美しい彼、待望の新刊。
番外短編集の方で続編の話をしていたこともあり、期待していた反面もう出ないのでは……と思っていたので新刊は本当に嬉しい限りです。
形式的には美しい彼4ですが、番外編での内容がかなり出てくるためそちらは必読ですね♪
前作は役者としての清居が中心だったのに対し、今作はカメラマンとしての平良にスポットが当てられていました。どんどん変わる平良を取り巻く環境、平良の感情。そんな中で常に変わらずに存在する清居の存在。初めのうちはどこか不安定だった二人の関係が今作ではとても強固になっていると感じます。清居の平良に対する好きの気持ちもとても明確になったように思いました。
両者ともに、どんなことがあっても二人でいることは前提として考えているようでとても愛おしかったです。3巻からの成長が凄まじい……!
二人は恋人として完全に結ばれ、平良もしっかり恋人として清居を見ているように思えます。ですので今作は二人の恋愛模様よりかは、キャラクターの成長の話でしょうか。二人でいることは前提になったからこそ、これから先どうやって二人で過ごしていくのかを意識させられました。
それと今作の清居、めちゃくちゃ可愛いです。以前から野口や杏奈に乙女だなんだと言われてはいましたが、今回はよりそれが際立っているというか……笑 とにかく清居が乙女で一途です。一巻のキングと大きく印象が変わりましたね笑 基本的に清居はずっと恋に悩める乙女でしかないんですけど、そんな中でもきちんとキングの強さがあって。平良の清居への愛や信仰心はもちろん絶対ですが、清居の惚れ込み方もなかなかでなるべくしてなった恋人なんだと思います。
一方で恋人としてのイチャイチャは少なめな印象です。濡れ場は今作一切ありませんでした。ただ凪良ゆう先生の方向性もあると思いますし、今作の話の重さ的にも色々あるのかなと。あとは挿絵の少なさにも驚きました。こちらも事情はあるのでしょうが、やはり美しい清居が見られないのは残念ですね。
私はBL作品でもキャラクターの成長を見るのが大好きなので、今作は大満足でした。以前より恋人らしくなった二人を読みたい方ももちろん満足できる一冊だと思います♪