Sreep→Light→Feverの順で読了。
2日で(後半2冊は半日)で読み終えました。
読み終えてから6時間…まだまだ余韻に浸っています。
読んでいない方は事前知識ゼロでSleepから読むことをおすすめします。
Feverからシリーズに入るというのも面白そうなので、誰かチャレンジしてレビューしてくれると嬉しいです(笑)
※ここからネタバレ入ります。
青春の過ち。そして妻子を捨て、透を救った罪。
人を殺した罪。
2人の罪の行き着く先は……
作中、Sleepの頃とはかわった藤島と全てを失った透の対比が印象的でした。
透目線で進む物語ですが、藤島の心中も想像できて二重の切なさが胸をしめつけます。
過去の記憶を失った透が二度と帰ってこないと思うと、何とも言えない虚無感におそわれます。
私たちの記憶と、捨てられた写真の中に確かにあった彼の人生は終わってしまったのです。
しかし、記憶を取り戻した透の中にも6年間の痕跡はあると思います。
難しいですが、記憶があるかないか違うだけで、どちらも透です。
透ならパティシエでもカメラマンでもない未来であってもやっていけるような気がします。
クライマックスは必見です。
過去の写真を捨てる場面から、公園へ。
ついに爆発する透の感情に号泣しました。
Lightで終わらず、Feverの悲しいだけではないこの終わり方だったからこそ、coldシリーズは評価されているのでしょう。
スピンオフはまさかの楠田が主人公ということで読むのが楽しみです!(作中で彼女という単語が出てきたからまさか彼が主役なんて想像もできなかったのです)
以下蛇足
どうしてあのタイミングで記憶を取り戻したのかということについて自分なりの考察を書きます。私は、透のフランス行きが決まったことが重要な意味を持つのではないかと考えます。透は無意識下では過去の自分と接していて、報われない彼を助けたいと思っていた。その一方で、今の自分を明け渡すのは躊躇われた…。月日が経ち、フランスに旅立つことになった。そのことと、藤島の何らかの言動で過去の記憶を取り戻す決意に至ったのではないかと(無意識下で)。完全な妄想を失礼しました。