作者様買いです。最初からドキドキしながら、楽しく一気に読みました。
タイムリープものです。
恋人だった貴文と湯峰ですが、貴文がフラれる形で別れる。貴文は湯峰のことが好き過ぎて、顔さえ直視できず、不器用、友人がいないコミュニケーションに難ありの人。湯峰のことを失い、さらに気持ちを自覚する。
ちょうど湯峰に別れを告げられたところに時が巻き戻されます。
今度は何としてでも関係を途切れさせてはいけない。死ぬことを阻止したい一心で頑張る貴文。
この頑張りが本当に素晴らしかった!
湯峰が亡くなるまでの間に、貴文は弁護士となり働いていた。
この4年の人生経験を積んだことで、タイムリープした時の湯峰と対等に並ぶことができたように思う。
冷静に自分たちの関係を省みることができる。
湯峰のお父さんに罵倒されても、湯峰に距離をおくと言われても、今回の貴文は頑張りました。
恋心を抑えたまま、湯峰の命を最優先する貴文が健気だった。
後半、湯峰を心配し、力強く支える貴文が攻めなのではと思ったりもしましたが、受けでした。
この2人の緩急のバランスが絶妙で、とてもよかったです!
お互い今度はきちんと言葉で気持ちを相手に伝える、それができるようになって、ほんとに幸せそうでした。
御伽話のように、惹き込まれるストーリー、そして絵も美しい、この唯一無二の世界観に驚き、ドキドキしながら一気に読み終わりました。
◎魔王 Q
◎勇者 ガラテア
宝物を持参して、Qちゃんに求婚する勇者ガラテア。
ガラテアを待ち侘びているのに、ついついツンツンしてしまうQちゃん。実はいつもガラテアの来るのをヤキモキしながら待ち、昼食を作り、おしゃれをして待っている。何年も。
こうなる前の2人の過去が切なかった。
ガラテアは勇者として、仲間や人々をまもるために魔物と戦った。
魔王討伐の戦いで多くの魔物が死んだ。
ガラテアは勇者として、仲間や人々を守るために魔物と戦わざるを得なかった。
魔王も魔物を守るために戦った。
悲しい歴史。
償い、過ち。
償いと愛情。
ガラテアもQも、それぞれ自分の立場があって、守らなければならないもののために戦わざるをえなかった。
ラストに近づくにつれて、切なくて、ドキドキが止まらなかった。
Qちゃんにお仕えしている魔王軍が、ずっとわちゃわちゃしていて、とにかくかわいくて!!
もう一度ゆっくり読んで、堪能したいと思います。
作者様買いです。こちらもシリーズで読んでいます。
先生、いつも楽しい作品をありがとうございます。
シリーズ3作目。
社長の久瀬と、重治は一緒に住み始めています。
今回も新しく採用した社員難波によって、一波乱ありました。
実力はあるけど、スタンドプレイが過ぎる新人の難波をとても上手に導く重治、さすがです。
このシリーズでは実際に働いていると起こり得るような出来事が盛り込まれ、解決に導くみんなの奮闘も含めて、非常に勉強になります。
久瀬も自分の私情に囚われず、開き直って、会社のために進んでいく、
久瀬は学習能力が高いから、すぐ軌道修正してきて、どんどん頼もしくなってますね。
すっかり久瀬の精神的な支柱になっている重治、2人の関係性の変化が見えて楽しい。
途中、難波にヤキモキしている久瀬がかわいかったです。
とても面白かったですが、欲を言えばもっと糖度全開の2人、甘々で重治が敬語でなくなるような展開も読んでみたいです!
