No Title
画面が非常に美しく、細部まで丁寧に描き込まれていて、全体として清潔感があり、まったく雑然としていません。まさに神業です!物語も穏やかに紡がれていきます。少年は自ら生贄となって、一人でヘラジカに乗り、冷たい寒風の中を進んでいきます。村では二十年ごとに「花嫁」が選ばれ、龍に捧げられるのだとか。果たして龍は本当に存在するのか?帰ってこられなかった花嫁たちは、ただ吹雪の中で命を落としたのだろうか…。
絵と文章が見事に調和し、まるで遠い昔から伝わる童話を読んでいるような気分にさせられます。
二人の主人公は互いに傷を癒し合い、冬の日にふさわしい温かな物語です…。