最初は不穏な空気から始まり、得体の知れない化け物に監禁される主人公(友也)が一方的に痛めつけられるような、地獄の生活が始まる。
だけど、物語中盤からどんどん友也と相手(真人)の過去が明らかになっていく。そして、友也が倉庫に監禁されている理由、2人の因縁と行末はー……⁉︎
もう素晴らしかったです。これは、BLを超えたヒューマンドラマだと思います。
過去(高校時代)の友也と真人は、お互いに同じ思いを抱えているのに、自分に自信がなくどこか人間関係を諦めているが故に、人を信じられない。だから、相手の気持ちを確かめるように何度も試し行為をして、すれ違ってしまっていた。
主人公の友也の記憶が完全に蘇ってからの展開は、これまでとは違う不穏さを醸し出していて、ここから本当の「共(狂)依存」が始まる。
不確実な未来と、理解し合えない相手の心への不安を抱えながら、お互いの過去と決別し、共依存の沼から抜け出す決断をした2人。
大切なものは、足元にいつもあったのに気づかないでいた2人が、漸くお互いと向き合い「今」を大事にすることができたんだね…
本当に素晴らしい作品でした。