まさお三月さんのサラッとした絵柄や、淡々としつつもクスッと笑えて、心に沁みてくるようなお話の作り方が大好きです。
どこか憎めない、むしろ愛おしくなっちゃう変わり者なキャラクター達も大好きです。
今回、単行本の帯に書かれた
「間違いでも、抱いてくれて嬉しかった」
の文字に飛びつきました。
元々片思いとかすれ違いとか一途受けとか大好きなので、それをまさお三月さんが描かれてるなんて読むしかない、と。
実際、設定はめちゃくちゃ大好きな要素てんこ盛りでした!!
・高校時代からの友人で、その時から攻めに片思いをしている受け
・彼女のいる攻めを見て傷付く受け
・大人になってからも思い続けて傷付いてる受け
・酔った勢いで一線を超えた後、攻めから「間違った」と傷付く一言
大大大大大好きな展開です!!
くっついてからもお互い言葉足らずですれ違い、わちゃわちゃしつつも笑えてホッとできる展開は、まさお三月さんらしく大好きなものでした。
ただタイトルにも書いたように、最初から展開が読めてしまって、またその読み通りに進んでいくのであまり楽しめなかったのが正直な感想です……。
言葉足らずな攻めというのもあって、全体的に言葉が足りないことですれ違っていくのですが、展開が読めると言葉足らずな部分にやきもきしてしまって……。
展開が読めても楽しめる作品はいっぱいありますが、今回は私にはちょっと合わなかったようです。
評価も「萌」と「中立」で悩みつつ、今回は中立にさせて頂きました。
山田2丁目さんって意外と?ファンタジーものが多いですよね。
現代社会にとけこむ吸血鬼や魔王の末裔……
今回は鬼が9割を占める世界のお話です。
鬼にとってツノは触られたくない、触ったら殴られてもおかしくないもの。
また、ツノが大きいほど鬼の本能が強く、カーストも上に位置するようです。
そんな世界で受けは人であることを隠し、貧ツノとして生活しています。
しかし、ひょんなことから巨ツノ攻めにヒトであることがバレて……そこから始まる捕食と言う名のキス!エッチ!独占欲!
友人からはマイペースでいつも冷静だと思われてる受けですが、攻めの前では結構なアホっこ具合で可愛いです(笑)
攻めは、少し威圧感のある男前強引攻め。
受けの名前が日和(ひより)なので、強面な攻めが日和日和言っているのがなんだか可愛くて和みました。
脇キャラも何人かいて、その中でも1番心惹かれたのが受けのお兄ちゃん!!
登場した瞬間からこれはスピンオフ出るかな!?と期待しました。
登場シーンとしてはかなり少ないのですが、お兄ちゃん……好きです……。
油断してたら眼鏡かけて登場してきたので完全にやられました。好きです。
お兄ちゃんは大好きなんですが、
作風なのか、私の読解力が低いのか、山田2丁目さんの描かれるキャラクターって何を考えてるのか分からないことが多い気がします。私だけかな?
今回は攻めがそうでした。
そこがまた魅力なんだろうなと思いつつ、私的に「これくっついたの?」「これ好きってこと?」と言った感じでちょっともやもやが残ります……。
テンポも良くて設定も面白いしエロも楽しめるんですが、いまいち作品に入りきれず。
感覚や好みの問題だと思うので、萌えられない自分が悔しいです。
でもお兄ちゃんのスピンオフが出たら買います!!!!!!
相葉さんのコミックスで巻数がついたものは初めて読みました。
全コミックスを把握できていないので分からないのですが、1冊で完結じゃないのは初めてなのかな……?
兎にも角にも期待して購入させて頂いたところ、相変わらずの綺麗な絵と明るい作風で読みやすかったです。
今回のお話は神様×大学生のファンタジーもの。
攻めも受けもしっくり来る属性が思い付かないのですが、強いて言うなら男前ワンコ×ツンデレ平凡かなと思います。強いて言うなら。
15年前に交わした受けとの約束を一途に信じて待っていた攻めと、その約束をすっかり忘れていた受け。
約束を果たせと迫る攻めに、受けは何のことやらと振り回されますが、徐々に思い出していきます。
攻め以外に2人の神様が登場したり神様が動物化したりと、賑やかに進んでいく物語は読んでいて楽しかったです。
正直、相葉さんの作品は突拍子で展開が早いと感じることが多々あるのですが、今回はそうではなくて“テンポが良い”と感じました。
また、動物化した神様が絶妙に不細工で可愛いです(笑)
動物化した姿で受けに可愛がられている攻めや、動物の姿同士で喧嘩する神様など、ちょくちょく動物化するのが動物好きとしては可愛くて嬉しかったです。
次巻も今回同様、可愛く明るく楽しいお話を期待しています!
