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女性Lily2022さん

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家族の在り方を考えさせられる作品でした

親を亡くした姪を育てる元警察官で現役探偵の虎獣人ジウx天涯孤独な元ヤンでお金も住む家もなくジウの事務所に住み込みで働き始めた人間の快晴。
人間と獣人が共生するようになってしばらく経った世界が舞台になっており、獣人はがっつり動物型寄りの姿かたちをしている作品でした。

ジウの経営する「寅野探偵事務所」には様々な依頼人が訪れてきますが、彼らの依頼を解決していく過程を通じて、ジウと快晴、そして姪の結(ゆい)が少しずつ関係を深め、家族になっていく様が描かれています。

元依頼人やジウの警察時代の元同僚・ご近所に住むポメラニアン獣人夫妻・結の実父など、ストーリー展開に絡んでくる人物たちが何人かおり、それぞれが少しずつ上手い具合に絶妙な存在感を持って最終話まで登場してくるんですが、出演の仕方に無理がなく自然で、黒井先生の才能にただただ嘆息。。。

結ちゃんは天真爛漫・元気いっぱいな子どもだけれど、ある日突然大切な人(=母親)がいなくなる経験をしており、心の奥底には深い深い傷がある。
結が終始快晴に甘えたがったり、日中でもジウに会いにいこうとしてしまうのは、一人になる寂しさ・怖さを知っているからなんですよね。
ジウが結を育てることを決意したエピソードには、涙が出ました。
一筋縄ではいかない子育てに翻弄されていたというのも、人間味が感じられて好印象でした。

ジウ・結・快晴の3人は血の繋がり的には本当の家族でないとしても、お互いに必要とし合い、大切に思い合い、一緒に生きていきたいと思い合う絆の強さは、間違いなく「家族」と言えると思います。
一瞬BLであることを忘れそうになるほど素晴らしい人間ドラマなんですが、忘れそうになる時にグッドタイミングで濡れ場(しかも相当色気ムンムンで濃くてえっちぃ)が展開されるため、(あぁ、そういやBLだったわ)と思い出させられます笑
黒井先生、絵が本当に上手いので、えちぃ場面がほんっっとめちゃくちゃエロいのですよね。
シリアスあり・ユーモアあり・ヒューマンドラマありで、とっても良質な作品でした!
結ちゃんがこの先大学生くらいまで成長していく姿を見届けたいので、何卒続編を描いていただきたいですー!

星10個付けたいくらいの神作品

ハイスペでゲイの攻め xハイスペでノンケの受け。
同僚で営業成績もライバル同士の2人が、偶然マッチングアプリで知り合ってしまい、やがて本物の恋人同士になるお話。
コミックス1巻に収録されているシーズン1(単話第5話まで)は恋人同士になるまでのエピソードで、面白かったけど、全体的には明るめのお話です。
シーズン2は、受けの和泉が極端に努力家かつ負けず嫌いになった経緯が描かれていて、シリアスな場面が増えた印象。
でもそのシリアスさはまったく嫌なものではなく、むしろ非常にドラマチックで、永条先生の持つ高いストーリーテリング能力が惜しみなく発揮されているなぁと感じました。
和泉が抱える心の闇というか傷が丁寧に描かれていて、あまりにリアルで、シーズン2・第5話は涙無くしては読めません。
少年期の和泉の心に刺さった「棘」は根深く、簡単には抜けないでしょう。
原因が両親にあるので。
そして、「棘」を抜くことは出来ないかもしれないけれど、どうにかして和泉の力になりたいともがく千堂の描き方も秀逸でした。
和泉も千堂も、側から見ればパーフェクトで非の打ち所がないハイスペ・イケメン。
そんな二人にも脆く弱い部分があり、愛する人のために奔走する。
その姿がこんなにも胸を打つとは・・・永条先生、天才過ぎる・・・!!!!!

