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中村明日美子 

No Title

同級生シリーズの中で、最も2人のやりとりを濃く描いているのではないでしょうか。
特に利人への解像度が上がったような気がします。
父親の夢を見て泣いて光に抱きつく利人。
父親と喧嘩しがちでムスッとした利人。
女の子の友達の前ではお兄さんのように優しく笑う利人。
光の前ではえっちになってしまう利人。
1人で新居の床に寝転がって、初体験の時の教室の天井と自分を抱く光を思い出しながら「これからはこの天井を見ながら……」と考えて悶える利人。
この子、こんなにたくさんの感情を表に出す子だったんだ……と感動してしまいました。
同級生 では真面目でツンデレなイメージがあり、ここ数日でblanc2までのシリーズ一気見したことでわかったつもりでいましたが、homeはさらに凄かったです。
特にこれまであまりなかった性描写が多く、いいの?!こんなに見せてもらっていいの?!とはしゃいでしまいました。

そして原先生とソラノのお話。
原先生が受け……
あまり想像がつきませんが、幸せなんだね。
と温かい気持ちになりました。

わたしが特に利人〜!となったのは言うまでもなく、宮村さんとのお話。
ルームシェア中の女友達が彼氏を連れ込むルール違反をし、情事に遭遇してしまった宮村さん。
急遽利人の家に泊まらせてもらうことになり、2人で利人の用意した鍋を食べます。
2人の様子はまるで兄妹のようで、嬉しそうにお世話をする利人。
利人のする気遣いは恋愛対象の女の子に向けるものではなく、あくまで大切な友人として、守ってあげるべき存在として というのを感じます。
光の前でも、こんなににんまりと優しく笑うでしょうか。
光の前で漏らす笑みは、艶やかで色っぽい気がします。
宮村さんは こんなの同棲カップルじゃ〜ん!とレアな状況に浮かれますが、利人には最愛の彼氏がいて。
お風呂上がりに、彼氏と電話中だった利人の艶っぽい表情を見て 自分が恥ずかしい と落ち込む宮村さん。
それでもやっぱり利人のことを好きだという気持ちが顔を出して、ついには言ってしまいます。
泣きながら……。
普通なら なにやってんねん!となるところですが、宮村さんのいいところは真っ直ぐなところ。
利人は困惑した表情を浮かべますが、次の日起きるとケロッとした表情でコーヒーをいれる宮村さんがいました。
ずるいことなんかせず、真っ直ぐに利人が好きなんだと気持ちを伝えた宮村さんに拍手。
この子も、きっと幸せになる。なれる。

同級生から始まり、2人の暮らすhomeへ。
素敵な作品に出会えて、心から幸せです。

秘め恋 コミック

三ツ矢凡人 

ひたすらに勿体ない!

本当に、本当に才能の無駄遣いというか、三ツ矢さんの作品はいつも勿体なさを感じてしまいます。
これだけ素晴らしいお話を作れて、これだけ人を魅了する絵を描ける方なのに、一巻で完結してしまう。
きっと、もっと掘り下げてよりいい作品にすることが出来たと思います。

このお話には二組の物語が出てきますが、まずは九郎と彼方。
この二人は「稲荷家の長男」と「一尾家の長男」として婚姻を結ぶことになります。
この仕来りは先祖代々続いているもので、その昔村に飢餓が訪れた時に九の尾をもつ狐が現れます。
その狐は村を救う代わりに村の中から一人嫁に貰うと言います。
そのことから、九尾の末裔とされる「稲荷家」とその嫁の一族「一尾家」の長男たちが婚姻を結ぶことになるわけです。
これは村の平和を守るため、とされており、昨年までは二人の父親同士が一年に一度儀式をして村を守っていました。
それが、この年からは息子たち二人に受け継がれるわけです。
そして、九郎は狐と意思疎通ができ、実は先祖代々続いている儀式に意味が無いことを知っています。
なので、ただこの家系に生まれただけの自分たちが結ばれるのは不本意ではないかと思うわけです。
そこで色々葛藤して、結局結ばれるわけですが。
そこから突然、二人によく似た、もう一組のお話が始まってしまいます。
なんの前触れもなく。(恐らくページ数の制限から)
読者からすれば、混乱しないわけがありません。
後にこのもう一組が、九郎の父と彼方の父だということがわかってきます。
この二人は他の方も言うようにとても切なく、最終的にはお互い嫁を貰い子孫を残すこととなります。
が、しかし。
九郎と彼方が成長し、当然その二人の父親も年をとるわけですが、普通に話しているわけです。
まあそこはだいたい読み取れますが、問題はこの二人の嫁達。
九郎の父親、旭は幼馴染の清子と。
彼方の父親、弘は村の外から来た女性と。(この子は恐らく、弘の部屋に上がり込んでいた黒い狐の化身)
それぞれに何があって、九郎と彼方、そして妹の遥が生まれたのか。
その詳細は一切描かれておらず、またその後の清子については儀式翌日の九郎の発言「うちはお袋いねーんだし」からしか読み取れません。
ただ、他の部分でしっかりお話が描かれている以上、これはもうページ数の問題なのかな、と。


三ツ矢先生の素晴らしい才能を、どうか最大限に活かして欲しい。
そう願うばかりです。