案丸さんの作品は初コミックスからずっと作家買いさせて頂いています。
今のところ出ているコミックスは全て短編集なのですが、お話のまとめ方がお上手で、絵も綺麗で読みやすいです。
表題作は神様×大学生のファンタジーもの。
神様と大学生は、大学生の前世からの因縁の仲です。
その因縁により男限定のビッチとなってしまった受けが、恋人ができるまで禁欲することに。
ただしソロプレイと神様は可(笑)
設定通り明るくコミカルなお話となっています。
気になったのは、描き下ろしがあってやっと一つの作品として完成した、と感じてしまった点。
正直、描き下ろしがなければ消化不良のまま終わり、私的には描き下ろしを入れてもまだ物足りない部分もありました。
前世や神様と言った設定を活かし切る為には、ちょっと尺が足りなかったのかなと思います。
その他には表題作同様コミカルなお話が1つと、ゾクッとくるお話が2つ収録されています。
コミカルなお話は自動車学校の先生×生徒で、厳しく鬼のような攻めに最初は怯えていた受けが徐々に……と言ったもの。
先生が攻めっぽいけど受けでもいけそうだし、と本番までどちらが受けなのか分かりませんでしたが、先生は立派な敬語S攻めでした!
ゾクッとくるお話1つ目は、自動車学校の先生×先生。
受けが潔癖症なのですが、それを活かした特殊な性癖を持ったカップルのお話です。
ゾクッとくるお話2つ目は、弟×兄の異母兄弟ものです。
最初はお兄ちゃん大好きな弟のコメディかと思いましたが、徐々に雲行きが怪しくなり、最後2ページでゾクッ。
以上、表題作含め全部で4つのお話が収録されています。
どのお話もどこかしらで登場人物が繋がっていて、そう言った繋がりのあるお話が好きなので楽しかったです。
表題作は少し物足りなさがありましたが、案丸さんらしい明るさと仄暗さのある短編集でした!
あとがきにて「3巻ぐらいにまとめる予定」と書かれている内の第1巻目であるこちらの作品は、物語の始まり、序章と言った感じです。
1巻の内容を私的にざっくり説明すると、ノンケとゲイが友達になる話。
表紙右がノンケの男の子、唯司(恐らく受け)。
ちょっとクールで友達思いな、彼女持ちの普通の男子高校生です。
表紙左が隠れゲイの男の子、大和(恐らく攻め)。
優しくてイケメンな爽やかサッカー少年で、こちらも普通の男子高校生です。
今のところ2人の恋愛矢印はお互いとは別方向に向いていて、2人の間には恋のこの字も見当たりません。
クラスメートでありながらそんなに喋る仲ではなかった2人が、徐々に(友人としての)距離を縮めていく様が、1冊かけてゆっくりじっくりと描かれています。
レビュータイトルにも書きましたが、世界観やベースとなる舞台は、BLと言うより少女漫画に近いんじゃないかなと思います。
唯司と彼女のエピソードも少女漫画チックで、もう随分と少女漫画に触れていない身としては何だか懐かしい気分になりました(笑)
ちなみに唯司の彼女はサバサバしたキツめ系の、恋する可愛い普通の女の子です。
唯司の彼女の他にも何人か脇キャラがいるのですが、その誰もが良い意味で普通の高校生でした。
リアルだけどリアルじゃない、少女漫画に出てきそうな、きらきらと青春を過ごす高校生たち。
だからこそ大和がゲイであるとバレた時、どうなってしまうのかと不安になります。
どうか最後までみんなが仲良く笑っていられますように……。
彼らの恋が優しいものであることを願いつつ、次巻の発売を楽しみに待ちたいと思います(^^)
表紙の可愛いショタに釣られ、いそいそと購入させて頂きました。
あとにも書かせて頂きますが、表紙通りとってもとっても可愛いショタで大満足です。
お話はとある理由から受けが四人兄弟の住む家に居候するところから始まります。
四人兄弟は受けの親の上司の子どもなので、受けと四人兄弟は全くの赤の他人。
また、どちらの親も海外赴任中です。
受けは穏やかでしっかりしていて、優しいお母さんと言った感じ。
終始敬語で、末っ子の三歳児にも敬語で対応しています。
四人兄弟の長男は泣きぼくろが色っぽい、落ち着いた雰囲気の高校教師。
ただし怒らせると怖いらしく、次男三男共に長男には敵わないと言っています(笑)
次男はふわっとした髪型同様、軽い調子の高校三年生。
学校で女の子とイチャついたり受けにちょっかい出したりしつつも、お兄ちゃんらしい部分もちゃんとあって良かったです。
三男は頑張り屋さんで優しい、良い意味で普通の高校二年生。
表紙からも分かる通り、彼が受けのお相手となります。
そして末っ子の三歳児はとにかく可愛い!
