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女性響律さん

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びっくりした、ほんとびっくりした…

大事な事なので二回言った。

よかった、とってもよかった(また二回言った)。
初心を思い出した、なんだかそんな気持ち!!!

最近BL熱が薄れていてレビューも
あんまり書いてなかったのに
読んだ直後にレビュー書きたくなった、
てか上手くレビューは出来ないけども
叫びたくなったという感じ!!!
机とか「ダムダム!!!」って叩きたい、
そんな感じ!!!

真希ちゃんの初恋。
不器用で免疫がないから
ストレートにぶつかるしか出来なくて
いっぱいいっぱいなところ、
萌えと切なさで私本当に泣きそうでした。
真希ちゃんの緊張や葛藤が
読んでてグイグイ迫ってくるっていうかもう!!!

さらには初めて恋が性と結び付く葛藤が
まさか腰乃さん作品で見られるなんて。
切なかった、真希ちゃん…
この巻では真希ちゃんの自覚までが
クローズアップされてて
新庄くんの真希ちゃんへの気持ちが
明確に書かれてないから
続きがとってもとっても気になります。


読んでよかった。
基本はコメディテイストで
普通の男子の会話や日常が面白いんだけど
純で初心で一生懸命でせつない。
本当に胸が苦しいよ。
何回も言う、よかったです。

大事件など起こらなくても。

私、今迄ヤマシタさんのBL作品、
どちらかと言うと苦手だったのですが、
この作品は物凄くツボでした…!
なんというか、読みながら、
とても、どきどきしたのです。


皆様がレビューしていらっしゃる通り、
時系列がバラバラな日記を
読んでいるような感覚の作品。
時間軸に沿っていない上、
違う視点や違う場所での同じ日の出来事が
これまた何度も挟み込まれるように出てくるので
すんなりとは読めない。
ですが、その見せ方が
激しく難解というわけでもないのです。
【分からないようで分かる】
ギリギリのライン、と言うか。


私は一読目、
そのまま本の順番通り読んだ時は
行きつ戻りつしながら
「あ、これ同じ日なのか~」とか
「これ、あの日より前のことなのね」とか
ちょいちょい確認しながら進みました。
その確認作業でどきどきが増長。

そして二読目は巻末のもくじ見て
時系列順に読んでみました。
(わざわざ付箋付けて、もくじ何度も見返さなくても
 読みやすくした上でトライ・笑。)

さらにその後三読目、
また本の順番通りに読んでみました。
こんな読み方初めてした。


何度も読んで思ったのは、
描かれている日が、意外にも飛び飛びで
読む人の想像力を静かに煽るなぁということ。
例えば、
告白めいたものを
「なかったことにしない」と言った日から、
次に描かれる日までは10日位間があって、
この間にも色々と想いは廻ったんだろうな、
とか思って。


内容自体には、大きな山と言えるほどの
事件は特にないです。
でもそれでも、恋心っていうのは
生まれちゃうもんなんだなと
思わせてくれるのが私はすごく好きでした。

同性同士の恋愛に「俺はそんなんじゃない」
と抵抗するヤマシタ作品らしい
ぐるぐるネガティブ思考は健在。
今迄私はそれが苦手だったのだけれど、
(先生はそこが萌えポイントなんかな~)
この作品では、悩んでた安城が
峰くんと付き合うことになってからは
カラッとナチュラルに、
好きという気持ちを表に出してく。
それにとってもキュンとしてしまった。
なかなか「好き」とは言葉には出来ない
ツンデレ具合にも悶えた!

