(受)は父を事故で亡くしそのあと母を病気で亡くした。そして社会人である姉に養ってもらいながら二人で慎ましく暮らしていた。大黒柱である姉は気が強く逞しい。付き合っている彼氏の話でさえ出たことがなかったのに、ある日突然「婚約者」を連れてくると言い出した。その相手の婚約者が今回の(攻)。
(攻)は姉の会社の専務。どうやら専務の周りに群がる女たちとは違い、媚びず言いたいことをはっきり言う性格と語学に堪能で仕事が出来、顔立ちが好みでプロポーズしたらしいが、当の本人である姉は「上司にプロポーズされたら断れない」と愛情のない言い方をすることに疑問を感じた(受)。
そしてウェディングドレスの打ち合わせと(攻)の両親や親せきとの顔合わせの日、姉は失踪。元々たまに姉の服と化粧品を借りて女装していた(受)さまの機転により無事乗り切るも、姉がアメリカに彼氏がいる事を告白。(攻)は無理強いはしたくないと破談にし残った未成年の(受)を成人するまで(攻)が引き取り同居する約束をして姉をアメリカへ送り出した。
実は姉が失踪している間に(受)は(攻)に合意でなく(有無が言えない状態にさせられ)レイプ((受)いわく)されていたが、婚約者である姉にまさか将来義兄になる(攻)にされたことを言えるはずもなく。
(攻)が(受)に対するフォロー的気遣いが最初から最後までほとんどなく、これほど自分勝手で傲慢で俺様でヤリ終わった後は放置で、労(ねぎら)いも労(いたわ)りもないことにもう読んでて呆れを通り越して腹が立ってきた。そして自分のことが好きであるという(受)の気持ちが分かった途端、ホンキかどうか試すためにこれまた放置とか。(受)も事あるごとに怒りはするものの勝手な自己分析で怒りを鎮め読んでる方がストレスが溜まったわ。
中盤(攻)の父親が妾に産ませた義弟が登場。自分は認知もされず貧困で学校も退学せざる負えなかったのに対し、何の苦労もなく父親の会社を継ぎ豪邸に住んでる(攻)が許せないと、義弟が(受)に目をつけ(攻)への復讐として襲うわけだが、未遂で済んだものの(受)の身体と心は傷ついているのに(攻)は何のフォローもなくもう読む気が失せた。
毎回(攻)は言葉攻めするもわたしの趣味ではないためそれも受け付けない一つの要因かも。
上から目線の俺様傲慢男が言葉攻めで(受)を啼かすのが好きな人にはお勧めかも。