お嫁さん受けアンソロジーとは何だろうと思って買ってみたら、身代わりでの生け贄婚、幼馴染との再会結婚、許嫁婚など、多種多様な結婚BLが詰まっていて面白いアンソロジーでした。
挿絵付きで分量もしっかりある話が以下の五編詰まっています。
・トカゲの神様×身代わりの生け贄になった不憫な青年の生け贄婚(のらねことすていぬ先生)
・経歴不明の天才技師×世間知らずの御曹司のお家騒動身分差婚(糸文かろ先生)
・虐げられた人間不信ぎみの王子×子爵家のぽやぽや次男の政略結婚(tamura-k先生)
・島暮らしの平凡な兵士×昔かわいかった最強の旅人の、昔からの両想い約束婚(弥生先生)
・都会暮らしの貴族の息子×田舎暮らしのタヌキ獣人の、身内が決めた許嫁婚(葵居ゆゆ先生)
どの話もハッピーなお話でよかったですが、個人的には特に弥生先生の最強お嫁さんと器の大きい幼馴染さんのお話がツボにはまりました。どこもかしこも面白くてずっと笑っていました。天使のようだった幼馴染が屈強なお嫁さんになって帰ってきた…!という話、コメディなお話が好きな方はこちらのお話をぜひ読んでいただきたいです。
ほかのお話もどれも胸がほっこりするお話なので、明るい気持ちになれること間違いなしです。結婚BLがお好きな方はぜひ!
オメガバースでありつつポメガバースならぬ先祖返りシバースでありつつ、さらに心を読める超能力まであって盛りだくさんなお話でした。まさに溺愛ともふもふかわいさのハッピーセット!
シバ犬モードはかわいく、犬耳人間モードはかっこいいスパダリアルファ芦名さんと、オメガらしくないと言われてきた意地っ張りなところがかわいいオメガな神戸さん、終始甘々でかわいかったです。同僚の岡本さんは芦名さんのことを純人間だと思っているのに、神戸さんは岡本さんが芦名さんの先祖返り事情をわかっていると思い込んでいるので、そこで色々面白いすれ違いが起きて笑いっぱなしでした。
明るく楽しくかわいいお話がお好きな方はぜひ!元気が出ます!
両性の人魚カイリと、腹黒そうに見えるけれど一目惚れからの溺愛まっしぐらなシグルドの掛け合いがとてもかわいくて癒されました。
人魚は知能が低いということもあってか、警戒心も好意もむき出しなカイリがまるで犬のようでかわいかったです。交尾職人の朝は早い!といっさいのためらないなく夜這いならぬ朝這いをかけるところや、二頭身になったときのもちもちとしたかわいさ、人魚の鳴き声などかわいいところをあげたらキリがないです!
シグルドもシグルドで普段は気のいいお兄さんなのにえっちのときには色気ましましで、ふたり揃ってかわいいカップルでした。
明るくかわいいお話が好きな方はぜひ!
治安維持部隊という軍隊のような組織で、偽名を使って呼び合う組織の中での上司と部下の物語です。
Xで時々見かけていながらも読んだことはなかったのですが、単行本が発売されたと見かけて興味を持って読みました。
もともとがきっとXでのご投稿で進んでいたからかな?と思うのですが、お話はエピソード単位で進むというか、飛び飛び気味で進んでいく印象がありました。でも、閉鎖的な環境で育まれる主役ふたり+エギル少尉を抱いている大佐のほんのり陰のある関係がとにかくよかったです!
濡れ場が主体の物語が苦手なこともあって、そういったシーンは暗転だったりキスまでだったりで止めてくれつつ、シリアスに進んでいく物語の雰囲気が個人的にとても大好きでした。
敬語で年下わんこながら弟っぽい一面のあるクロと、いろんな事情からミステリアスで色気があるエギル少尉のふたりとも魅力的で、もっとこのふたりの話が読みたくなりました。
年下攻めと強い受け、部下×上司の体から進んでいく関係、事情があって公にできない関係がお好きな方はぜひ!
高校時代、主人公の高瀬の「推し」だった同級生で写真家の羽鳥に対して、高瀬が「好き」だと伝えるも、その言葉をきっかけに縁が途切れてしまうところが主役ふたりの複雑な関係の出発点です。
大人になってパパラッチになった羽鳥と、アイドルのマネージャーをしている高瀬が偶然の再会を果たして、こじれた過去のこと、以前とは様子の違う羽鳥の事情、すれ違っていたふたりの気持ちについてだんだんと分かり合っていく過程にどきどきしました。
全部分かってみると、羽鳥のことを推したいから推して、好きだと伝えたいから伝えて逃げた高瀬はなかなかに自分勝手な人のようにも感じますし、羽鳥に同情してしまうところもかなり大きかったです。それでも中高生の時期はそういう視野の狭いところもあるものかなあと思いますし、社会人になってから再会したふたりがじりじり距離を詰めていく過程にときめきました。
性描写はなくキスまでなので、外でも安心して読めます。
ピュアなBL、初恋をやり直す甘酸っぱい物語がお好きな方におすすめです!