それから、安城の恋人だったみちこちゃんは
ふたりの背中を押した…のかな。
描かれてないからもうそこも想像ですが。
谷川俊太郎さんの【黄金の魚】を
峰くんが検索した日の前後の
エピソードの配置に凄く心をつかまれたので。
まさに【黄金の魚】の一節を
ヒシヒシと感じてしまう流れで配置されてて…。
ヤマシタさんらしい心抉る感じが
痛々しくない程度に感じられて
この辺、とても印象に残ってます。


読みにくさがあるのは事実なので、
万人受けする感じではないと思います。
好き・嫌い、というより
すんなり来る・来ないが分かれる感じと言うか…。
言い表しづらいのですが、自分はツボでした。

今も何度もちょっとずつ読み返してます。
一冊まるまるこの話だけ、ってのもすごくよかった。
これで短編混ぜられてたら、さらに混乱しそうだし(笑)。

ちなみに、最初は装丁のインパクトで
気にし始めた作品でした。
秀良子さんの『宇田川町で待っててよ。』
と同じ方の装丁なのですね。

あたたかさと生々しさの狭間にいる感じ。

恋愛における「セックス」。
これを軸に描かれる上、
主要2カップル(一顕・かおり、和章・整)
を中心にしつつ、少しだけ出てくる
脇キャラの恋愛事情も覗き見の様に見せてくる。
だからなんだか、BL読んでいるよりも
現代女性を主人公にした抉られる系の
一般小説を読んだような感覚がありました。
だからと言って、読後感が悪いわけではなく。
ラストのあまあまは優しくて心地よかった。


ただ、「中立」評価にしているのは、
どの登場人物の気持ちも
少しずつ分かるなと思うところがあって、
それ故に「自分はどうだろうか」と
自分自身を省みてしまい、
そっちの感情に気を取られてしまったから。
純粋に物語を味わうというよりも
自分に意識が向いてしまった。
私は相対する人にちゃんと思い遣りを
持てているんだろうか…と。


特に、一顕の彼女・かおりが、
自分の嫌な部分を映されたように
感じてしまったのが悶々とした原因だと思う。
「家族的な穏やかな愛情はいいけれど
 セックスはしたくない」気持ち、
分からなくはないと思ってしまった。
彼女に気遣いが全く無いわけではないんだろう。
ただ、傷つけたくないけど傷つきたくもない我が儘。
客観的に見ればどうすべきだったかとか、
彼女の何が悪かったのかとか一目瞭然なんだけど、
実際私がその立場だったら、
正しいことが出来たのか分からない。
波風立てずにやり過ごそうと
思ってしまうかもしれない。
上手く言い表せないのがもどかしいのだけれど、
そんな風に自分を振り返ってしまった。
しかし、元同僚・彩子さんへの
無神経な発言はどうやってもいただけないが。
でも、セックスではなくても
プライベートな件で無神経だなと思うことを
言われることって意外と多い。
そう考えると、かおりの人物描写は
すっごく絶妙だな…と思うのです。


だから、この作品は
読者の経験や年齢や状況によって
感じ方が結構違うんじゃないかなと思いました。
私がもっと若かったら、
一顕と整に集中して読んでたと思ったから。

女性の嫌な部分が見える人物描写と、
男女間の恋愛の様子、
女同士の内に秘めたドロドロがあるので、
BLに現実と離れた甘さを求めているのであれば、
好みに合わないと思います。
日常系BLが好きな方でも、
このリアルな孤独感や遣り切れなさを
苦手に思う方はいるんじゃないかな。

BL的に萌える部分はあまり多くはなかったけれど、
最初のセックスのどうしようもない切迫感は
胸が苦しくも官能的で印象深い。
そして巻末の「ふったらびしょぬれ」では、
愛のあるセックスってやはり素敵だなと思いました。
このふたりがとても人間的で
かつ優しさと素直さを持っていたから
ふたりが幸せそうなことがあったかくて嬉しかった。



ちなみに、一穂ミチさん作品初読みでした。
読み始め時は、比喩暗喩の多い
表現をされる方だな、と思ったのですが、
読み進めるうちに慣れもあったのか
あまり気にならなくなりました。
ただ、この文章が合わない人もいる気はする。
それから、会話だけが続く場面で
どっちが喋ってるかわかんなくて
行きつ戻りつした部分がいくつかありました。
ただこれは、私が小説読み慣れてないっていう
理由が大きいと思うけれど(苦笑)。


