なんと上下巻の「〜キャプテン」の続編です。
やっぱ勢いありますね…この題材で3冊ですからね〜。
さて、OLの願い通りH込みの恋人になった湊と来栖。
ですが、まだOLは成仏してない!
つまり、本作はますますの2人のラブラブとOLは成仏するか否か⁉︎が描かれています。
来栖がOLの声だけでなく姿も視えるようになって誤解も解け、お互いのLOVEが加速いや暴走していく。だからエロ描写も加速倍増しています。
恋のはじめの盛り上がり、Hしはじめのサル状態とも言うけど、かなりエロも強め。
そんな中でも、2人はきっかけとなったOLに感謝して、彼女がちゃんと成仏できるように考え始めるのです。
元はと言えば、来栖とセックスしたかったOL。
だから、これから2人でセックスするから俺に憑依していいよ、と。
OL大コーフン。
Hの最中にナニが起きたかは読んでいただくとして、エロ/セックスを最大肯定する結論は、大袈裟に言ってみれば「人間賛歌」…
高校生同士の恋、というよりもあるひとりの人生が締めくくられるまで、みたいな謎のぐったり感があった。
読み応えは星4つ、萌えに関しては「萌」で。
下巻。
すでに設定が自分の好みとかけ離れている作品なわけなんだけど、作品そのもののパワーの波にlet's ride!
取り憑き幽霊のOLのせいで、これでもか!と誤解誤解誤解のオンパレードの2人。
ギャグが好きな人なら多分超楽しい展開だと思う。
苦手勢の私には(なんでこうなるの……)しかないんだけど、結果両片想い、性欲アリ、ただし大元のOLは現場見られず!みたいなズッコケまくり。
ただし!
こちらの下巻は、「高校球児」としての真っ当な感動展開もきちんと盛り込まれている。
だから私としても上巻よりもグッとストーリーに入れたし、BLとしての流れも定型に沿った部分も多くて読みやすさを感じました。
こうなってくるとOLの存在はウゼェ〜!、OLしゅみじゃねぇ〜!
しかし、この勢いの上下巻描き切り、という意味では感服の一言。
評価としては、2人の恋に対して萌えを感じたという従来の意味で「萌」とします。
個人的注目作家様の栗之丸源先生!なので作家買いしたのですが。
ぐぬぬ〜
ギャグが苦手で女はイラネ派の私にはキビしい内容であります。
ただし、この設定の発想のブッとび具合や、ムリ筋を貫くスピード感、ブルドーザーのような押しの強さ。
異常なほどのパワフルさで、ずっと圧倒されっぱなし!さすがの作家力だと感じました。
だから評価が難しい。
完全に個人の感情的な部分から言うと、「しゅみじゃない」となります。
が、もっと客観的に「作品として」どうか、「BLとして」どうか。
ギャグが嫌いでも笑ってしまった、とか。
女はイラネだけどOLの存在感パネぇ、とか。
ここを考えると、萌えたの「萌」ではないけれど星3つという意味での「萌」かな、と思いました。
ギャグ好きで個性的な作品が読みたい方におすすめしたい作品です。
まだ下巻があるぞ!
8作品収録のアンソロジー。
以下、収録順にざっと。(作者様敬称略)
「ピンクにきゅんしていいですか ーxxxxって言ってー」藤埜
女装カフェ店員さんと二次元オタ大学生の、通じてるようで微妙にズレてるお互いの想い。多分長編の中の一部エピソードだと思います。
「ビフォーイットメルス」折原ねる
初めてできた可愛い彼氏。大事にしすぎて焦れた彼は…。初めては余裕なんかないよ、というお話。絵がとても可愛い。
「締め切りのあとのご褒美は?」アメダ
同居している恋人は小説家。脱稿の後だけ自分からがっつきエッチを求めてくれるから嬉しくなる。
「志央くんとしたいーくっついて 触って 甘えたいー」生方うぶ
アンソロジーで続いているCPの1エピソードだと思います。
帰省した時は家族がいるのでイチャイチャできなかったから、2人の家に帰ってから我慢できずにがっつきエッチ。
「おきつね祠で同棲してます」波野ココロ
大家さんが入院したので代わりに祠においなりさんを供えたら、人には見えないはずの神様が見えた樹。氏子がいないと消えてしまう神様を助けたくて交尾することに。
がっつき度は低め。
「ゲームとキスと甘い罠」tomomo
eゲームのライバル同士。新参KAIに敗れて荒れる王者EICHIだったが、元々KAIはEICHIに憧れていて、結局がっつきエッチ。
「ちょっと待って年下くん」犬飼小町
出会って1分で告白してきた後輩を信じられず、裸を見れば目が覚めると思い…
目が覚めるどころか逆にがっつかれる。
「重ネガくんの秘密」花田
元ヤンのリーマン・筧は、中学からの親友シオと同棲中。だがキスまでしかしていない。ある夜、シオの胸にタトゥーを発見し…!
