初作家さんでしたが全体を通して絵が安定していて、ストーリー的にも心情を丁寧に描いて下さっていてとても読みやすかったです。
難聴ということで周りから特異な眼で見られて自分自身もどこか殻に閉じこもってしまったような印象の航平。
航平が太一と出会えて、太一のことを想って、段々と殻が破れていくような感じがとても微笑ましかったです。
相手のことを思うが故に衝突してしまうのは歯がゆいけれど、太一の真っ直ぐさで救われる。
きっと航平もそんな太一に惹かれたのかなーなんて思いました。
BLらしい絡みは全くといっていいほどありませんが、読み終えて「二人のその後が読みたい」と思うくらい、気持ちが温かくなる二人のお話でした。