自分にとっては好き・嫌い、の一言で
表すことが出来ない作品でした。
でも、色々なことを考えさせる、
読み応えのあるお話です。
読後の今、一穂さんの他作品も
読んでみようかな…と思っています。

ずっと大切にしたい本です。

文庫版でも全5冊持っているのですが、
改めてこの新装版2冊も購入しました。


文庫の方には入っていないのが
書き下ろしの2本。
【夏の塩】収録の「ハッピーバースデイⅠ」と
【夏の子供】収録の「ハッピーバースデイⅡ」。

特に「ハッピーバースデイⅡ」には、
このシリーズでずっと書かれている
生と死がどちらも描かれていて、
光あるラストに泣きました。
悲しい涙ではなくて嬉し涙に近い、
希望ある幸せの涙。
しかもこの話には主要キャラが全員登場していて、
それが恋愛だけじゃない人の絆を
感じさせてくれたから、
私はとても満たされた気分に
なったのだろうと思います。


私は本シリーズを読む以前、
本のあらすじだけ見て
生死が絡む重い話なんだろうなと思って
躊躇していた期間がありました。
しかし、実際に読んでみたところ、
生死の問題はガツンと絡むものの、
ずどーんと重く暗い痛い、
と言い切るような話ではなかったのです。

暗い部分はあるけれども、
魚住の飄々とした天然さは
その設定を重い印象にし過ぎないし、
周りの人物一人ひとりの性格や
彼らの魚住に対する接し方も、
物語をあたたかくしてるという感じ。
恋人・久留米だけではなく、
魚住をとりまく多くの人が
本当にとても魅力的なのです。

久留米の元カノ・Going my wayな美人マリ。
久留米の隣人・印系英国人留学生サリーム。
魚住の研究室の教授・色男濱田。
魚住の元カノ・響子ちゃん。
この人たちもこんな一言で
紹介できるような関係性でもなく、
上手く説明は出来ないから
ぜひ多くの方々に読んでほしいのが本音。

沢山の登場人物の内面に触れて、
「人間って一つのことに悩むんじゃなくて
 それぞれの状況や関係性の中で
 色んな事を思っては考えが変わったり
 変わらないものがあったり
 感謝したりできるんだよな」
と当たり前のことに気付いて
なんだかはっとしては
静かに感動したりするのです。 


だから、もし、以前の私のように
設定の重さゆえに
読むのを躊躇っているという方がいたら、
ぜひチャレンジしてみてほしい。
榎田さんの知的かつ軽快な文章も
とても読み易くて
物語の中に引き込まれると思います。


私はこの本に出逢えてよかった。
ずっと、大切にしたいと思います。

ラブいHって幸せだね。

【悪人を泣かせる方法】番外編。

時系列はこんな感じ。
【悪人を泣かせる方法】
 ↓
【PLAY100 悪人と遊ぶ100の方法】
 ↓
【悪だくみにも花はふる】

この流れを考えると、
あぁ、鷹尾はこうやって
何でもないような日常の中で
静かに・どんどん・確実に
譲を好きになっていったんだなぁって
一読者としてなんとも幸せきゅんな気分に。
そして鷹尾に翻弄されながらも
いろんな場面でズキューンってなってる
譲に共感することしきりです。

私のベスト爆笑シーンは
譲のリクエストコスプレ(妄想)。
似合いすぎて思わず噴き出したよ(笑)。
このふたり、【悪だくみ~】のカバー下でも
こんなアホなことやってたなって
何とも微笑ましい気分に。
本編のシリアス面があるから、
こんなアホエロや日常のいちゃいちゃが
たまんなく幸せに感じます。

そしてMYベストきゅんシーンは
やはりラストの鷹尾の素直なモノローグ。
鷹尾、譲のこと愛してるんだなってしみじみ…。

ちなみにセックス本番になると
ちょいM入る鷹尾は健在。
同人誌だからと言って
すごくエロいというわけではないのですが、
入れられる鷹尾の背中は
色っぽくてかなり悶えます!