和泉の兄・颯人の描き方も良かったです。
颯人もまた、自分以外にも和泉を気にかけ、そして誰よりも和泉を正しく理解し支えてくれるであろう千堂の存在に救われたかもしれないですね。

次回の単話配信で最終回かと思いますが、和泉の心に刺さった「棘」がどんな風に形を変えるのか、そして「あいいれなかった」和泉と千堂の運命がどんな結末を迎えるのか楽しみです。

甘くてエロい

淫魔の攻め x人間だと思っていたら実は自分も淫魔だったという受け。
子供の頃に出会っていて、大人になってから再会した二人のお話です。
終盤に、受けの後ろがモブにいじられるシーンがあるので、モブとの絡みが苦手な人はご注意を。

まさき先生の描く、快感に激弱な受けが大好きなんですが、今作も例に漏れず受けがとっっっっても気持ち良さそうに感じていて、可愛いトロトロな表情を見せまくってくれていて、これは攻めじゃなくとも心のtnkが勃ってしまうやつーーーー!!!!と思いました笑

受けも攻めも、まさき先生が描くと、なんでこんなに色気たっぷりで綺麗なボディラインになるんでしょう?
イケメン同士だし、こんなハイスペな二人の絡みシーンときたら、もう・・・最高以外にありません。
一番気になったのが、淫魔の尻尾!!!!!
先端が口のようになっていて愛撫可能だし、潤滑油的なものも出せるし、都合よくエチチな構造で気に入りました笑

淫魔同志という設定上、エチチなシーンにフォーカスしがちですが、淫魔同士という設定も面白かったです。
精液による中毒症状とか、症状が出ないように慣らしていくとか、一つ一つの設定も細かくてエチくて良かったなぁ。
終始二人がラブラブっぽい雰囲気で、なんだか気恥ずかしさを感じながら読み進めました笑

トロトロな可愛い受けと、甘ーーーいストーリーが好きな方には特にオススメです!

出会いから結婚まで

ゲイ同士がバー(発展場?)で出会い、デート・恋人期間・同棲を経て結婚(パートナーシップ制度)に至るまでのお話。
ゲイであることに引け目は感じていない年下攻めxクローゼットゲイの年上リーマン受け。

何かとてつもなく大きな波乱や家族の反対に合うというお話ではなく、案外すんなりと結婚まで辿り着いてしまうので、その辺は少ーーーし物足りなかったかも?

でも、大きな波乱がなくて、逆に良かったかもしれません。
これまでずっとゲイである事を大っぴらに出来ず、自分を偽って生きてきた主人公が、「どこにでもいるようなカップル」として恋人と過ごす事が出来、同棲をし、結婚に至る事がいかに幸せな事か・・・
それを妙に実感した作品だったと思います。

ここまですんなりと結婚まで辿り着くゲイカップルは多くはないかもしれないですが、、、
そうあって欲しいな、と思いたくなる作品でした。
最終話の夢のエピソードは、切なくて幸せで泣けます。
ドラマティックな展開モノが読みたい人には向いていないかもですが、じんわり心に温かいものを抱きたい方にはオススメです!

センスのかたまり

初読みの作家さんです。
話題になってた野球部の作品は、切なくてヒリヒリ・ギリギリしそうだったので、完結してから買おうと思ってましたが・・・
こちらの作品は1巻完結だったので購入してみました。

夢魔の望と、見た夢の内容をまったく覚えていない黒曜。
過去に因縁のあった2人の、夢を通じた再開と恋愛の物語。
夢魔の望が受け、1つ年下の黒曜が攻めです。

共存しているとはいえ、人間とは異なり、特殊能力を持っている悪魔。
望は自身が悪魔であるが故に、悪魔として無自覚に人間を陥れてしまうことを恐れている。
過去にそういった経験があるから・・・。

過去のトラウマを乗り越えつつ、黒曜と恋仲になっていくお話ですが、シリアスな場面と同じくらいギャグテイストの描写があり、それが絶妙なバランスで、非常に心地良く読み進められます。
ここまでシリアスとユーモアのバランスが取れている作品は珍しい。

