティのなさを感じずにはいられませんでした。

密については、優秀すぎる頭脳と喘息という病気を併せ持って生まれてきたがために、こんな偏屈な人間に仕上がった、というのは理解できるのですが、良時と十和子以外への態度が人としてどうかというレベル。
いくらお互いに割りきっているとしても、海外の現地妻を性欲処理の相手としか見てないし、良時の前妻(不倫で子供作って離婚した)への罵倒は、あんたにそこまで言う資格あるのか!?と思ってドン引いてしまいました。決して不倫を容認するつもりはありませんが、料亭の一人娘で跡継ぎを望まれているのにずっと子供に恵まれず、昔馴染みとつい過ちを犯してしまった前妻の方が、まだ共感できます。

十和子についても、何の病気でもないけどただ生まれつき体が弱い、で最後まで通されてしまったので、お仕事関係の描写はあんなにリアリティあるのに、何故そこだけ曖昧にしているのだろうという疑問がずっと頭から離れない感じで。心情に完全には感情移入できず。

他の方が最初は良さがわからなかったけど、読み直したら理解できた、と仰っていたので、内容を完全に忘れた頃にまた読み直してみようと思いますが、とりあえず初読では、私も良さがわかりませんでした。

エンターテイメントとしては面白いけど…

 新興の都市開発グループ御曹司の受けと、庭師として突如転がり込んできた男の息子である攻めとの、執着因縁もの。

 彼らが出会った中学時代から話が始まり、高校生、社会人と、時系列に沿って話が進んでいきます。
 前半部分は両親の期待に応えて品行方正・成績優秀であろうとする受けの、それ故に甘えられない寂しさだとか内に秘めた鬱屈した思いの心情描写がとても精緻で、幼少期に虐待を受けていたらしい攻めとのちょっとアブノーマルな関係性に、その後の展開を期待しながら読み進めました。
 
 後半は、背景となる都市開発グループの設定も自然だし、文章も読みやすく、スリリングな展開をそれなりには楽しめましたが……、あまりにも予定調和すぎて、一番の泣かせどころでガッツリ感情移入できなかったところが、評価が「中立」の所以です。
 もちろん、素直に感動される方もたくさんおられると思いますが。私の場合は、前半からの期待が大きかっただけに、不完全燃焼で終わってしまった感が否めず……。

 こういう作品は、最後を普通のラブラブカップルで終わらせるのではなく、二人の関係の異常性、危うさを少し残した余韻の方が私は好きです。完全に個人的な意見ですが。

すみません。ちょっと辛口で。

このシリーズのファンで、番外編や他のカップルの作品含め、全シリーズ読んでます。
今回は、ユウトの新相棒との確執と麻薬密売組織を絡めたお話。ネタバレになるのであまり詳しくは触れませんが、シーズン1でのコルブスとの因縁に関連する部分も少し出てきます。

もちろん、英田先生の御作品なので、事件を絡めたお話の展開としては、BLの枠を越えた面白さがありますし、今回の事件を通してディックとユウトの絆が更に深まり、BLらしいところも存分に楽しめました。
しかしながら……、これ一冊だけであれば十分に満足できたのでしょうけど、どうしてもシーズン1を引きずってしまって……、つい物足りなさを感じてしまいました。
漠然とした感覚なのでうまくは説明できませんが、アメリカ社会のダークな部分への考察だとか、個々の人物が抱える事情だとか、それをふまえた心の通い合いだとか……、細かいところでちょいちょいシーズン1に比べて物足りなさを感じてしまい、やはりあれを超える感動はもう来ないのかなと寂しくなってしまいました。

今回は1冊で完結ですし、作品容量的には仕方ないところはあると思います。
もちろん、これ1冊だけで考えれば、十分に満足できる一冊でした。

色々とツッコミどころ満載ww

今まで読んだ鯛野先生の作品の中で一番面白かったです。

セックスせずにエロ動画を撮って配信し金を稼ぐという、セフレとも言えない体の関係からスタートするのですが、ありがちにそこからすんなり恋愛に発展するわけではなく、二人とも芸術者気質の不思議ちゃん(晴良の方は役者ですが)なので、早く自分の気持ちに気づけよ!と読んでるこっちがついついツッコみたくなるゆるふわ感がなかなか斬新でよかったです。
あと、役者の晴良を好きすぎる劇団仲間の竹内さんや、義弟(天くん)のエチシーンに立ち会って相手の男(晴良)を真剣にスカウトしてるお義兄さんなど、脇を固める残念すぎるイケメン達もツッコミどころ満載で私的にはツボでした(笑)

前作からの謎が解けてすっきり!

前作が面白かったので、こちらも購入しました。
前作単体でお話が完結していて続編が出るとは思っていなかったので、嬉しいサプライズでした。

原稿を書き上げた後、興奮して誰彼構わず襲ってしまう悪癖の持ち主の円城寺先生と編集者の倉田が晴れてお付き合いを始めた後のお話です。円城寺先生の悪癖の方は、相変わらずのようでした(笑)。
ストーリーとしては、自分が小説のモデルにされていることに倉田が気づき、二人の関係が少しぎくしゃくしたり、温泉旅行の浴衣エチで仲直りしたり(私も、できれば温泉エチも見たかったですww)、同棲話が出たり、円城寺先生の前の編集担当(女性)が登場したり、そういったエピソードが綴られていました。他の編集者に対する先生の悪癖(特に山田さん!)については、私もずっと気になっていたので、今回謎が解けてよかったです。

おまけの裏社会男×バーテンダーの話は、借金の肩としてのセフレ関係から始まったありがちな話で特に印象には残りませんでした。
前作もそうですが、「最高の小説家」単体の方が良かったと思います。

ちょっと物足りなさが…

最初の大学生編が面白かったので、続編のこちらも迷わず購入しました。

結果から言えば…、大学生編と比べ、私はちょっと物足りなさを感じてしまいました。
前回にも増して甘々だしラブラブだし、坂口は可愛いし高東は束縛系だしで、もちろん萌え要素もたくさんあったのですが、私が重い実先生の作品で一番好きなのは、独特な切り口で表現される切なさなので、そのジレジレした切なさが今回はちょっと物足りなかったな、という気がしました。

あとは中西兄弟の方も、前作で見られた弟君の兄へのちょっとアブノーマルな執着が薄れていて、メインカップルを盛り上げるための友情出演みたいな感じがしたのが残念でした。