兄弟思いで、受け大好きで、良い子で、とにかく可愛い!
泣いても可愛いし怒っても可愛いし、もちろん笑っても可愛い!
最初から最後までとにかく可愛い!
こんな感じで、全部で五人ものキャラクターが登場するのですが、きちんとキャラ分けされていて読みやすかったです。
また、それぞれにエピソードがあり、それぞれがストーリーにしっかり絡んでいるにも関わらず、変に飛躍したり無理矢理に感じたりすることもなく。
おかげで、受けの介入により変わる兄弟たちと、その過程で築かれていく受けと兄弟たちの絆を温かく見守ることができました。
ただ、受けが攻めを好きになった理由がいまいち弱いと言うか分かりづらいと言うか。
笑顔の似合うほのぼのとした良いカップルだとは思うのですが、少しだけ引っかかりました。
その事もあり、評価は「萌」か「萌×2」か悩みつつも、末っ子があまりにも可愛かったので「萌×2」とさせて頂きます。
キャラクター作りや動かし方、ストーリーとの絡ませ方はとてもお上手だったので、いちかわ先生の他の作品も是非読んでみたいと思います!
甥と叔父とその恋人による三角関係、と言うのをちるちるインタビューで拝見して気になっていたこちらの作品。
失礼ながら絵があまり好みじゃなかった為、購入を躊躇っていました。
しかし、評価からも分かる通り、やはり漫画って絵が全てでは無いですね!
お話は、甥が叔父(受け)の恋人を好きになってしまうところから始まります。
受けと攻めとの関係にヒビを入れるような存在である甥。
どうせ我儘言って二人のことを振り回して傷付けるんだろうと思っていましたが、物語は私の予想とはまた違った方向へと展開していきました。もちろん良い方向へ。
と言うのも、私なんかじゃ予想もできないほど、登場人物みんなが本当に良い子で愛情深い子ばかりだったからです。
登場人物はメイン三人の他に受けの兄とそのお嫁さんがいるのですが、もう本当にみんな良い子ばかり。
優しくて思いやりがあって、みんな主人公のことが大切で大好きで。
主人公もそんな周りの人のことが大切で大好きで。
だからこその葛藤や衝突がとても切なかったです。
登場人物が良い子過ぎて泣くなんて初めてでした。
最後は、攻め一人に受け二人と言う形で終わるのは嫌だと思っていたのですが、こうなると良いな〜と思っていた理想の収まり方をしてくれたので良かったです!
一冊丸々、カバー裏まで、切なくも温かい、素敵な作品でした。
こちらのコミックスは、
男前年下わんこ×穏やか儚げ美人
の表題作で丸々一冊です。
受けはイケメンとの描写があったのですが、穏やかな性格とルナさんの可愛らしい絵柄とが相まって、私的にはイケメンと言うよりは美人受けに見えました(^o^)
2人の関係は、受けが攻めを拾ったことから始まります。
幼い頃の経験からなかなか人を好きになったり依存したりできない受け。
そのため、長いことセフレ関係にあった2人ですが、とある切っ掛けにより攻めの一途な愛と独占欲が爆発!
受けもまた、不安や恐怖を抱えつつも、攻めへの愛情を吐露してしまいます。
わんこ攻めは大好きですし、丸々一冊一つのお話と言うことでストーリー展開にも特に違和感は感じませんでした。
更に、受け攻め両方の可愛いショタ時代を見ることもでき、ショタ好きとしては大変嬉しかったです!特にカバー裏のショタがとても可愛かった!
