表紙のカバーを外してない方はまず、まず、外してみて下さい。
話はそれからです。
はぁぁぁーーー!!(惚)
もうこのカバーの下の絵だけで泣ける!
ランスロットと樹里の悲しみや苦しみがこれだけで伝わってきます。
このハイレベルのイラストを表紙に持ってこないで、こっそり隠すように読者に送り出すなんて。先生方、本当に粋すぎる。
ランスロット泣いてるように見えるし、もう本当、あぁぁあぁぁ、胸が痛い素敵な隠し絵!
前置きはここで終わりまして、物語の感想です。
盛大にネタバレしてます。読んでない方・ネタバレが苦手な方はご注意を。
***
序盤でアーサーお亡くなりになります。早っ!
私、本編二巻目からランスロットに心を奪われ、そこからずっとランスロット派だったのですが
それでもやはりアーサーが亡くなる描写はなんかもう、胸にズシッ!ときました。
こうなるのは当たり前で、当然読む前から分かっていましたが、とにかく悲しかった。
きっとアーサーは亡くなる直前に、樹里を思い浮かべたんだろうな…とか考えちゃったんです。
己の死を前にして、心の中で樹里の名前を呼んだんだろうなって。
凄いですよね夜光さんって。
書かれていない事まで読者に想像させちゃうくらい、夜光さんのキャラって紙の中で全力で生きてるです。
夜光さんの力量にもう初っ端から感服してました。
絶望的なシーンから始まりますが、でも物語の受けがあの樹里ですから。
彼のその根明な性格のおかげでちゃんと一筋の希望や光を生み出してくれます。
たくさん泣いて、絶望して、でもアーサーの愛したこの国を、民を、どうにか救おうと頑張るんですよ。
アーサーは殺され、ランスロットとクロまでモルガンに攫われて、
挙句、アーサーの死によって精神崩壊をおこしたマーリンは行方不明になってしまって。
もう八方ふさがりです。それでも、それでも樹里は前を見なきゃと頑張るんです。
樹里ほんとうに良い子…!
また、主要キャラとしてランスロットの部隊の隊員、マーハウスとユーウエィンが樹里の護衛役として登場します。
この二人もまたいいキャラでして、彼らの登場のおかげで安心して読めました。
特にマーハウスがいい意味で空気読まない明るいキャラで楽しませてくれました。
ユーウエィンは冷静かつ知的な感じで、今後もいい突っ込み役として活躍してくれそうです。
本編からの分岐点となる、あの過去からマーリンと樹里がやってくるシーンもありました。
こちらは軽く描写されてる程度でした。
ランスロットと樹里の恋の行方ですが、まぁすんなり上手くいくわけないですよね。
だって樹里はアーサーの事が大好きだった訳ですし。
でもラストの濡れ場はこれでもかというくらい濃厚でした(笑)
読んでて、え!?まだ濡れ場続くの!?ランスロットどんだけだよ!?と、
途中本を置いてランスロットのセックスのしつこさに動揺しました。
動揺しましたが、非常に萌えました(笑)
挿絵含めてページ数20ページくらいあったかと思います、この二人の濡れ場。
物語の中でのセックスに用いた時間は恐らく軽く12時間程あったのでは……。
ランスロットが射精しても射精しても、とにかく枯れないんですよ!
本編二巻でのランスロットと樹里の軽い濡れ場のシーンで
ランスロットの性器の説明が『雄々しいけれどあまり使いこまれていない色をしている』とありましたが
大丈夫、安心してください、ここにきて大爆発、大暴走です。
良かったねランスロット、死ぬほど使い込んだね性器!!おめでとう!!
ちょっと「え、ちんこ耐久レースでもしてんですか!?」ってくらい使い込み過ぎだとは思いましたが。
ランスロットが大好きな私は心から祝杯をあげたいです。
でもちんこ耐久レース(違)をしたところで心が通じ合ったわけではなく。
樹里ったら、自身の意思でモルガンの城からランスロットを助け出し、
さらに自害しようとするランスロットに対し「お前は辛くても生きなきゃダメだ」と説き伏せたくせに
自分は元の世界に帰ろうとするんですね。(でも帰ろうとする気持ちはわかる)
他の方のレビューでもありますが
ランスロットは自分を置いて帰ろうとする樹里に対し、ついにブチ切れます。
「あなたが勝手にするのなら私も勝手にします」と宣言し、
それが上記のちんこ耐久レースでもしてんのかと思わせるほどの長時間にわたる濡れ場に発展し、
濡れ場が終わった後も、樹里が相も変わらず自分を受け入れようとしないのを見て
「それなら何故私を助けたのですか!あのまま放っておいてほしかった」と嘆き、結果ここで完全に豹変しちゃいました。
あの温厚で真面目で紳士だったランスロットが容赦なく本性を剥き出しにし、樹里に対し不機嫌な態度を見せることもためらわない状態に。
もうね、ほかの皆の前で堂々と「私の一方的な想いだ」「私が愛しているのは樹里様だけです」と告げる始末。
爆発・暴走したのはちんこだけじゃなかった!
