作者様買いです。
先生の作品は、発狂してしまうくらいの恋愛の苦しさ、揺れ、迷い、毎回読みながら、その心情の描写が素晴らしくて、大好きです。
以下、盛大なネタバレ含みます。
本作品、攻めの阿久津の別れ方があまりにもひどすぎて、最初はどうにも許せなかったのですが、そのひどい別れを告げられた時の水野の絶望感があまりにもリアルで、息が詰まるように苦しくて、ほんとに切なかった。
味覚がおかしくなるほど精神的に打ちのめされた水野がかわいそうだった。
そこから9年、偶然の再会などありつかず離れずの関係を続けていた2人。
勝手知ったる間柄であるが故の居心地の良さ、未練、友人関係。
いつバランスを失ってもおかしくない、ギリギリバランスを保っている関係。
終わったことは受け入れているはずなのに、出てくる未練。
人生には白黒はっきり色付けできない部分がつきもので。
紆余曲折を経て、阿久津に復縁を求められた際に、断る水野。
自分のことを許せなかった?と阿久津に聞かれた水野が、ずっと好きだったと言うところがもうもう、猛烈に切なくて。
同時に、別れた時の水野の心の痛みの大きさも、再認識した。
9年も引きずっていたと自覚し、その事実にまた絶望。
阿久津の評価が自分の中では最低でしたが、最後にやっと盛り返してくれました。
料理は愛だと思います。水野の作る料理はとても美味しそうです。
その愛に報いるように、料理を頑張ってみた阿久津。
阿久津の作る暴走気味で、遊び心が加味され過ぎて、どんどんおかしな方向にいっている料理に笑ってしまった。
また阿久津の水野に対する愛情と、決意を形にして、残そうとした阿久津、頑張りました。
水野が幸せでよかったです。
素晴らしい心理描写、心に沁みました。
ずっと追っかけてきたシリーズ。
感無量です。クライマックスに向けて、怒涛のように進むストーリーが圧巻でした。爽快感すら感じてしまいました。ほんとによかった‼️
ほわほわ甘々なBLも好きですが、本作のような男前同士の魂のぶつかり合いを感じる作品に出会えて、良かったです。
読み進める中で、先生の巧みな言い回し、言選の素晴らしさに感動した場面が、煉条の立ったままよじれる様を「燃やされる紙縒のように」と描かれたところ。
素晴らしい。。
ゼロに気持ちを伝え、恥ずかしがる鹿倉。
そして、鹿倉に弱いところを見せるようになったゼロ。
ようやくお互いを信頼していることがわかる。
Xデイ前の鹿倉、早苗、相澤、滝崎たちのやり取りと、そして、ゼロと鹿倉の対話も、命をかけた戦いに挑む男たちがもう胸熱で。。
お互いを失ってしまうかもしれない緊張感、一方で目的を遂行したい、仲間も守りたい、多くのことにがんじがらめにされながらも、全てをまもらなければならない重圧。
クライマックスに向かう怒涛の流れで、絆と愛を深める2人が最高でした。
表紙は、目黒川沿いの桜吹雪なのでしょうか。
また来年も一緒に桜を見ようと誓う2人。ため息がでるほど美しいです。
そして、巻末の旅行、やっと安心して甘い2人がいて、嬉しくなりました。
シリーズ最終作が寂しいです。素晴らしい作品をありがとうございました。
もう自分の好みど真ん中で、最高に良かったです❤︎
ストーリーもテンポよく、絵も美しくて惹きつけられました。
探偵の陽名と、死神の夜泉、2人ともキャラがとにかくかわいくて、優しくて、魅力的。ビジュも性格も好きでした。
ところどころに描かれるコミカルな描写や、2人のやり取りも、思わず笑ってしまうような表情も良かった。
子供の頃の陽名も夜泉も、尊すぎて、天真爛漫でかわいさが炸裂してました。
夜泉はこの記憶をずっと大事にして温めていた。
陽名への想いを隠しながら、ツンな感じがとてもイイ!
