表題の「恋と罪悪」のOL(オヤジラブ)は萌えました。
30年前はお互い素直になれなかったけど、約束の場所で出会うというのが素敵ですね。
たわいもない口約束をお互いが覚えていて、立場も真逆の関係になってしまったのに・・・
というのが、たまらなく良かったです。
しかし!
私的にお気に入りは「きつつき、のノック」なのです。
人付き合いが苦手なリーマンがお隣さんのゲーノー人にほだされていく様が良かったです。
関わりを持ちたくないのに、隣なんて関係ないのに...と思いつつも
ついついトイレに居座っちゃって、隣の音を気にしているんですよね。
最後の壁を壊す音が「優しい音」というのも、好きです。
自分の壁を壊してくれる人を待ってたんだな・・・としみじみ思いました。
水のナイフもセカンド・セレナーデも性格の悪い2人が素の自分をさらけ出せる相手を見つけて、好きになっていくみたいな話でした。
水のナイフは正直、砂原はなぜ明智を好きになったかよくわかりません。
何度も「好き」を繰り返されると好きになっていくということでしょうか。
まぁ確かに分からないでもないですが、同性ということを踏まえたら砂原はノーマルだったわけですから何か恋に落ちるにはあと少し何か欲しかったような気がしないでもないのです・・・
セカンド・セレナーデは作中ずっと橋本が性悪となってますが、掛川もわりと性格悪いですよね?
まぁ、その性格が悪い橋本も最後の方には掛川に対してはツンデレにしか見えませんでしたが^^
嫌われ者の橋本でしたが、私は割と好きでした。
掛川のもとに行きたいから、親にカミングアウトするところとかすごく萌えました。
人目も憚らず、橋本の世話を焼く掛川も微笑ましかったです。
繋がりがある2編ですが、どちらとも一筋縄ではいかなくて読みながらドキドキハラハラさせられます。
木原作品にしては、痛い度も低い気がします。
ぜひおすすめです!!