始めに言わせてもらうと中立評価でもさすがの木原作品で面白かったのは面白かったです。
ただー。。。
受け様がとってもとってもナイーブというか意地っ張りというか鈍感というか、、、
前半の想いが通じ合うまではその性格でも、攻めの横山がその分素直でストレートなので救われました。
ただ、後半に入ってからの女、さおりの存在にイライラをかき立てらたんですよねー。。
このさおりさんというのは、受けの加賀が唯一心を許せる親友で、加賀に想いを寄せていたもののゲイであるということで結ばれずに友人関係として加賀の恋愛相談等にも乗っている美人で強気で率直な女性です。
さおりの中での加賀は、確実に親友以上の存在で、恋人ができても旦那ができても、心の中の別枠で「大好きな人」として存在し続けています。
親友以上の気持ちが関係に歪みをもたらせ始めるのが、離婚の原因となるさおりの旦那の浮気です。自分に頼ってくるさおりを守ってやらなければいけないと思う加賀と加賀のこと親友以上に思っているさおり。
他目からみたら明らかに好意を寄せているさおりを加賀は突き放せないんです。きっと加賀にとっても友人としてだけど唯一無二の存在なのでしょう。
これを横で見ていなければならない横山が非常に不憫でなりません。
加賀もいくらなんでも恋人の気持ちを少しは考えてあげればいいのに、、、横山の気持ちがわからないんです!うー
ここでの加賀の鈍感っぷりはほんとにイラ立ちを感じました。
そしてそれをいいことに頼ってくるさおりにまで腹を立ててしまいました。
きっとさおりが主人公の漫画なら応援してあげたくなるような魅力的なキャラでも、ここでは駄目です!!アンチさおりになってしまうのはやはり腐女子だから?笑
横山を幸せにしてあげてください!
加賀も好きなら素直になってください!
って感じで悶々としながら読んでいました。
最後に登場する加賀母は強烈ですねー。こういう人は一生理解できないし、しようとしないんだろうなーと思います。ゲイというマイノリティの世界は甘くないという事実を突きつけられたような気がします。
それでもこの二人は一生共にやっていけるだろうなという確信を持ったまま読み終えることができたので良かったです。
散々不満を書き連ねましたが読み始めたら一気に読んでしまえる作品です。
気になった方は是非読んでみてください。
正直blヤクザものはどうしてもヤクザの世界があまあまだったりという現実離れしている作品が多いのであまり好まないのですが、この作品では、下っ端の信二の立場の不安定さやヤクザの世界の恐ろしさがバックグラウンドにあったので、とてもリアリティのあるドキドキ感を味わうことができました。ヤクザを抜けるって本当に簡単なことじゃないんですね。。。
二人の逃走劇では映画を見ているようなハラハラドキドキがいっぱいで、時間を忘れて一気に読通していました。
本来は苦手なリバもこの二人だったら全然有り!!というか萌え萌えですッ!!
木原先生の作品の中でも特におすすめの一冊です。
改めて作品データベースを読み返せば、何故始めに手に取って読み始めたかわからないくらいいつもの自分の好みとは合わない作品でした。ファンタジー系、擬人化とか興味なかったし、エロなしだし、絵もそこまで好みじゃないし、、、でもその全てを吹き飛ばして夢中になれる作品でした。ほんとに面白い!!何度も読み返してしまいます!
1巻では、木原先生特有の元気な時にしか読めない「痛さ」というのはありません。なので、読了後も爽快感の溢れる作品でした。私の場合1巻〜4巻まで電子書籍で一気に読み終えてから次の日に書店に5巻を買いにすっ飛んでいくほどハマってしまいました。
キャラクターも攻め受け両方とても魅力的な作品です。
好みじゃないかもと思って迷っている方、是非とも手に取っ読んでみて下さい!!