なんで言ってくれなかったの?俺も入れたい!とHになだれ込み。
Column あきちはや
表紙を担当した時のお気持ちやエピソード。
がっつきエッチといってもレイプなどはナシ。ちゃんと恋が深まるエッチばかりで読後感は良い。
生方うぶ先生やtomomo先生作品が良かったです。
ゲイバレ厳禁な警察庁キャリアがワンナイトしたのはオープンOKの外務省エリート。
しかし今回、アメリカの国防大臣来日の警備で同じチームとなってしまい…!
グイグイ来る朝比奈をなんとかかわそうとする蘇芳。なぜなら。
蘇芳はとにかく出世に命をかけているから!
朝比奈は蘇芳を尊重して勤務時間はキッチリ、休みの日はドライブデートに誘ってくれたりして、実はうぶな蘇芳はどんどん朝比奈に惹かれていく。
ちょっとライトなラブコメテイストかな?と思うと、実は違います。
出世だけは…!とこだわる蘇芳。ここには実は大変シリアスな理由がある。
とにかく出世をする。そこから目指すものがある蘇芳。
蘇芳の心情に触れた朝比奈が、蘇芳のために仕掛けた駆け引きは⁉︎
…といったように、恋やエロだけでなく一種の復讐劇、策略的な背景があったのが面白かった。
攻めの朝比奈は性格もルックスもいい攻め。
蘇芳は基本クールだけどかなり可愛い。ただし、後半私の苦手なハの字眉毛連発でここは残念ポイント。「萌」で。
2015年発表のアンソロジー。
収録は16作品。さすがに多いので数点に絞ってざっと。(収録順。作者様敬称略)
「アナプロ‼︎」ミニワ
マスクマン同士のアナルイキマッチプロレス!
伝家の宝刀「菊門バスター」で絶対王者・ゴッド神崎が勝利するが…
絵柄も良く、2人とも覆面でもイケメンがわかる!
「グッドボーイ」加藤むう
「さよなら覆面くん」亞眼
「見えない敵にはご用心」蜂巣
「俺は中出しをされてみたい」晴屋うまこ
中出しに憧れすぎている丸山はある晩、家に侵入してきた目出し帽の男にレイプ、中出しされて…
その男は勝手に丸山をストーキングして恋焦がれるあまり幽体離脱している生霊だった!という超展開。発想がぶっ飛んでますね!
「ユアマイヒーロー」よつあし
ヒーローもののスーツアクターさんが拉致されて輪姦されて撮影される。撮ってる男は子供時代のその番組の打ち切りを許せずに、大人になった今自分だけのストーリー展開を作っているのです。
アクターさんはこの先どこまで連れて行かれるのか…
「ハコオ。」コモトミ裕間
大学の有名人、段ボールを被って行動している「ハコオ」さんが気になって、出会い系で「箱をかぶってヤってくれる人」を募集するが…
当のハコオに中身はどうでもいいんだね、と誤解されるメリバ?
「青少年流アナライズ」森世
「あなたとご縁がありますように」ハズニッコ
「イヤってわりには?」文川じみ
「臆病ガウガウくん」あずみつな
「来訪者」よのだレク
体育館で誰とでもヤる原。今日の相手はネコの頭を被っていて誰だかわからない。
でもその行為は誰よりも優しくて…
ラストシーンは急にザワっとくる。短編ならではのブツっと感がここでは生きている。
「インモラルと紙袋」おまる
「いじめられっ子はじめちゃん」毎時
「第一倉庫にて」冬辺
ガスマスク攻め。勿論誰だかわからないんだけど、ラストシーン、同じガスマスクの男がもう一人出てくる衝撃!
「初恋」さとまる まみ
仮面のリーマンと援交する若者。気持ちいいし相手が必死になってる気がしていたが…
一番好きだったのはやはり冒頭のミニワ先生。後味よく楽しめる。
後は、よつあし先生、冬辺先生、よのだレク先生、コモトミ裕間先生。ザワッとくる暗い感じがいい。
総合的に「萌x2」で。
発売時の各種特典の電子配信。
特典狙いの複数買いはしてないので、ありがとうございます!