エロというより、
ふたりの絆・愛を感じる一冊でした。
このふたりが好きな人なら、
読んで幸せな気持ちになれると思う^^

私【悪人を泣かせる方法】では
鷹尾があまりツボではなかったんですが、
全3冊を通していつの間にか
どんどん好きになってた。
鷹尾には譲、譲には鷹尾しかいないよなと
思わせるこのふたりがどっちも大好き!

読んでスッキリ…!のがっつりエロス。

【目をとじて3秒】のアフターストーリー。
この本編は丁寧な描き方だったし
萌えた部分は多かったものの、
非常に焦れ焦れだったので、
個人的には若干の消化不良がありました。
それがこの同人誌でスッキリ…!
場面はふたりの本当の「初めて」。
ただ、初めてながらかなりのがっつりエロで、
これまでの背景を知ってるだけに
萌えどころもたっぷりです。

相思相愛でキスもするし
イカせあったりもする恋人関係のふたりだけど、
まさか26回も不毛に週末を見送ってしまうほど
お互いドヘタレだとは思わなかった(笑)。
今迄自分が読んできたBLの中でも
かなりのヘタレっぷり。

しかし!

だからこそキレちゃったマナの
Sな攻めっぷりは萌えざるをえない!
初H後、普段のマナに戻るのですが、
行為中とのギャップ…すさまじい(笑)。
これはヒロトが攻められながら
ぞくぞくしちゃうのも頷けます。

そして本っ当にかなりエロく、
局部描写、蕩ける表情、擬音語、
手書きの台詞まですべてがエロス。
キレたマナが半ば襲う形での初Hだけど、
そのエロスの根底には愛が
たっぷりあるのが分かるから、
こんなにも萌えちゃうんだろうなぁ。

コレ2回戦はどうなるんだろう。
リバップルは好きなほうですが、
このふたりはマナ攻めが自分の中で
すごくしっくりきたので
ヒロト攻めが想像できないでいます…。


そして、今読み返してて気付いたんですが、
本作、最初から最後まで同じコマ割り。
でもそれを活かした描き方で
お話(というか行為)に集中してしまうのです。
ユイジさん、さすが。


本編の【目をとじて3秒】を
読んだ方には是非読んで欲しいです。
私はこれ読んで本当にスッキリしました…!
コミックスに入れてほしかったなぁ(切実)。
そして今から本編を読む方は
出来ればセットでどうぞ。
セット読みで萌え倍増です^^

萌え・コメディ・シリアスのバランスが絶妙!

初読み作家さんも多かったのですが、
どれも比較的読み易くて、
バラエティに富んだ満足の一冊でした。


特に好きだったのは勿論コレ。
■【スロウデイズ】市川けい
【スロースターター】番外編です。
とにかく激萌えで非常に癒されました…!

私、本編の【スロースターター】は好きだけれど、
どちらかと言うと母親気分の見守り萌え的な
印象を持っていました。
でも、今回の【スロウデイズ】で
キヨとイノの関係が恋人的にちょっと進行して
腐的目線でのずきゅん!とした萌えをがっつり感じ、
この二人がさらに好きになった。
キヨ目線で物語は進んでくんだけど、
イノの胸中もちゃーんと感じられてよいのです。

そして私、市川さんの描く、
男子の悶々としたセルフツッコミが大好きなので、
今回のキヨの悶々ぐるぐるの思考が
とってもかわいくて悶え笑いましたw
イノに突然キスされて「小悪魔か!!!!!」って
思いながらのぐるぐるが本当にかわいくて…!

