後書きで宮緒さんもおっしゃっていたように、珍しく攻め受け両方とも現代社会の高校生で、記憶喪失ネタという王道テーマですが、展開などは宮緒作品の王道という印象でした。
最初は攻めのことを憎んでいたにもかかわらず、(記憶喪失をきっかけに)攻めの本当の思いを知り愛に気がつく…といった流れは今までの作品にもあった傾向じゃないかなと。
なので宮緒さんの作品が好きな私としては、いい意味で先の読める展開を楽しむことができました。
攻めの不器用な思いやりや、自分のことに無自覚すぎる受けなどベタなネタですが読んでいて微笑ましかったです。
相変わらずの執着攻めなのですが、御曹司とはいえ高校生、まだ狂犬レベルでは無いです(宮緒作品比)!
また、彼らの周りの生徒たちも攻めに劣らぬハイスペックだったり、執着だったりで印象深く、このあたりをもっと掘り下げてくれたらますます楽しめそうです。今後に期待ですね。
受けと攻めの家庭事情の設定は重いのですが、こういった学園要素を含むためか作品全体の雰囲気はそれほど重く感じませんでした。
エロシーンも安定の濃さです。あえて言うなら幼少期からの乳首攻め設定をその後もっと極めて欲しかった…。
これも宮緒作品に慣れすぎたたためでしょうか…。
総括すると宮緒さんの作品に触れたことの無いビギナーでも入りやすい作品だと思います!
気になった方はぜひお手に取ってみてください。
宮緒さんは7月にも新刊が出るのでそちらも楽しみです。
(蛇足ですが、中性的な歌声を持つ受けが、「藍」と呼ばれていることから、某乙女ゲームのアイドルを連想してしまいました。そう思った方他にいませんかね?笑)
宮緒先生の作品は毎回楽しみにして読んでいます。
あらすじを見てお分かりのように、なんちゃって時代物&女装攻めのお話です。
表紙などでカップリングを勘違いされないように…。御台所×上様です!
序盤から飛ばしまくりのエロっぷりですが、ストーリにもどんどん引き込まれていきました。
攻めがいいキャラで、お付きの咲さんとの本性出してのやり取りや、武士道を貫くピュアピュアな上様に悶絶する姿が最高に萌えました。
また、女装なしバージョンが見られたのもよかったです。
そして、安定の嫉妬深い執着攻めでした!
互いのことを、「妻」「夫」として大切にする雰囲気も素敵でした。
(ただし抱かれるのは夫のほうです。)
あと、「公家のしきたり」にいちいち笑ってしまいました。ぜひ注目していただけたらと。
今回、互いの家臣(配下)同士のカップルも誕生するのですが、そちらもとても楽しめました。
メインのカップリングをさらに極端にしたような感じと言えばよいのでしょうか…(笑)。
そのあたりと関連して、あとがきは後から見るのをおすすめします。
最終的に攻めの本性を知り、今まで見せてきたどこまでが本物?みたいになりつつも、そんな疑念を上回る愛で結ばれるあたりが宮緒作品らしいなと思いました。