獣人王様×赤毛の兵士+モフモフちびっ子…
どうしても、同じ設定の他のお話と比べてしまいました。
こちらを先に読んでいたら、冷静に評価できたかもしれませんが、
もう一つの他のお話が大好きなため、
盛大にツッコミながら、読んでしまいました。
もう初っ端から、
当て馬的な、一人で子育てする赤毛に思いを寄せる青年が出てくるんですけど、
自分に気のある男に合鍵渡してる時点で、
なんかもう、ないわ…って思ってしまいました。
プロポーズされてからも付き合いを続けるなんて、
青年×赤毛の絆され路線なの?それもアリならいっそ楽しめた。
まだ途中の回想エピソードの中で、今まで兵士として戦いの中でしか生きてこなかったため、王子からの愛に鈍感になってたあたりは、不憫萌えでいいんですけど、
その人との子どもまで産んで身をひいておきながら、
他の男に好かれてるのに気づかないとか…
アホの子なの?
自分には無頓着で自分の思いを軽んじてるのはツボですが、
周りのことはよく見えてて空気読めるからこそ、そんななんでもわかってんのに自分も大事にして!ってとこがいいのに。
本当に不憫なのか、健気なのか、なんかよくわかりませんでした…
アホの子なりに流されて頑張ってる話としてならアリなの…か…?
最後まで、話として締まりがないまま、何も起こらずめでたしめでたしです。
二面性がある王様目指すなら、最初の発情でマナーさておき頸を噛むだろうし、
当て馬は王様殺すくらいの気迫で乗り込んできたのだろうし、
乳児連れて国を転々とするつらさとか、もうどうでもよくなったの?
王妃目指してお茶会とか、頑張る方向それでいいの?
政治的な事件を全部粛清してるけど、本当に子ども達は安泰なんですかね…
どうしても比べてしまい、ツッコミ所満載でした。
最後まで、ドキドキハラハラしながら読みました。
紺の、監禁されても動じない、感情もない、味覚もない、なにもない虚無さに、テツロー側についついたって、なにがそうさせたのか?もっと知りたいとあっと言うまに読みきりました。
ただ一つの執着と思われる最低の元カレのことも気になるし。
読み進めていくと、もちろん先は読めるのですが、紺の危うさっぷりに、ハラハラし通しでした。
甘い書き下ろしがあってホッとしました。
投稿作とのことで驚きですが、長い時間をかけて練りに練られた結果なのかな、と納得もします。
ただ、タイトルはなんでこう変えたのかな…というのと、暗重いミステリーの様な面白さもある作品に、挿絵が可愛すぎて合わない気がしました。