とても楽しく拝読しました。
まずタイトルから良い意味で裏切られて、繊細な心理描写が丁寧で、登場人物たちが魅力的で、涙あり、大満足の一冊でした。
幼馴染の陽太と幸平が純粋で、一途で、とても尊い2人に泣けました。
2人の拗らせっぷりがひどかったけど、温かく、幸せな気持ちになりました。
陽太は特にギャップ萌えでした。
タトゥーに美人、背が高くモテるし、口数が少ないとなると、いろいろな噂が一人歩き。とにかく本当の気持ちが見えない。
溺愛要素はチョイチョイ見え隠れしていましたが、陽太目線での語りで明かされる本音が、あまりにも可愛くて、卒倒しそうでした。
幸平のことを考えただけでドキドキするようなロマンチックな陽太。
自分の幸せよりも、幸平の幸せを願える強さ、何としても幸平を守る姿ががカッコ良かった。
こうちゃん呼びを独占したがったり、とにかく笑ってしまうくらいかわいい。
一方の幸平の幼少期が辛い。弟を守り、生き抜くことで精一杯の幸平。
弱音も吐かず、我慢を重ね、なんとか生きてきた。
弟の進学のため、自分のことなんてなりふり構わず頑張ってきた幸平。
子供が大人の顔色を伺って生きている姿が切なく、でもその環境があったから、2人の絆はより深くなったのだろう。
告白する勇気と、苦しくなるほど好きになる気持ち、溢れる想い、読んでてグッとくるものがありました。
2人を応援する友人達もとても良かった。
陽太の執着溺愛ぶりが堪能できたこと、陽太の惚けぶりをきちんと受け止める幸平、この2人のやり取りに、癒されて、幸せな気持ちになりました。
素敵な作品でした。
大好きな作品の続編、お待ちしておりました。
両片思いの夜泉と陽名。
明るくて、屈託がなくて、優しい陽名と、影がありミステリアスで勝ち気だけど、素直な夜泉、2人が好きで、読んでいます。
今回はグッと登場人物も増え、ザワついてきました。
一番気になったのは蔦さんです。
ビジュも、口調も、男気あるところも推せる。今後の動きに期待大!
そして杏平は、まさかそんな副業?!とびっくりしたけど、陽名との信頼関係が抜群で要マーク。
サイコな夏城は読めないし、人の魂を喰らう黒甲。弱ってると飲み込まれるという。
夜泉とペアだった実兄の夕霧。
殺人事件や髪の毛のこと、PTSD、記憶喪失、今後がますます盛り上がりそうです。
夜泉は、夜泉自身が呪われていて、それを解くために黒甲を追っているらしい。
とにかく陽名を誰よりも守りたいから、突き放す。
好きなのに、伝えられない。
謝りたいのに、素直になれない。
本音が言えない。
布団かぶって涙する夜泉がかわいい。
陽名は、夜泉を救いたいから頑張る。
やっと2人は少し前進した。
まだまだいろいろ気になりますが、2人を見守りたいです。
ほんとに素敵な作品で、先生の作品の中で一番好きな作品となりました。もちろん神作品でした。
前世からずっと秋成に仕えてきた銀次。
現世と、たびたび夢でみる前世のエピソードを織り交ぜながら進んでいく。
いつの時代でも、銀次は秋成を命懸けで守ることを自分の使命としてきた。
言葉通り、秋成を守るために死ぬことを繰り返してきたから、現世でも護衛対象の御曹司である秋成を死ぬことを躊躇わず守る。
一方の秋成は現世で護衛の銀次に対して、プレゼントをしたり、プロポーズしたり、
愛情を隠さない。
校門で待つ銀次を見つけて、破顔する秋成がとにかくかわいい。
「これからは僕が守るから」秋成の言葉が健気で泣ける。
銀次のためにお弁当を作る秋成。
穂先の柔らかいアスパラ巻のくだりを読んだだけで、胸が熱くなる。
2人の互いを想い合う気持ちが伝わってきてウルウル。
