表題作のモーションエモーションは、攻めの本多が受けの鈴木を愛しすぎてちょっと怖いくらいです。
鈴木に高級車のひとつでも買ってくれそうです。
ものすごく王道の話ですが、いつもリアルな話を描いていた方なので このお話だけはファンタジー色が強いと思いました。
Murderous youthは絵がとてもかわいい。
最近のたなとさんの絵と比べて、人物が幼く見えます。
お互いを好きになりすぎて苦しむところが愛しいです。
Seachangeの2人は、少しモーションエモーションの関係性と似ています。
でもこちらはあまり怖くないです。
わたしはたなとさんの大ファンですが、この単行本のことで友達と語ったら、意見が対立しました(笑)
友達は、本多かっこいい!本多かっこいい!の一点張りで
わたしは本多が怖い、鈴木の話聞いてあげなよ…と思いました。
さらに友達は、前作のスニーキーレッドはちょっと暴力描写は怖いけどいい話だよね。(本当はモーションエモーションの方が好き)なのに対し
わたしは
スニーキーレッド幸せ…泣ける…かわいい…
と感じます。
何をリアルと感じ、何を怖いと感じて何に萌えるか、その感覚の違いによって漫画の印象が違うんでしょうね。
ここまで違うカップルの、違うテイストの話が描けるたなとさんはすごいと思います。
次はどんな漫画を描いてくださるのか楽しみです。
前作のスニーキーレッドが大好きだったので買いました。
絵が苦手な人が多いみたいですが、わたしは好きです。
BLでは珍しい絵です。
白戸三平や昔のロボットアニメから影響を受けていることに納得します。
でも、描き慣れたこともあってさっぱりした絵になりました。
一コマ一コマの丁寧さが好きだったので少しさみしいです。
一方で世界観はリアルになりました。
キャラクターの家族のことや周りの友達のこともしっかり描かれています。
「実際にいそうな感じ」は高まったのですが、リアルすぎてあんまり2人の関係性に癒されないです。
暴力表現がほとんど無いのも物足りなかったです。
BLにリアリティーってそんなに必要ないのかも・・・と思いました。
上から目線ですが、前作を超えられませんでした。
たなとさんの絵の緻密さと色使いの美しさが、次の作品で活かされたらいいです。