ファンタジーが好きなので、読みました。
冒険者、アインベルタ皇国第三皇子のシリウス・フォン・アインベルタと、転生者、獣人(猫族)、『精霊の愛し子』のノエルとの物語です。
養い親を亡くし、ひとりぼっちになってしまった猫族のノエルは、森の奥に隠れて生きてきました。
ハンターに襲われたところを冒険者シリウスに救われ、彼の頼もしい従魔たちと旅を共にすることになったノエルは、徐々にシリウスにひかれていきます。
人を好きになる過程が、じっくりと描かれているのが、よかったです。
包容力のある「攻」と、かわいい「受」という王道の設定だとおもいますが、こういう設定が好きなこともあって、たのしくよめました。全体的に、あまり雰囲気のお話で、読んでいて、胸がきゅんとするシーンもおおくあり、よかったです。
大好きな作家さんの作品です。
旧版も読んでいますが、新版も読みました。
大学生だった二十歳で出会い、同棲から始まった平凡で満ち足りた関係をおくってきた、大手食品会社勤務の阿久津慧一と、フードスタイリストの水野光流との物語です。
学生だったときと、生活はかわってきているものの、じっくりと愛を育んできたふたりが、しっかりと描かれてるのが、よかったです。
人生の分岐点で一度は別れを選んだ男たちが、15年の時を重ねてだした結末が描かれていて、興味深くよむことができました。
人々の心理描写が、しっかりと描かれていて、とても読みごたえがありました。
また、こういうBL作品をかいてほしい作家さんです。
「時代もの」が好きなこともあって、表紙にひかれてよみました。
19歳で、右大臣家の長男の「二条 晴通」と、16歳で、権大納言家の末子の「葉月(氏原 重彬)」とのお話です。
「葉月」は権大納言家の者でありながら母の身分が低く、美しい容姿をしていましたが、「情の者」〈オメガ〉であるために蔑まれていました。そんな「葉月」が危機をむかえたときに、をたすけてくれたのは、「晴通」で…というストーリーです。
日本の平安期を彷彿とさせるストーリーで、濃厚なストーリー展開だとおもいます。「葉月」がかわいそうなシーンもありますが、全体的に、ほのぼのとしていて、あまい雰囲気で、たのしくよむことができました。