なのに何故「しゅみじゃない」評価なのかと言うと、お話自体が私には面白いと思えなかったからです。
辛口になってしまうのですが、読んだ後に「面白かった!」とか「あそこのシーンに萌えた!」とかが無く、ただ「読んだ」それだけで終わってしまいました。
また、ほのぼの甘々のようで割と淡々と進んでいくストーリーが、展開に無理はなくてもどうも盛り上がりに欠けるな、と。
個人的には、可愛くふわふわした表紙のように、うんと甘いお話だと嬉しかったです。
設定やルナさんの作風上、難しいのかもしれませんが……。
可愛い絵柄で、どこか怖かったり切なかったりするお話を描かれるルナさん。
そのアンバランスさがルナさんの魅力の一つだと思うのですが、今回はそのアンバランスさが自分に合わなかったのかもしれません。
全部で4つのお話が収録されており、どのお話も設定は大好きなものでした。
特に表題作のノンケ×ゲイ。
高校時代、密かに片想いしていた先輩(攻め)から逃げ、先輩を想ってニューハーフとなった受け、なんてもう切なくて泣ける大好きな設定です!
こちらのお話は、受けが攻めの歴代彼女に嫉妬したり、歴代彼女と自分を比べて落ち込んだり、と展開も大好きなものが盛り沢山でした。
同時収録作も、
しっとりとした雰囲気の中進む、大人の必死な恋愛話や、
小さくて狭い田舎で育まれる、大人と子どもの危うい恋事情など、
どちらも大好きな設定&世界観です。
もう1つ、2ページほどの短いお話も収録されているのですが、そちらは短過ぎてちょっと面食らってしまいました。
違うコミックスに収録されている作品の小話なのかな、とも思ったのですが、どうなんでしょう……?
よく分からない部分も多いのですが、三角関係ものらしく、こちらもまた私の好きな設定なんじゃないかと思っています。
何度も言いますが、どのお話も設定は本当に大好きなものばかりでした。
ストーリー展開も嫌いじゃないですし、むしろ好きです。
ただ残念ながら、河井英槻さんの独特の間やテンポ、キャラクターのノリなど、そう言ったものが私には合いませんでした。
完全に好みの問題だと思うので、仕方ないと思いつつ、時間が経てばもしかしたら大好きになるんじゃないかと期待しています。
表題作は塾生×塾講師の、身代わりから始まる切なくも甘いお話でした。
攻めは我儘で子供っぽくて、思春期なんだな……とつい思ってしまうような高校生。
受けと付き合いだしてからはワンコ要素も少しプラスされます。
受けはとにかく一途で健気。
最初は能面講師なんて言われていますが、攻めと付き合いだしてからは可愛い表情をいっぱい見せてくれます。
そして敬語眼鏡!敬語眼鏡な年上受けです!
そんな2人の関係は、冒頭にも書きましたが、攻めが失恋相手の身代わりとして受けを抱くことから始まります。
攻めに片想いしていた受けが、気持ちを隠し、身代わりとなって攻めに抱かれる。
身代わりネタ&健気受けが大好きな私にとって大変嬉しい設定でした。
受けの姿が見えないように目隠しをしたり、えっちの最中、受けに「声を出すな」と言ったり、身代わりネタならではの攻めのひどい言動も良かったです!
付き合いだしてからも、攻めが子どもっぽいが故に受けを傷付けたりすれ違ったりと、切なくなるシーンが多いです。
そのぶん、甘々シーンはより甘く感じることができたように思います。
久しぶりに「これぞ切甘!」と言う作品を読んだ気がしました。
同時収録作品には、同じ学校に通う同級生カプのお話が入っています。
攻めは学年一のお馬鹿ですが、やんちゃ系お馬鹿ではなく、おおらかなお馬鹿。
良い意味で普通のお馬鹿な男子高校生と言った感じ。
受けは学年トップの秀才で、ツンデレかと思いきや男前なところもあり、かと思えばドジっ子要素もあり。
こちらもまた、良い意味で普通の男子高校生と言った印象を受けました。
そして、受けの両耳にさり気なく添えられたピアスが、個人的萌えポイントでした!
作中、特にピアスについて触れられることはないのですが、それがまた良かった!笑
ストーリーは表題作に比べるとずっと明るく、コメディ色が強いです。
ですが、元々ノンケだった攻めに受けが不安を抱えてしまう流れは、切なくて泣きそうになりました。
(※受けも元々ノンケです)
気になった点としては、他の方も書かれていますが、どちらのお話もノリや台詞回しが古かったり臭かったりするところ。
見ていてちょっと気恥ずかしくなりましたσ(^_^;)
表題作はまだ続いているとのことなので、また切なくも甘いお話が読めることを楽しみにしています!