銀次は、秋成を守ること=自分の存在意義と信じて生きてきた。むしろその大義名分があったから生きてこれた。
でもそれが義務感や正義感ではなく、秋成への愛だと気がつく。
銀次は親の愛情を知らないので、近しい人への愛情という気持ちに気が付かなかった。
銀次をお役御免で解雇する秋成と、秋成への気持ちに気がつく銀次のやり取りでは涙腺が崩壊。
秋成も前世の記憶があって、銀次が自分を守って死んだあとの苦しみがあった。残されたものの苦しみは大きい。
一番大事な人を犠牲にして、生き延びなければならない立場。
秋成は秋成なりに、重圧、責任、悲しみ、苦しみを背負って生きてきた。
前世からのやり取り、その積み重ねの部分があるから、現世の愛情に重みが増す。素晴らしい構成だなと思いながら読みました。
秋成は途中先輩との交際諸々あったけど、子供の頃からの銀次への愛を貫いた。
本当によく頑張ったなぁと感無量。
一方の銀次も今世のこの気持ちに辿り着くまで、前世なら前からずっと仕えてきた信頼感、尊敬などの気持ちが愛情に変化。秋成に対して「かわいい」と思う。
これからの溺愛ぶりが垣間見える。
萌えたのは、秋成が一回でもいいから銀次に抱いて欲しいと切実に願うところ。
そして主従関係ならではの、攻めの敬語の”あんた”呼びが最高❤︎
何から何まで大好きでした。
この作品に出会えたことに感謝です。
何でもっと早く読まなかったのかと後悔しました。
ストーリーも、テンポも良く、話の構成が素晴らしくて最高でした。
白石 ホテルコンシェルジュ
黒瀬 探偵
真面目なりっちゃんの、クセの強い変装、ハムラッシュのくだり、そして泊まった時に黒瀬のパンツまでもがきちんと畳まれていたことなどにクスッとして、膝枕でなでなでしてもらい、結婚を決意する黒瀬がかわいくて、とにかく出だしからツボが多すぎて、ほんとに最高です。
2回目読んでいくと、りっちゃんはいつも本当のことを言ってるんですね。
嘘はついていない、黒瀬に。
そして、昔から黒瀬のことが好きだったことが明らかになる。
りっちゃん、黒瀬が昔のことを思い出したとき、初めて黒瀬を拒む。
ほんとの愛情ではなく、同情で好きになった、虚像の自分を好きになったと笑うのが切ない。
そこからの黒瀬がカッコ良かった。
引きこもり、辛い境遇だったりっちゃんが、社会復帰して、有名なコンシェルジュになって、頑張ったなと労わる。
昔のように一緒にお風呂に入って、抜け殻となったりっちゃんと一緒にいようと言う。黒瀬の、りっちゃんを愛でるような眼差しが好き。
青山さん、冷静で達観してて、実はすごくイイ人だった。
もうひとりの拒まない男で明かされるりっちゃんの復讐。
りっちゃんの黒瀬への執着が、りっちゃんの生きる原動力となり、最初は復讐だったとしても、途中から恋へ変化していく。
影の功労者は青山さんかな。
りっちゃんの執着愛と、単純で情に厚い黒瀬と青山さん、みんな魅力的で、読んでいて楽しく、惹き込まれました。
もちろん神作品です‼️
リーマンものが大好きで、表紙絵に惹かれて購入しました。
2人とも仕事がデキて、そして何よりもとてもイイ人なのが読んでて伝わってきて、そんな2人が愛し合う姿を見るのは最高でした。
普段はほぼ無表情といっていい時藤のこぼれんばかりの笑顔に、心を鷲づかみにされました。
ケーキ買って、蝋燭を立ててお祝いするところが印象的でした。
子供の頃の切ない誕生日の思い出を、2人でやり直していく。
早瀬は時藤を好きと自覚していて、ヤキモチを焼いて、拗ねる。
一方の時藤は、居場所がない幼少期、淋しく孤独。
愛情を受けて育った早瀬のことは、まっすぐで真面目で、勝気と思っている。
自分も後継ぎというプレッシャーに押し潰されそうなのに、早瀬のことを潰れないか心配する時藤。見守り、受け止める態度、それって愛だよ。
