起きてからベットを出るまでに40分、普通にトイレで排泄もできない
仕事があって恋人もいるんだからめぐまれているなんてフィクションだと分かっていてもとても言えない、障害とともに生きることの難しさと苦しさがリアルに描かれています
ケアをする側の家族がつぶれてしまうのはよくある話なので、芝先輩みたいな人が周りにいてくれたことはよかった
(晴人の家族には最後まで理解してもらえなかったのかな…)
晃の、世界一周の夢を語るときのキラキラした目と、晴人を支えようともがく中で光を失っていく目が
それを一番近くで感じているであろう晴人の気持ちが
…ほんとうに胸が苦しくなりました
大事な人を自分から解放したいと別れを告げた晴人への晃の強い答えに涙腺崩壊でした
読みかけの本を読み終わるまで、来月の恋人との約束まで
長いこの先の人生のことを考えたら心がつぶれてしまうから、ほんの少し先の小さな楽しみのことだけ考えて生きる
それは自分にも覚えがある感覚でした
(「モモ」という児童文学に出てくる道路掃除夫のおじいさんの話を思い出しました)
病院の警備員さん?や介護タクシーの運転手さんのような寄り添い方ができる人になりたいなぁ
もう少しを積み重ねて一緒に歳をとり、認知症になったと思われる晴人のメモ「晃がかわりにおぼえているからそれでいい」を見て、しんどい中にも幸せな日々があったんだと感じました
悲劇じゃないよ、私もそう思うよ!!!
あとエッセイ6冊分、読ませて欲しいです切実に。