3種収録。
「コミコミスタジオ有償小冊子」
自分がベタベタするのが好きなタイプなので、徳本さんがあっさり系で少し物足りない香山。
だから慣れてもらおうと思って「膝に乗って!」とか言ってみるんだけど、恥ずかしい、と。
でも自分は恥ずかしいけど、香山が甘えてきてくれるのは嬉しいし好き、と言われて、それなら俺が倍甘えるか、とデレる。
「コミコミスタジオペーパー」
ソファを買った徳本さんに、俺も買おうかな、と。いつも徳本さんちばっかり行ってるし、徳本さんも使うなら増やしてもいい。
それを聞いてなんか喜んでる徳本さん。
「アニメイトペーパー」
モノクロイラストの一枚絵。
後ろにいる徳本さんの腕を自分の前に引っ張って背中密着!
満面笑顔の香山とびっくり顔の徳本さんです。
3種で、うちひとつはイラスト。本音はちょ〜っと物足りない。
「ボーイスラブ・コンプレックス」電子限定特典ページとなります。
1p。
以下、内容となります。
↓↓↓↓
タイトル「もしも片方だけがVRの姿だったら…」
2枚の縦長パネルみたいな構成。
左側は、VRの「アキ」とリアルの真太。
アキがニッとしながら真太の頭に手をポンと置いてる。真太はちょっと焦ったような顔で(NOセクハラ!)って思ってる。
右側は、リアル桐島とVRの「マコト」。
マコトが桐島と向かい合っている。桐島が少し背の高いマコトを見上げて、マコトはちょっと顔を赤くして桐島を見つめる。年下攻め感アングル。
確かにBL的には真太が「マコト」になってる方がおさまるけどね?
ここは真太は真太のままでいいんですよネ。
思ったより早く来てくれた8巻。読めて嬉しい。
さて、仕事から恋愛か、会えない時間は愛を育てるのか⁉︎の続きなわけですが。
自分の仕事だって大事だし、こっちも泣き言なんて言えないよ、という加賀。
今回、本来蚊帳の外の和倉なんかに諭されたりしてやっと自分が動く。
金沢先生はもう何というか…弱気ですよね。元の性格もあるけど。
と・も・か・く!
加賀が動いたので物語も動きました。やっぱり顔を見合わせれば思いも伝えられるわけで、なんと加賀からのプロポーズです。
2人の心のわだかまりはこれで解決かな。
そして勿論アツく抱き合うわけで、ここで遂に…‼︎という流れもあり。
ここでまるっとハッピーで終わってもよかったけど、8巻の終盤は加賀へのお説教タイムが入ってます。
金沢の同僚・レオ。
ここはね…2人は日本人なのよ、っていう事だと思うんです。オータニサンもワイフじゃなくてデコピンにキスしたって批判されたけど、日本人的にはワイフの背中に手を回してただけでちゃんとLOVEを感じたわよ。
ってことで、この8巻はホッとできる巻でした。「萌x2」で。もう次が読みたい。
タイトルから受けるイメージはおどろおどろしい。実際なんとも不思議に薄暗い雰囲気を持つ作品。
主人公は冴えないリーマンの雅則。
ある日突然失踪した同棲相手(男)の借金のカタとして拉致される…と始まります。
男じゃソープにも売れない、臓器を取ってやる、と言われて裏金融業の宇喜多に引き合わされるが、相場の知識があったのですぐには殺されず飼われる事に。
本作は一貫して雅則の視点で語られるわけだけど、この雅則という男、非常に卑屈というか。
まずゲイである引け目。ノンケを好きになるため、お情けで抱いてもらってる、自分なんかという思考回路が強い。
そんな雅則が裏社会のカリスマ的な宇喜多に何故か気に入られ、毎日のように抱かれ、自分から離れるなと命じられ、流されながらも抵抗し、やがて宇喜多を愛するようになる。
雅則って結構ウジウジしてるんですよ。なのにどういう魅力があるのかというと、「心に黒い蛇を飼っている」。
そういう抽象的な表現で雅則には魔性があると示すだけなので、説得力はいまいち。
結局、隠された「蛇」はずっとその蛇を喰らうくらいの強さを持つ男を求めていて、これまでの男達は蛇に負けて自滅していった…
ついに蛇の愛を喰ってくれる男が現れた、そういうお話なのかな。
宇喜多の視点が無いので彼の考えが全くわからないのが残念。「萌」で。