小石川先生の作品が密やかな感じで好きなのですが、こちらの作品も早く読みたくて、書店で見かけて購入しました。
美しいー!心の中ビューティフルーて呟きながら読んでます。
魔王が可愛くてすごくキュート!何気に勇者を迎える時におしゃれやもてなしを気にしていて、そんなやりとりもすごくほっこりしてしまいます
でもね、人間と魔物の命の長さは違うわけで、ずっと気になって読んでいたけれど、まさかあのゾンビのところで実はもう中年、壮年期で。
その前あたりから、滂沱の涙です。
とにかく美しく元々は精霊だった魔王とQちゃんが愛しくて。勇者も賢くてかわいい。
悲恋で終わるのかと思ったら、二人が微笑ましい生活を送っているところで終わり。
とても良い物語でした。
あらすじを読んで気になって購入しました。
どうして吸血体質になったのかは不明のまま、他人を吸血行動に走らせるウィルスとかでもなく、その治癒力も培養できないとか。
(おそらく導入部分の盲腸の手術がきっかけっぽいのですがそこら辺は曖昧なまま)
主人公二人がお互いを必要としている暮らしを見続けるような感じで物語が進みます。
激しい激情や日陰暮らしとか暗すぎる展開はなく、でも見た目が変わらないからずっと同じ場所で働き続けることもできず、十字の愛を受けられるけれど、家族とも疎遠になるように。とても切なくて、これは性愛を超えた愛だなぁと。
ラストはとても腑に落ち、見た目が変わらないだけで老人として死ぬところが、なるほどと納得。
良い物語でした。