子供の頃からお金に不自由することなく、お膳立てされてきた時藤は、
自分が十分に与えられてきたと思っている、愛情以外は。
だから、欲しいものを欲しいと、ねだっていいのか考える。
早瀬のことが好きなのに、気持ちを伝えるのを躊躇するのが切ない。
めちゃネタバレですが、カッコ良かったセリフ。
俺がいつかおまえを引き抜いてみせるから。その時はひれ伏せよ
落ち込む時藤に気がつき、励ます早瀬。
お互いの気持ちが繋がっている。
どちらかが凹んでは励まし、落ち込んでは支え、悲しい時は寄り添い、進む道を行くときは応援する、精神的に支え合い、ピッタリ噛み合う2人が最高。
2人のこぼれんばかりの笑顔がたまらない。
読後感とても良かったです。
前世ではレオに仕えていた騎士だった七星。
前世ではお互い思い合っていたのに、結ばれなかった2人が、現世に転生して同級生となる。
現世と前世のエピソードを織り交ぜて、話が進む。
二人のビジュがとても好きでした。
特に照れながら、嬉しい感情を抑えているような表情がすごいうまいなぁと感動しました。
再会に喜びを隠せない雷央の表情、最高にかわいい。
世間知らずで、お上品で純真な雷央は、七星にとって現世でも守ってあげたくなる存在で、過保護に大事にする。
キスしようってお願いする雷央。
天然で素直で、もう悶えるくらいかわいい。
こんなかわいい雷央の猛攻撃に七星が理性を保つのは無理。
泊まりに行きたいと押し切られる七星。
現世では主従関係はないのに、完全に雷央の言いなりな七星。
前世での別れが切なくて、二人でやりたいことがあったと言いながら、結婚する雷央が悲しい。一方で前世でのことが辛すぎて、なかなか進めない七星。
会いたくなかったのに、雷央の願いを叶えていく七星。
雷央は前世の主従関係があったが故に、自分の言うことに逆らえないと思っている。本当に七星に愛されていると思っていなかった。
七星は別れが辛すぎて、あんな別れは二度としたくない気持ちがあって。
忘れたくても突然見る夢で、前世を思い出す。
お互いに両思いだったのに、結ばれなかった2人が、やっと結ばれる。
レオ 俺が笑っていても、嘘だって気がついてくれる?
七星 必ず、何があっても必ず迎えにゆきます。
約束が守れて良かった。
前世の時間を取り戻すかのように、積極的に進める雷央。
2人が幸せになれて、読んでてじんわりほっとしました。
ついにラストだ!!と心して読みました。
本巻でも、真文がまた転倒してしまうのではないかとヒヤヒヤしながら読みましたが、感動のラストで、読後感最高でした。
途中、嘘をついて真文を手元に置こうとした久遠。
久遠は彼なりに、自分の嘘を悔やみ、真文は手に入らないことを理解し、
真実を伝え、真文の手を離す。
一方の衛は、失うことに慣れてしまった。
衛の深い愛情は前巻で痛いほどわかっていたけど、本巻も変わらずだった。
真文の夢であるカフェを具現化した衛。
大学を中退してまで失踪した真文を探していた衛。
衛が真文のことを考えていたのと同じくらい、真文も思っていた。
衛の足枷のなってはいけないから、衛の元を去る決意をする。
これ以上自分に囚われてはいけない、衛の幸せを祈って。
ここからが感動の嵐でした。
離れたはずの衛が自分をマンションの下で待っていた。
衛が初めて見せた弱さ。苦しい胸の内を真文にぶつけるシーンは泣けた。
いつかまた大切な人を忘れてしまう恐怖。
それを吐露する真文をしっかりと受け止める衛。
5年後、50年後、もしまた迷ったらカナリーに帰る約束をする。
先の未来の約束をする2人。幸せそうで、本当によかったです。