おまじないのキスも、内心ドキドキしてるのを隠したり、攻めてみたり。
攻めの陽名にやや押され気味な夜泉は、陽名に先輩って呼ばせようと、ムキになってておもしろい。陽名のことが大好きなのに、年上マウント取ろうとするところとか、かわいくて好きです。
陽名も少しずつ夜泉に惹かれていく。陽名は子供の頃から持っていた正義感、そしてまっすぐなところが良いのです。
殺人事件も起こり、ミステリー調なストーリーの展開からも、目が離せません。
陽名の欠けた記憶と、夜泉の呪いを解く方法を探す同盟を組んだ2人。
陽名の欠けた記憶のことや、夏城と夜泉の関係も気になる。
続編を楽しみにしています。
大好きなシリーズを追っかけ、こちらが3作目です。
今回もストーリー、そして表紙、挿絵に楽しませていただきました。
前作からずっと、ゼロとの間に隔たりを感じている鹿倉。
遠野以外は殺せないと言う鹿倉と、エンウのためなら殺人も厭わないゼロ。
これまでも窮地ををゼロから命令されたエンウのメンバーに助けられたり、
精神的にもゼロへの依存を自覚している鹿倉。
ゼロを守りたいのに、自分の覚悟が足りず、できないもどかしさを感じ、
この依存から脱却しないと一緒に戦えないと、今回はゼロの元から
踏み出す。
マカオで言葉通り、囚われの身となった鹿倉。
タイトルのように、実際に囚われの身となる。
肉体も、精神的にも、囚われてがんじがらめになった鹿倉が
やっとその呪縛から逃れ、脱却することができた。これで同じラインに立てるのか。
最後のゼロとのシーン、良かったです。。。
前作で新幹線で隣同士のゼロと鹿倉が、言葉を交わすことなく、手の甲を触れ合わせていたシーンが好きだったのですが、鹿倉がその時を思い出しているシーンがあって、なんだか萌えました。
シリーズ最終作、楽しみです!
英田先生と西本先生の作品、期待しかありませんでしたが、もう期待通り、とっても良かったです!
まず比賀と志堂、二人ともビジュ最高❤︎
そしてストーリーも面白いです。
元警察官の比賀は妹の自殺の真相を突き止めるために、組の幹部である志堂の護衛になる。
比賀は志堂に仕える立場であり、護衛として志堂のお世話をする。
読み進めるごとに、明かされていく2人の関係と過去。
比賀と志堂の学生時代のシーンが後半に出てきますが、今の主従関係とは異なり
比賀が志堂をいじめから守り、友人として接していた。
志堂のガラリと変わってしまったこのギャップが、どうにも悲しい。
誰だかわからないくらいに生き方も立場も、性格も変わった志堂。
おそらく生きていくために、変わらざるを得なかった志堂に起こったであろうことを想像するととても切ない。
蛇が体全体にまとわりつくような墨が、志堂の妖艶さに拍車をかけている。
ストーリーが面白く、今後の展開が楽しみです!!
とても良かったです!!
シリアスな内容なので、なかなか読めずにいましたが、早く読めばよかったです。
高い評価も納得、気持ちをグラグラと揺さぶられる、素晴らしい作品でした!!
キハチと八尋の兄弟。
キハチは長髪で、外見はふわふわ軽い印象。
でもクズな両親に代わって、全力で八尋を愛し、守ってきたキハチ。
自分のことは後回しにして、八尋のことに全てを注いでいる。
キハチが八尋に作る食事やお弁当の素晴らしいこと。
あんな手の込んだ素晴らしい食事は、絶対愛がなければ作れないと思う。
めちゃくちゃ美味しそうな中華粥を食べてる八尋の絵が、とても好きだった。
ゲイビにでた理由も八尋の学費のため。
ずっと八尋のために生きてきたような兄キハチ。
お互い、相手への愛に気がつく。
兄弟ということを飛び越えて、そこにある深い愛情は自然と受け入れることができました。尊い。
ずっとキハチに守られてきた八尋が、自分がいないとキハチはだめだと気づき、
迎えにいくことを誓う。
キハチはちょいちょい、チョロいと言う。ほとんどキハチが育ててきたような
八尋がまだ自分の庇護のもとにいるって思ってるけど、本当の愛情を知って、八尋は大きく成長していく。今度は八尋がキハチを守ってあげてね。
キハチも八尋も、尊くて、愛おしい。
ポップな字の八尋のメモ、愛が溢れてる。
揃った丁寧な字、夜食のお礼。ほんと尊い。
ところどころクスって笑える箇所があって、深刻なストーリーとコミカルな部分のバランスも好きです。
2人で一緒に生きていく将来を願ってやみません。
読んでよかった!!
「獣はかくして交わる」に続き、本作も一気に読みました。大好きなシリーズです。
本作も最高に美しい表紙、そしてスピード感あるストーリー、キャラ立ちしている面々、ビジュも素敵で、最高でした!!!
