アニメを見てコミックを大人買いしました笑。恋愛王道の詰め合わせのような展開なのに思わずキュンとしてしまう甘酸っぱいストーリー構成になっています。BLは少女漫画の派生だということがわかる作品の一つだと思います。編集会社で繰り広げられる物語は恋愛描写だけでなく、リアルな職場の雰囲気や仕事事情に至ってまできちんと描かれており、主人公である律っちゃんの親の七光り苦悩や仕事に取り組む姿勢なんかは、働くわたしの背中を押してくれるようにも感じました。頑張ろうと思えます。ストーリー台詞である「どんな恋愛をしてもお前を忘れられなかった」何て言いたいし言われたいものですね。
バレンタイン・ラプソディーということもあり、バレンタインに纏わるお話の詰め合わせでした。バレンタインなんてありきたりと思ってあまり期待はしていませんでしたが、過去に出てきたキャラクターなどが一気に出てきて楽しめました。ただ残念に感じた点は柴田先輩でした。報われない恋をずっとするという意味では森山ももちろん可哀想と言うか切ないのですが、柴田先輩にはずっと章三を好きでいて欲しかったというのが本音です。どのカップリングも上手く纏まるっていうのもね。ハッピーエンドとするにはお約束なのでしょうが、最後までそういう恋愛としての幸せはまだ遠い、というようなキャラクターがいてもいいような気がします。このシリーズに関しては特に。ギイと託生は相変わらずで、見ていて安心も出来るのですがカップルとして、もっと危機に直面して乗り越える過程のようなものが読みたくなってしまいますね。
今回は託生やギイは登場しません。佐智と聖矢さんは個人的に気になっていたので楽しみにしていましたが、ごちゃごちゃ不要な描写が多すぎて殆ど印象に残らなかったのがとても残念でなりません。聖矢さんが麻薬Gメンであるのをあれだけのページを使ってまで引っ張る必要があるのか?と思いました。人物描写は物語の上で大切なことですが、過ぎている時間が佐智の時間、佐久間や日出たちの時間で切り替えが多いので、頭が追い付いて来ないし感情の置き所に悩みます。いざ、佐智と聖矢さんがくっ付くとテンポが戻り、楽しめます。ごとう先生はいい意味でBL作家なんだろうな、という印象です。佐智と聖矢さんの二人には幸せになって欲しい!おまけの二十歳の佐智は大変可愛いかったです(*´`*)
実写映画化もされた虹色の硝子。切ないと言われればそうだし、悲しいと言われればそうなんですがですが、ギイと鈴木の距離がどれくらいのものだったのかなど、二人の関係性の描写が省かれている所為で、わたしはイマイチ感動には至りませんでした。回想などがもっと盛り込まれ、二人がどういう友人関係であったのかということを伝えてくれないと、ギイが何故そうまでして守ったりしようとしてるのか、だとかが伝わって来ないです。感動とかいうのはそういう下積みがあってのもの、だとわたしは思います。そして相変わらずカップリングがごちゃごちゃとしています。……この置いてけぼり感はどうにかなりませんかね笑。キャラ名の把握でいっぱいいっぱいです。唯一よかったお話は告白でしょうか。手話での愛してる、は反則だと思います。
そして春風にささやいて、に引き続いて読みました。学園モノBLとあってたくさんのカップリングが存在します。あっちもこっちもカップル。それも上記ならではの魅力だとは思いますが、登場人物が非常に多く、読み進めるうちに少し混乱してしまいました。気持ちはこのシリーズのメインカップリングであるギイと託生にあるのに、別のカップリングの話や先輩、編入生の話となると、ちょっと冷めてしまうというか、置いてけぼりで、気持ちが着いてこなくなります。サブキャラやサブカップリングも素敵ですが、あれこれキャラクターを登場させればいいといったことではないだろうと。……とは言ってもだいすきなタクミくんシリーズです。吉沢と泉の話には一緒に悩んでドキドキさせられました。今後のタクミくんシリーズに期待します。