だめです、もうランスロット完全にはじけちゃいました。
ランスロ大ファンの私、超歓喜です。
ランスロットをここまで豹変させる事ができるのは樹里だけなんだろうなと思うとニヤニヤがとまりません。
次巻からは明るい展開になるらしいのですが、今からこの二人のやり取りを想像すると、もう。
顔の筋肉が緩みます、妄想止まらないです。
今作の終盤で「どこのカップルの痴話げんかだよ」と私は感じていたので
次巻からは彼らの関係も本音でぶつかり合い、はじけるんだろうなと思うと。
あぁ、楽しみです(笑)
はたしてモルガンとの戦いはどうなるのかなど、心配なことはいっぱいありますが、でもランスロットとマーリンは強いから!
樹里のパパやママだっていますしね!
長々と感想を述べてすみません。
本当に本当にランスロットが大好きなので語らずにはいられなかったのです。
ランスロット抜きにしてもいい話だと思います、文句無しでこの作品を神評価とさせていただきます。
ネタバレあります。
そしてマイナスイメージの感想があります。嫌な方はスルーしてください。
楓雅と椿、この二人の恋愛模様もう本当にいらないです……。
うざいです。本気でうざいです。
私は常盤と薔の恋愛を読みたくてこの本を購入し続けてきたんです。
なんでこんなに楓雅と椿の恋愛を見せつけられなきゃいけないのか。
この楓雅と椿のカップリング、私が凄く苦手なやつなんです。
(受けが大人で年上、長髪……という設定が苦手だし、椿の性格も苦手だし、今までの薔への悪行も理由があるにしろ腹立つのです。しかもこの作品の初期は薔がいかに綺麗な子かって説明より、椿の美しさの説明の方がくどくてそれに対してもカチンときてました。煩くてごめんなさい)
私はBLならなんでも良いわけじゃないんです。
常盤と薔が大大大っ好きだからこの本を購入し続けてきたんです。
なのに所々に出てくる楓雅と椿の恋愛模様ったら……イライラしてたまりません……(怒)
私、紙の本も電子書籍も両方買っちゃうくらい常盤と薔が好きなんです。正確には受けの薔が物凄く好きなんです。
なのに今回は電子書籍特典のおまけまで楓雅と椿メインのお話とか……!(怒)
いらないから!いらないから!!!
数少ない貴重な麗しい挿し絵も1枚、楓雅と椿に持っていかれたのを見て、余計にイライラ。
待ってよ!そこは普通、実姉の七湖お姉様に変装するために女装した薔の挿し絵入れるべきじゃないんですか!?
教祖パパにまで『しばらく見ないうちに色気が出て綺麗になった』『美しくなった七湖(女装した薔)を常盤の愛人にしてみてはどうか……』と言わせちゃう程、七湖お姉様より綺麗な女装だったんでしょ!?
なら挿し絵も入れてよ……!
楓雅と椿じゃなくて、女装した美しい薔と常盤の挿し絵とか入れてよ……!
女装した薔が出てきた瞬間にちょっぴり女装プレイとかまで期待した私がバカみたいじゃない。゚(゚ノД`゚)゚。
前作に出てきた葵さんとか、『もしかして美味しい当て馬になってくれるかしら?(0゚・∀・)wktk』とか期待したら……葵さん全然出てこないしね!?マジですか葵さん何してんですか出番殆ど無いじゃん!
こんなにイライラした中でグッジョブな動きをしてくれたのが剣蘭です。
剣蘭の健気な思いとか優しさとか下心とか本当にお利口さんと言いたいくらいナイスでした。
薔の事を妄想しついつい興奮して腕立て伏せとか始めちゃう可愛さよ。
剣蘭のお陰でイライラ少しおさまりました。
やっぱり薔が一番好きなので、物語的にも、他のキャラにも、薔を贔屓してほしいと思っちゃうんですよ……。
いち読者の我儘だと分かってます。
でもね、本当に椿に肩入れするような設定にもう我慢の限界です。
これは常盤と薔が主人公なんでしょ?
そんなに楓雅と椿の恋愛書きたいなら別枠設けて書いてくれませんかね……。
サイドストーリーとして別紙で書いてくれる分には構わないです。買わなきゃ良いだけだもの……。
もう本編でこの二人の恋愛を無理やり読まされるのはごめんです……。
常盤と薔が大好きで、一年に一回しか発売されない中でも耐えて耐えて待ち続けて今回まできました。(今年度は二回発行してくれましたが)
これは犬飼さんの作品だから犬飼さんの好きなように書くべきだし、ファンとしてはそれを応援するべきなんでしょうが……もう嫌いなカップリングまで見なきゃいけないこの作品の状況に疲れてきました……。
もう美しくて可愛い薔への愛情だけを糧に本を買ってるようなもんです……。
薔がいつまでも可愛いので、買うのは辞めませんが、多分このまま楓雅と椿の恋愛を最後まで見せられるのなら作品自体への愛情は冷めると思います……。
常盤が嫉妬で日本刀振り回しちゃうぐらいの、何かすっごい激しい当て馬でも出てきてくれないかなー……。