しんでも好きとは言わなそうな、不器用で薄幸美人な葵と、そんな彼にしんでも食らいつく熱意でアタックする麻羽との会話のやりとりは、テンポ感もあってクスッと笑ってしまいます。
しかし、麻羽の出向が言い渡されるシーンや、葵が頑なに麻羽君を拒む理由、それを知った時の麻羽君の心情など、コミカルさだけではない、読み手がうっかり真顔になってしまうシリアスな場面もあり、終わりまで感情が落ち着かず(良い意味)、現実味のある世界観も相まって没入感のハンパない読書体験ができました。
2人の物語は始まったばかり。是非シリーズものとして、主人公と愉快な仲間たちのお仕事BLを追い続けたいです!