組対刑事の鹿倉と、無国籍集団をまとめるゼロ。
鹿倉とゼロの間に信頼感が生まれ、お互いの想いを相手にぶつける場面がある。
互いの仕事、目的、立場を理解し近づいているのに、全てを分かり尽くせない、ゼロに対して隔たり、もどかしさを感じる鹿倉。
ゼロと対等でいたいと思っているけど、いつもゼロに守られていると感じる鹿倉が、ゼロの信頼を得るために動く。
負傷したあと、鹿倉とゼロの想いが重なり、惹かれ合うことを隠さなくなる。
ゼロが弱みを見せることで、近くに感じる鹿倉。
ゼロが変態桐山とのことを勘ぐり、嫉妬するところ、最高‼️
前作では少ない甘い雰囲気が、本作では盛り込んであって、
そこに萌えて、1人で喜びました!
新幹線の中で、知らないふりして隣に座り、互いの手の甲を触れ合わせ、
気持ちを通わせるところ。
温泉旅行。
笹団子のストラップのくだり。
今回もカワウソ早苗の小動物感が実にかわいかった。
続きを読んできます。
甘々で、溺愛攻めのBLが大好きでよく読んでいますが、一方で、リーマンものや、シリアスなものも好きです。
まず表紙の美しさに惹かれました。そして、男前な2人の姿に期待値爆上げで読み始めました。
男同士の駆け引きや、絆、ぶつかり合い、闘争シーンなどもあり、シリアスな内容にドキドキしながら読みました。
鹿倉とゼロは同じ目的を持ち、少ないけど濃密な時間を経て、少しずつ信頼感が生まれてくる。当初は窮地をゼロに救われて、惹かれていく。
甘々場面はほとんど無いのですが、鹿倉がゼロの嫉妬に怒りを露わにするところが、めちゃ萌えました。
ゼロを守ると言っても、ゼロの手のひらで転がされている鹿倉。
最後は鹿倉を信じて、作戦に乗るゼロ。
光と闇。光の世界の闇に囚われている鹿倉と、闇の中の光に囚われていくゼロ。
それぞれが自分のことを開示していくなかで、惹かれている自分の気持ちに気がつく。
常に生死がかかっている現場にいる緊張感、果たしたい目的に向かって進む
2人から目が離せません。
そうそう!!
キューキュー鳴くカワウソ早苗がかわいいです。鹿倉にまとわりつく様子が面白い。
続編読みますL
作者様買いです。
評価が高い名作、やっと読むことができました。
個人的に好きだった場面は、
蓮が加賀谷のところでハウスキーピングのバイトをしている時、
普段は仕事に集中して、話しかけても全く気がつかない加賀谷が
部屋から出てきて、蓮にキスだけして戻る場面。
キスだけして、戻っていく加賀谷の行動に驚き、翻弄される蓮がかわいい。
親からの絶対的な、盲目的な愛を注がれることがなかった蓮にとって、
盲目的に自分に尽くす加賀谷の気持ちが理解できない。
たくさんの愛を注がれているにもかかわらず、
加賀谷を失うかもしれないとずっと疑う蓮が切ない。
失った時に傷つかないようにしている。
積み木のようにある日突然崩れるのではないかと、ビクビクする。
そんな蓮に対して、愛されている自信が持てない蓮を理解し、
包み込む加賀谷の愛がすごい。
加賀谷は蓮に安心して、揺るがないことをわかって欲しい。
そして最後の章で、加賀谷視点で語られる蓮への深い想いが、本当に良かった。
じわじわと心が温かくなりました。
まず表紙の美しさに魅了されました!!
花びらが舞う中で踊る2人。
淳に全幅の信頼を寄せて、身体を預けている晃介。2人の幸せそうな表情と、ピンクの美しい色彩。幸せが溢れてる…
もう、もう、表紙のイメージそのまま、とっても美しい素敵な作品に出会えて嬉しいです。
晃介の亡き母は、淳の初恋の人。
ノンケ同士。
淳が母の面影を自分に重ねていると思う晃介。
亡くなった母の思い出の曲を踊る2人。また踊りたいと晃介の気持ちが動きだす。
次第に淳に惹かれていく晃介は、淳に素直な気持ちをぶつける。
淳は同性同士の恋愛に向けられる周囲の目、将来のこと、可能性を無くしてしまう恐怖、それでも一緒にいたいという気持ちを天秤にかける。
晃介が傷つかないように。
素直に気持ちを伝え、正面から向かってくる晃介に対して、
淳は年上の余裕、落ち着きがあり、感情の起伏が少なく見えたけど、熱量は内に閉まっていたんだなと思った。
そりゃそうか、晃介は学生で、淳は8歳上の社会人だし。
責任という言葉が重い。
晃介が動き始めなかったら始まらなかった。
でも付き合った後の2人のラブラブが最高。
晃介が男性が好きだと伝えた時のお父さんがカッコいい。すごく好きな場面。
こんなお父さんに育てられた晃介だから、あんなに素直なんだな。
じわじわと幸せに包まれるような、美しい作品でした。