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女性年空さん

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過去があるからこそ今の彼らがある

辛いとか地獄とか専ら評判の5巻ですが、実際の構成は
①4巻の続きから主役カプが結ばれるまでをシリアスとラブコメ混じりに描く現在軸
②主役カプ2人の過去を残酷に生々しく、それでいて明るく鮮やかに希望を描く過去編
③クライマックスに向けた伏線回収とフラグ立てを丁寧かつドラマチック時々ラブコメちっくに描く現在軸
…の3部構成となっています。
なのでずっと苦しい・辛いシーンが続くのではなく、主役カプのイチャイチャ等明るいシーンはとにかく可愛らしく、辛いシーンはひたすら苦しくと、メリハリが効いています。
どのパートも相変わらず人物描写が丁寧で、情景描写も緻密で、物語の構成も巧みで、読んでいて飽きさせません。まあ淡々と繊細な文体なので辛いシーンはより一層胸に迫るものがあるわけですが…
とはいえ天官賜福における苦しい、辛いシーンは「この苦しい過去があったからこそ今の主役カプがあるんだな」と納得できる描写です。
最近はBL作品に限らず、キャラを苦しめてそれを読者が持て囃す「地獄芸」が散見されますが、個人的にそういった作品には「その地獄描写、本当に必要だった?」と疑問を抱いてしまうひねくれオタクなので…
その点天官賜福の辛いシーンは間違いなく必要な描写でした。過去があるからこその今の主役カプがあるんだな、と彼ら引いては物語の更なる深掘りに繋がっていると思いました。バックボーンがしっかりしているからこそ、彼らの言動にも作中の出来事にも説得力と深みが増すというものです。
そういった意味では、確かに苦しいシーンも多かったけど、読んで良かったと思える一冊でした。それに過去編終わったら主役カプはひたすらいちゃついてますからね!!!花怜のイチャイチャは健康に良い!!!

あと、「5巻読みたいけど地獄は嫌だなあ」と躊躇っている方がいるかも知れませんが、ご安心ください。天官賜福はベストスオブスパダリ1位に輝くほどの一途で献身的な攻めと、そんなスパダリに並び立つ美しくも強く逞しい受けの物語です。
彼らはどんな逆境でも読者に安心感と希望をもたらします。地獄とは、彼らが乗り越えて最高のハッピーエンドを掴み取るためにある。
花城を信じ、そして謝憐を信じて是非5巻をお手に取ってみてください。