そしてまた、表情も豊かで雄弁。
エロ行為に感じてる顔もいいんですが、
照れたり驚いたり愛おしい目をしたり。
とにかくそこかしこに、萌えと癒しが溢れてました。


それ以外に好きだった作品↓
■【チョコレートコスモス】KUJIRA
【金木犀にさようなら】スピンオフ。
本編カバー下おまけのその後のお話です。
随分年上だろうゲイの准教授。
北見くんには意外なお相手な気はしますが、
本編がドロドロだっただけに、
気になる部分は幾つかあったものの、
ハッピーエンドでよかったかなと。
シリアスな心情を含みながらも、
読み口は比較的ライト。

※追記 「チョコレートコスモス」の花言葉、
    さっき調べたら「恋の終わり」なんですね。
    なるほど!

■【何も知らない】やまねむさし
同級生再会モノのラブ未満。
匂い程度なんだけども、キャラ立ってて面白かった!
憎めないキャラというかすごく魅力的です。

■【Oh my chubby baby2】峰島なわこ
ドSイケメン×おデブ先輩。
どっちの設定も、普段自ら選ぶことはないですが、
峰島さんの描き方はなんだかすごくかわいく見えた!
コレ読んだ後、既刊コミックス買ってしまいました。


その他一言ずつ↓
■【ひみつの童貞くん トートロジー】ヤマヲミ
【ひみつの童貞くん】出会い編。シリアスです。
シリーズ未読ですがこれだけでも
分かりにくさはほぼナシ。

■【聖人君子の密か事】きよみず光
周囲に隠している恋人関係のお話。
猫かぶりの聖人君子後輩×嫉妬に悩むガラ悪い先輩。
受の先輩のツンぶりがかわいくて萌え度高かった。
対格差も萌え(勿論後輩の方がでかい)。

■【僕らの正解】モモ花
病み系。私は苦手な方ですが、
物語のラストまでしっかり病んでて
好みな人はガツンとくるんじゃないかなー?と思う。

■【さよならによろしく】三角社ぴえ
絵で好みが分かれそうですが憎めない感じというか…
ストーリーだけ見ると王道っぽいけど、
このタッチがコメディ要素を含んでて
なんとも味がある。

■【ひらひらおちる】名取いさと
【日陰蝶】続編。本編未読ながら
重々しさが存分に伝わる。
シリアスかつ続きものなので
分かりにくかったのが残念。
好みは分かれそうで本編に手を出せずにいます。

■【仇椿ゆがみて歯車】吹屋フロ
続きもの・時代もの。復讐劇なのかな。
物語・絵柄ともに少年漫画っぽい印象を受けました。

■【三月怪談】カシオ
ホラーファンタジー。と言ってもホラー要素は薄い。
カシオさん独特の絵柄が明治末の時代設定に
なんともマッチしてる気がしました。


一冊通して見ると、
コメディ、シリアス、病み系、ファンタジー等々
すべてうまーく入っていて
バランスがいいと思います。
読み切りがほとんどで読み易いので
好みの作家さん探してる方にもいいかも。
ただ、折角「読み切り」とうたっているので、
全部ちゃんと読み切りにしてもらった方が
気にならずに安心して読めるかな。


そしてなにより、【スロースターター】好きな人は
是非読んで萌え悶えてほしいです(*≧д≦)

この作品に出逢えてよかった。

沢山の、痛みと辛さを乗り越えて
またイケダに巡り合ったオノ。
完全にハッピーエンドだとは
言い切れないのだろうけれど、
あのラストシーンに、
こみ上げるものを抑え切れませんでした。

物語の終わりにある、溢れるような光。
何度読み返しても喉元をぐーっと
締め付けられるような感覚がします。
苦しさと幸福感が同時に訪れたような…。

オノがイケダとして生きて、
イケダがオノとして生きて。
ふたりのこの二度目の出逢いに
ふたりはもう一つのものなんじゃないかなと
何度目かの再読の後、ふと感じました。
セックスで繋がるだけよりも
もっともっと交わったというか…
ふたりは一体であり、同じ魂を持つ者で、
この愛はあるべくしてあるものなんだろうと。


