おもしろくて一気読みしました。
温厚かつフレンドリーに見えて実は内面がもろく傷つきやすく、強い思いで煮えたぎっている麻人と、強気で喧嘩っ早いけれど、くじけて弱気になっている直樹の、紹介文通り、確かに、「癒しと再生の恋」で、読後も良かったです。
麻人の言動にたまに思う不信感や、互いの複雑な感情の絡み合い、思いや関係性の切なさが苦しくも、描かれ方が秀逸で、不穏な展開に、どうなってしまうのだろうと先が気になり、ドキドキしながら読み進められました。
絵画の描写は、実際に見られたらどんなに惹きつけられるんだろうと、想像をかきたてられました。
また、これからの二人の関係性を想像する余地もあってうれしく、特にラストシーンは涙なしに見られず、感動しました。