ひとえに、作者様のセンスが成せる技でしょう!
作画も綺麗で言うことなし。
エロ重視ではない(十分エロいけど)、ストーリー性の高い作品を読みたい方にオススメです。

刑事x能力者xバディもの

単話最新11話まで読了済みです。
刑事x超能力者という、サイキックBL。
刑事である辰臣と、能力者である瑠偉のバディものという一面もあります。
辰臣以外の男性との絡みシーンも多くあるため、一穴一棒主義の方はご注意を。

瑠偉は触れたものから残留思念を読み取れる能力の持ち主。
ただし能力を使ってしまうと、反動としてもれなく発情してしまう体質も持ち合わせている。
学生時代の心無いイジメや、家族から邪魔者扱いされた生育環境も影響し、やがて周囲の男たちを利用して発情処理をさせるようになってしまった流れが痛々しく、悲しかったです。

また、辰臣とバディになる以前も他の刑事とバディを組んできた瑠偉は、当然ながら(?)バディの刑事に発情を処理してもらってきました。
だからこそ瑠偉は、出会った当初は辰臣の事をまったく信頼していないのですが、自分に対し能力者ではなく一人の人間として、敬意を払って接してくれる辰臣に少しずつ心を開いていきます。
この辺りの描写が、野良猫が人間に少しずつ懐いていく過程のようで、キュンとなりました。

辰臣の弟・龍生も実は能力者ですが、能力者ゆえに幼い頃に誘拐されています。

能力者の瑠偉・刑事になりながら弟を探し続ける辰臣・能力者に絡む一連の事件・辰臣以前のバディの刑事たち・・・
様々で複雑な人間関係と、辰臣と瑠偉の恋の行方が交じり合い、ちょうどいい焦ったさで進むストーリー展開が面白いです。

「発情」という反動の設定ゆえ、どうしても濡れ場が多くなってしまいますが、物語の本質は性的なシーンだけではなく、一途な純愛や家族愛にある作品です。
くるわ先生の、色気のある綺麗な絵も高ポイント。
2巻で完結になるかな?と思いますが、コミックス2巻が楽しみです。

力量を感じるデビューコミックス

おっぱいが大好きだけど、おっぱいそのものが好きなのか?人間性含めてちゃんと相手が好きなのか?が分からなくなってしまった大学准教授の逸見。

自分の性癖を確認する実験のために、巨乳な男子学生・恵を採用するところから物語が始まるという、何ともシュールな展開でしたが、逸見はさすがに准教授。
知的で品もあるので、全体的に低俗な感じにはならず、恵くんの普通っっぽさも手伝って、どこか純愛っぽささえ感じられる作品に仕上がっていました。

コミカルにテンポよく話が展開し、深く思い悩むような重いシーンもないので、ネガティブな気分にならずに読めます。

もう少ーーーしだけ、逸見のノーブルさ・知的さが感じられるような描写があれば、尚良かった。
とはいえ、デビューコミックスでこの仕上がりは、なかなかハイレベルだと思いました。

この作家さんがギャグっぽさのない、めちゃくちゃ重いテーマの作品を描いたらどんな風になるかな・・・と、ついワクワクするような想像をしてしまいました。

切なさもキュンもある良作

単話で1話を試し読みしてから、コミックス化を心待ちにしていた作品です!
発売おめでとうございます!!

