に、胸が締め付けられていきました。
表紙の可愛らしくもどこかせつない雰囲気そのままの物語だったと思います。
苦しい要素がありつつも、全体の明るいテンポ
(というか、鵜飼のあっけらかんとした性格?)からか、
それをあまり感じさせずに、しかし秘められた真実
(近道のこころの奥)がとても切なく、胸がしめつけられる…そんな作品かなと。
他の方のレビューにもありましたが、
好きになる過程や動機が確かに曖昧なのかも…?
しかし個人的にはそれはあまり気にならず、
殆ど執着のような近道の気持ち、その独白やモノローグが独特で切なく、
本当になんともいえない気持ちに…。
物語が進むにつれて近道が何を考えていたのかが
じわじわと明かされていき、
最後一緒に”トラウマ”を出る時、
この二人はこれで本当に幸せになれるのか、
ようやくちかみちは自分をすこし許せるのかなと思うと、本当に涙が止まらず…。
絵柄は表紙そのまま、シンプル可愛いという感じです。
あとストーリー上、Hシーンはそこまで多くないのですが、
鵜飼がとろとろでうにゃうにゃしていてとても可愛いですたまらん…!
けろりとしているのに、実はどろどろとしたものを腹に抱えた近道と、
トラウマをかかえつつも愛らしくまっすぐななキャラクターの鵜飼と、
その二人の絶妙なバランスがたまらない。
あとこのギドさんの作品は言葉遊びが可愛いというか、
ちかみち(近道)と うかい(迂回)とか、
そういう名前遊びがかわいくてそこも好きです。
私の中で特別な作品です。
可愛いの、切ないのが好きな方には是非一度読んでみて欲しいです。