どんなに考えても、この感覚を
うまく言い表すことは出来ないように思います。
レビューも読んですぐはできませんでした。
だから読もうかどうか迷っている方がいらしたら、
直接読むことでしか感じることのできない、
この何とも言えない想いを
実感してほしいなと思います。
グロテスクな描写は沢山あるし、
オノの歪んだ内面を感じる
モノローグはとても息苦しい。
でも、私は読後に
浄化されたような感覚がしたのです。
読む決意をするまでにかなり時間をかけましたが、
読後の今、読んだことに後悔などは一切無く、
これからも何度も読み返しては
また毎回何かを感じるんだと思います。

正直、まだ真実がはっきり分からない部分は
いくつもあります。
でも、
「伝えたかったテーマひとつのみ、
 答えは漫画の中に全て描いた」
という梶本先生のBlogでの言葉を見て、
それを感じることはきっと私も
出来たように思ったのです。
どの巻も、アトガキまで大切に読みました。
作品と向き合う辛さを吐露しながらも、
この物語をあのように完結させてくださったこと、
本当に心から「ありがとう」という
気持ちでいっぱいです。

この作品に出逢えて、
読む決心が出来て、
本当によかった。

雛×近が好きすぎて。

既刊の中では一番読み返してる巻。
雛森と近藤が好きすぎて…。

雛森のほわほわしつつも芯はあり、
近藤のこと好きすぎて
無自覚に押せ押せになってるとこがたまらんです。
想いが先走って「やっちゃった…!」ってなったら
ちゃんと反省もできて、それがまた無自覚に
近藤を刺激しちゃうとこもたまらんです。
初登場時はそりゃ、
いい印象ではなかった雛森ですが、
成長するキャラってキュンときてしまうのだ。
知賀×国斉も好きだけど、
今は雛森×近藤が私の萌えツボを押しまくりです。

いつもは連載中の作品は完結するまで
読まないほうですが、
これはまんまとハマっちゃってる。
エロ要素がふんだんなのに、恋愛の心の中も
ちゃんと描かれているのが好き。

雛森×近藤がダメな人もいるだろうな~
とは思うものの、
きゅんきゅんやトキメキをすっごく
感じる作品だと思います。
次はいつ出るのかなぁ~…待ち遠しい。

雨の日 同人R18 コミック

秀良子 

ふたりが幸せでとてもうれしくなる。

コマノと夏樹の或る一日を、
こっそり覗き見しちゃったような一冊。
ストーリーや山があるわけじゃないけど、
なんだかこっちまで凄く幸せな気分になれました^^


雨が降るお休みの日、
家で過ごすコマノと夏樹。
起きて、セックスして、マンガ読んで、
食べて、セックスして、昼寝して、
食べて、DVD見てまた…。
台詞もほとんどないけれど、
そのちょっとした表情や行動が
なんとも雄弁で胸にギュンっとくるのです。

起きぬけに夏樹にキスした時の
コマノの何とも言えない優しい表情や
眠る夏樹にそっとキスしてから
パスタを作り始める様子。
言葉が無くても充分に、
夏樹のこと好きなんだなぁって伝わってくる。

夏樹は元々あまり気持ちを表情に出さないタイプだと
本編を読んで思ってたけど(抑えて生きてきたからだろね)、
この一冊の中でも特に笑顔とかは無いんです。
でもセックスの最中のキスとか
感じてる時の表情を見れば、
もうなっちゃんはコマノがいないとダメだよね、って
思わずにはいられない。

「日常の幸せ」を感じて嬉しくなれます。
コマノと夏樹シリーズが好きな方には
ぜひ見てほしいなぁ。


そして再確認、
私、秀良子さんの描く男子の裸体がすごく好き。
セックスシーンは幸せとエロスが詰まってるよ。