ゲイ風俗店で仕込み屋をやってる忍 xクズな男に片思い中の純情DK戌峰くん。

クズ男と気持ちいいエチが出来るよう仕込んで欲しいと、戌峰くんが忍に依頼したことから二人の関係は始まります。

戌峰くんが十代らしい素直さ・純情さを持ちながら、好きな人に好かれる自分になりたいと暴走気味に性的な事を追求しようとするのが、なんだかとても歯痒く痛々しく、だけど愛しくも感じられて、すごく魅力的なキャラクターだったなと思う。

対する忍は26歳。
裏社会を見ながら育ってきた事もあり、現実社会には冷めていてスレているんだけど、実は心の底では純愛を欲していたのかなと思う。
戌峰くんの真っ直ぐさというか、恋愛に真摯に向き合おうとしている姿に影響されて、溺愛系に変化していく様の描き方は見事でした!
独特なしゃべり方も忍の雰囲気に合っていて、こちらも素晴らしいキャラデザだったなと思います。

戌峰くんの元想い人・笠間がなかなかのクズだっただけに、戌峰くんが大学生になるまで手を出さなかったのもめちゃくちゃ好感度高い!(チュウまではしてた)
初めて一つに結ばれたシーンは、愛が溢れてて幸せいっぱいで、本当に良かったね・・・と心の中で拍手喝采でしたよ。。。

みよし先生の絵柄も可愛くてカッコ良いし、デートの仕方や行き先・初デートの待ち合わせエピソードなど、細かい設定一つ一つが良く考えられており、(こんなデート良いなぁ)としみじみ思いました。
切なさもキュンもある良作で、本当におすすめの一冊です!

共依存もの

初読の作家様です。

幼い頃から受けである司に憧れていた怜と、出会った当初から怜を欲していた司。
年下攻め x 年上受け。
どちらも小児科医の設定だけど、お仕事的な描写はさほど多くないし、深く掘り下げてもいませんでした。

大人になってから再会出来る保証があったわけでもないのに、お互いがお互いに対して「これでもか!」というくらい依存しているお話でした。
騙したり騙されたり、の、恋愛シーソーゲームものですね。

某配信サイトでも高評価が多く、期待に胸を膨らませて上下巻とも一気買い!
したのですが、何ていうか・・・
『共依存でどこか狂ってて倫理観も希薄になってて、ヤンデレで一途』を描いてやろう!!というわざとらしさ?みたいなものが感じられて、いまいち作品世界に入り込めませんでした。

あと、大変恐れ多いですが、画力が安定しておらず違和感を覚えるデッサンが見うけられて、集中力が削がれました。
横顔のバランスがあまり良くないかな。

描き下ろしや電子おまけみたいな、気をてらわないラブストーリーの方が、こちらの作者様には合っているんじゃないか?と思いました。
コマ割りの見せ場作りは上手だと思いますので、次回作に期待します。

健気で一途な狼獣人、少年から大人へ

人里離れた森の中で暮らす、美形の魔法使い・フォルカと、育ての親・フォルカを慕い、「番犬」としてフォルカを助けながら一途に想い続ける青年・アデルのお話。

家族愛のようだったフォルカへの気持ちが、恋心なのだと自覚してからのアデルが初々しくて、とっても可愛かった!

初めての発情を迎えた時に、完全に獣化して理性が消えかかっている時でさえも、フォルカに爪や牙を立てないよう無意識ながら気を配っていたアデルのいじらしさにキュンとなりました。

恋心を忘れようと思ったり、自分の存在がフォルカにとって良くないものなんじゃないかとアデルが悩む姿は、見ていて胸が締め付けられました。
純粋で一途ゆえに、好きになってしまった事に罪悪感を覚えるアデルを見て、泣きそうになっちゃいました。

物語自体は、こう言ってはなんですが、THE・王道なんです。
王道の作品って、キャラたちの表情やコマ運び・セリフ一つで、他とはグッと差が付くものだと思います。

普段は優しくおおらか・快活で爽やかな印象のアデルですが、身体を交える場面では雄々しく、しっかり「大人の男」として抱くというギャップがすごくって、この変わり様は萌え必至です!!

描き下ろしは発情期で獣化したアデルとフォルカの交わりが読めますが、人型とはまた違った色気があって良かったです!
あと、個人的に鶴子先生の描かれるチビキャラがめちゃくちゃ可愛くて好きなんですが、随所にチビキャラが散りばめられていたのも癒されポイントでした。

健気で一途な男子が好きな方にオススメの一冊です!