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好きなのですが。。。。

このCDを聴いてまったく同じ事を思っていたのでつい。
私も「是」は大好きな漫画で特に阿沙利は一等好きなキャラです。
なので彰伊×阿沙利編のこの話は単行本だけでなく、それ以前から雑誌も欠かさずに買って読み、CDの発売も心待ちにしておりました。
原作は若干強引な展開もありましたが、二人の幸せを願う者としては感動出来るお話に仕上がっていました。
…ですがCD;
私は第一声でこけました。千葉さんの関西弁のイントネーションに。。。。
千葉さんの声質は柔らかくとても阿沙利に合っていると思います。
ですがあのイントネーションだけはどうにも聴いていて辛い物があります。
原作でははっきりと京都の人物だとは記されていませんが(最新の話数では「西の人?」の表現でした)
が、恐らく大勢の読み手さんは京都弁だと認識していますよね、きっと。
実は以前(是CD1~4)からちょこちょこ気になってはいました。
こんな事が気になるのは自分が関西人だからで他の人はそれほど気にならないのかなとも思いましたが、やっぱり駄目なものは駄目でした;
方言指導をつけるにしても、関西訛りは他の地方に比べて一般的だと思いますし、
勿論役者さんはプロですから真摯に仕事に取り組まれたことを疑っている訳ではないですが、もう少し何とかならなかったのかと残念に思いました。

でも彰伊の子供時代を演じられた近藤 隆さんは良かったです。
残酷で抗うことの出来ない運命に一筋の光を射してくれたのが阿沙利の存在でしたから。
ただそれだけに縋るように愛しんできた二人の関係の、その始まりの部分をとても綺麗に演じてくださった。
成人してからの森川さんも良いですが、この近藤さんの演技に惹かれましたw
。。。まさに「健気攻め」ですねw

楽しめました。

出だし、最初の数行が漱石の小説でも読んでいる気分になりました。
かなり婉曲な言い回しと表現で言葉を綴られる。
沢山の作品を読まれている文学好きな方だと推測。
前半、それがやや鼻に付く所もあった物の後半は随分読みやすくなりました。
これがデビュー作だという事ですが文章力は確かな人だと思いました。

当初桂に対しては「やな先k…(以下略)」だと。
口の訊き方とか教科書にチョークで殴り書きとか(笑
学校の先生×生徒という組み合わせが個人的にちょっと苦手で、ただ教師といっても何故か家庭教師やNLは気にならないのですけど。

2度の受験に失敗した事柄や、兄弟が出来る事で感じる両親に対する軽い苛立ちの気持ち。
あの年頃特有のやや自意識過剰な、そして潔癖症で繊細な心の描き方は上手いと思いました。
なので志緒が桂に惹かれたのは何となく理解できたのですが、
先生、なんで志緒は良くてりかちゃんじゃ駄目だったの?と思ってしまった。
桂の設定年齢は確か志緒より一回りくらい違ってたのか…
引き摺らないようにバッサリ切るのが良識ある(少なくともこの時点ではw)
大人の態度というのなら尚更ゲイでもない桂が何故志緒を受け入れたのかと言うのが少し分かり辛かったですね。
昔の自分に似ていたから、と言うのでは少し甘い気もする。
BLだからと言われればそれまでですが端正で丁寧な文章を書かれるので
普段なら気になら無い所も気になってしまったのかもしれませんが。
桂は高校生の時に婚約者のいる担任の女教師と関係を結んだ上、子までなしてしまった。
それが彼の傷となって表題の北原白秋の歌集「桐の花」(白秋が人妻である松下俊子とのスキャンダル後に編まれた歌)の「君帰す 朝の敷石サクサクと 雪よ林檎の香のごとく降れ」にかけられている。
だから桂側から見た、志緒によって彼が救われたと見る方がしっくりくるのかも、という気もしました。

ご本人は4冊出した同人誌がすべてこの作品のスピンオフなので、とても気に入られている様子。
後半に出てきた栫の存在が面白かったので、こちらでも1本書けそうな気もするので期待しても良いでしょうか^^