梶さん目当てで原作未読のままドラマCDを視聴し、細かいところを補完すべく小説を購入しました。
本作は、眉目秀麗で才能に溢れた攻・弓削碧と、長年攻に片想いしてる関西弁男子の受・志水朱斗のお話です。スピンオフと知らず、シリーズ本編を知らないまま読みましたが、それでも普通に楽しめました。
なんと言っても受の朱斗が可愛い。もう「かわいい」の一文字一文字に濁点つけて叫びたいくらい可愛いです。碧に酷い事されても、酷い言葉を言われても、嫌われたくないからと強く出られないところは、ある意味健気だな~と思いました。「何でこんな奴、好きになっちゃったんだろ…」っと思っても嫌いになれず、自分でも執着してるのを自覚して、少しだけ片想いを拗らせてる朱斗ですが、碧が他の誰かを抱くのを想像して自分で後ろをいじっちゃう位、碧が好きで好きで仕方ないんですよね。我が儘な碧を優しく受け入れる包容力は、まるで母性のよう。それでも自分の意思を曲げないと言うか、碧の言うこと全てに従うような恋愛しか頭にないキャラではないのが私的に高ポイントでした。まぁ結局碧に隠し事がバレて、お仕置きされちゃいますけど。
そして各所のレビューで悪評高い攻キャラの碧ですが、賛否両論あれど私は嫌いになれません。むしろ共感と言うか、彼の朱斗に対する酷い仕打ちには納得出来ちゃう部分がありました。だって朱斗が可愛すぎるんですもん。もう碧の肩抱いて「朱斗が可愛いから、つい意地悪な事しちゃうんでしょ?分かるわ~」って言いたいくらい。碧も朱斗に負けず劣らず片想いを拗らせてて、誰にでも好かれる朱斗の気を引きたいが為に酷い仕打ちをしちゃう不器用な若者なんですよね。普通だったら「お前自分勝手すぎ」と愛想尽かされちゃうところですが、朱斗だけはそんな碧を受け入れてくれるので本当運が良い奴です。
こちらの小説を読んで、まだドラマCDをまだ聴いていないという方は、是非ドラマCDを視聴することを強くオススメします。エロシーンが豊富にありますので朱斗役の梶さんの淫らな喘ぎ声が堪能できますし、唯我独尊・情緒未発達男な碧も鈴木達央さんのおかげで朱斗への切羽詰まった想いがより感じられる内容になってます。
商業のBL作品を買ったのは何十年ぶりというくらい久しぶりですが、続編がないのが残念でならないくらいドハマりしました。