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女性まふ17さん

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プラスチック

「魚住くんシリーズ」の2作目にあたる作品です。

サラリーマンでおおざっぱな性格の久留米と、生活能力のない大学院生とのお話です。

つかずはなれずの生活をおくっている久留米と魚住でしたが、魚住の前に、日下部という男性があらわれて、事態がかわっていきます。

トラウマ満載で、感情が欠如してしまった魚住がかかえる過去があきらかになっていき、よんでいて、かなしい気持ちにもなってしまいましたが、ものがたりとしては、おもしろいとおもいます。

華龍

今年にはいって、はじめて読んだのが、この作品です。

龍術師を目指して、苦手な勉強に励む天音を応援したいけれど、逢瀬が減って内心苛立っている蒼月の心情が、わかりやすくえがかれているとおもいました。

この物語独自の世界観がひろがっていて、とてもおもしろいとおもいます。
中華っぽい物語が好きなこともあって、たのしくよむことができました。

まだまだ続きそうなシリーズなので、これから、どのように展開してくのか、3巻がとてもたのしみです。

修学旅行

タイトルにひかれてよみました。クラスで孤立していた地味な少年と、その少年に声をかけたイケメンの同級生とのお話でした。

先の展開は読めてしまうようなお話ですが、ほっこりした気持ちになるようなほのぼの系のお話で、とてもよかったです。

「受」も「攻」も、ピュアで、かわいらしいとおもいます。

青春のさわやかさ、学校生活のキラキラしているぶぶんなどが、つまっている作品で、とてもおもしろいとおもいました。

続編がでたら、よみたいです。

甘くて切ない

タイトル通り、「甘くて切ない」お話だと、おもいました。
家庭的に恵まれない人物を登場させる頻度がたかい作家さんだとおもっていますが、この作品でも、そういう人がでてきます。
不遇な境遇で育っても、幸せになれるということがしっかりと描かれていて、読んでいて、幸せな気持ちになりました。
いわゆる「毒親」というひとが登場しますが、そういう登場人物がでてくるからこそ、物語に、ふかみがましているような気がしました。

パン

パン職人さんと、パン屋の店主さんとのお話です。適当にパン屋を経営する子持ちの「受」は、いろいろと訳ありな様子。そのパン屋に、パン職人の「攻」がやってくるというお話で、先の見える展開ではありますが、好きな設定でもあるので、たのしくよむことができました。
投げやりに見える「受」が、人間的にも成長していく様子がしっかりと描かれていて、おもしろいとおもいました。どうして、「投げやり」になってしまったのか、ということも、描かれているところが、いいとおもいました。

せつない

イケメンシェフと、天涯孤独のフリーターとのお話です。
天涯孤独の葉が、人生のおわりにおいしいものを食べようとして訪れたお店で、バイトをすることになてしまい、いつしか、葉はシェフに惹かれるようになっていくというストーリーです。
BLの王道のようなお話ですが、ストーリー設定やキャラ設定がしっかりされているので、たのしくよむことができました。
不遇な「受」が、幸せになっていく様子が描かれていて、よんでいて、幸せな気持ちになれるすてきな作品だとおもいました。

エンドレス

十四歳の中学生と、弁護士とのお話です。中学生といっても、官能的なシーンがほとんどないので、背徳感をかんじずによむことができる作品だとおもいます。
身内がいない「受」を、やさしくうけとめる「攻」という設定は、この作家さんでよくみられるお話だとおもいますが、マンネリ化することなく、おもしろい作品になっているとおもいました。
メインのキャラの他に、もう一組のお話もあって、そちらのほうが好きでした。せつないお話だとおもいます。

金平糖

『沈まぬ夜の小舟』の番外編にあたる作品です。『沈まぬ夜の小舟』の後日談にあたるので、それを読んでから、こちらを読むといいとおもいます。

「年の差もの」が好きなこともあって、たのしくよむことができました。「受」が成長している様子もかんじることができるのが、よかったです。

「受」が、意外な行動をとるシーンがあり、すこし驚きましたが、そういう場面もふくめて、おもしろいとおもいました。

登場人物たちの「その後」の話が読めるというのは、読者として、ありがたいとおもいました。

隣人

「眠り王子にキスを」とリンクしている作品です。この作品だけでも、話がわからなくなるということはないとおもいますが、「眠り王子にキスを」を読んだほうが、よりたのしめるとおもいました。

マンションの上階に住む歯科医師と、会計係をしている男性とのお話です。月村さんの小説によく登場するスパダリで、包容力のある「攻」が好きなこともあって、たのしくよむことができました。

2人のやりとりが、ほほえましくて、読んでいて、胸がきゅんとしました。

秘密

大企業の御曹司と天涯孤独な居候という組み合わせです。スパダリの「攻」と、めぐまれない境遇の「受」という設定は、月村さんの作品でありがちですが、マンネリ化することなく、いつもおもしろい作品を生み出しているとおもいます。

切ないシーンもおおくありますが、基本的に、相思相愛なふたりのお話で、あまくて、ほのぼのとしていて、読んでいて、ほっこりしました。

「攻」はかっこよく、「受」はかわいいというBLの王道をいく作品だとおもいます。