これはかなり切なかった。
こんなに一葉(受け)が隆俊(攻め)のことを、健気に懸命に想ってるのにこいつは何でちっとも気付かないんだばかばかばか!と思いながら読みました。
本当に一葉が、身も心も自分を痛め付けるように一途に隆俊を愛していて、切ないやら痛いやら…。
そして、子供の頃のオムライスのエピソードにはまんまと泣かされました。あれは反則だよ…。
当て馬ポジションの淳弥がさっぱりとした人で良かった。終盤は彼のお陰で話の決め手が打たれたといえます。
もうちょっと一葉の「報われた感」があったら神評価でしたね。攻めの猛反省でもいいし幸せな短編でもいいんですが。
でも時々読み返したくなりそうな位には好きになりました。満足度高めです。
執着攻めに定評のある夜光先生ですが、タイトルからしていつもの感じなのかな?と思ったらなるほどそう来ましたか。
喬一の心理描写で何かあるんだろうなと匂わせつつ、危うい均衡を保ちながら話が進んでいく感じが好きでした。
これ、喬一の考え方が間違ってるなんて誰にも言えないんですよね。
最後の二人の選択が、これしか道は無いだろうなというもので納得。義隆は最後の最後に男を見せたな、という感じでした。
前半が書かれたのが2006年で後半が書き下ろしとのこと。先生はかなり悩んで続きを書かれたようですが、こうするしか無いだろうなぁというラストだと思います。個人的にも好み。
それかもう心中しかないだろこれ(笑)
かなり面白く読んで、読み終えた後も満足感はあるのですが、少し辛い話なので萌えにしておきます。元気な時に読まないとちょっと悲しい気分になりそうなので…。
原作は確か一年くらい前に読んで、だいたいの内容は覚えていました。
『隣りの』は隣人のゲイにいつの間にか惹かれていってしまうノンケのサラリーマンのお話。
背はやや低めですが、潔くて意外に体育会系の男前受けに水島さん。おそらくご本人の地声に近いくらいの(良く聴くトーンよりは低め?)ナチュラルな感じの演技で、役に良く合ってます。でも可愛いところは可愛くて萌えます。
裏表無く飄々とした良い隣人なゲイ(攻め)に近藤さん。こちらも肩に力の入らないゆるーい感じの演技で、とても役にハマってます。近藤さんのこういう感じ良いなあ。
『幸せなら~』は上司にちょっかい出したら逆に傷ついてあげくに食われちゃったヘタレ攻め君の話。
この役にイトケンさん、想像は何となくつきましたが合わせてくるなあ…という感じ。へろへろしてて後半とか可哀想になります。
で、天然鬼畜上司に檜山さん。よれよれオッサンのくたびれっぷりと無邪気な残酷さが同居してるのを良く表現された演技です。「あっは!」という笑い方が耳に残ります。うまいなあ。
原作者・腰乃先生のブックレットのコメントにそれぞれすごくイメージ通りの声とある通り、キャスティング勝ちかなと思いました。
脚本は、書き下ろし?だかの出張話が無かったのが少し残念と言えば残念。ですがそれよりも個人的には「中、空っぽ?」がカットされてなくて本当に嬉しかったです。あと一瞬の妄想3Pが不意打ちで動揺しました(笑)
もっとコメディ系の作品っぽくガチャガチャした音楽が付いた感じになるのかと思ってたんですが、意外としっとりした音楽が多く音量も大き過ぎず…SEもちゃんと状況がわかるように付けてあるし、このメーカー作品にしては良いなあと思ったら、監督の方ってDear+とか新書館系の作品をよく手掛けてる方ですよね…。こんな事もあるんだな。
気を張らず楽に聴ける佳作です。
どっと疲れました…
素晴らしい作品ではあるのですが「衝撃の事実」が怒涛のように襲ってくるものですから。
ちなみに一番の驚きだった櫻子のあれは、雑誌を思わず立ち読みしてしまった時に知りました。驚いたのもそうですがそれより萌えの方が大きかったです。なぜなら三度の飯には劣るけど●●ネタが大好きだから。ネタバレになるので後ほど。
終盤の展開は納得のものでした。作者はBLのつもりで書いていないらしい、というのは前二冊の後書きで分かっていたことですし、この作品の結末はまあこんな感じなんだろうなと思っていましたので、意外性はあまりありませんでした。あるかもしれないという番外編や続きも特に読みたいとは思わず。
何でこんなに冷めてるんだろう自分?と思ったのですが、考えたら当然なんですよね。作者は「ドキュメント」「ヒューマンドラマ」という言葉を後書きで用いていますが、カメラは極力低い温度で静かに「彼ら」を追っているだけなんですよね。もちろん、「より衝撃的に」(意地悪く言えば「より面白く」)という演出意図は終始あったように感じます。それも含めてドキュメンタリーとも思えるのかな、と。そしてその節度ある視点ゆえに、個人的には主役の二人に、話に入り込むための必要最低限の感情移入しかできなかったのだと思います。
けれどそれで構わないのかなとも思います。
この作品で主に描いたのは「性暴力」と作者は述べています。弱い立場の子供や女性が人間として認められなかった時代に傷つけられ、虐げられた、実際にいたかもしれない彼らの物語。没入しすぎるとダメージが深すぎるだろうな、と考えて無意識に回避したのかもしれません。自分が思っていたよりも漫画にエンタメを求めていたのだな、と改めて感じました。怠惰と、罪深いと言える態度かもしれない…。
さて、この先はネタバレになると思います。
櫻弥という存在によって、蒼磨と櫻弥、正崇と貢(あるいは孝文と正崇)という兄弟の対比の構図になるのがとても面白かったです。兄弟ネタは好きなので単純に嬉しかったですし。
貢が「ごめんねお兄ちゃん」と言う下りや、笑顔で寄り添っている蒼磨と櫻弥の回想、写真を抱きしめる櫻弥の図にはじんときてしまいました。切ないなあ…。
この巻ではありませんがハーモニカのエピソードも好きです。孝文兄ちゃん…。
こういった、部分的に好きな要素はもちろんあるのですが、総合すると自分には敷居が高すぎる作品だったのかなと思いました。
非常に秀逸な作品だとは思いますので、間をとって「萌え」評価です。
この巻もすごいネタ満載でした。しかも、上巻の感想でも書きました優れた画面構成によって、最も鮮烈になる「見せ方」で描かれているので尋常でない迫力です。
ただ、たいへん不謹慎であることは承知しているのですが、ページをめくって顔アップですとか衝撃的な場面があまりに次々に来るのでしまいにはちょっと笑いそうになってしまったり…。最初の一回はちゃんと神妙に読むのですが、繰り返し読んでいるとだんだん愉快になってきてしまうダメな性格です。ごめんなさい。
本当に不真面目な読者で申し訳ないんですが…
始めからずっと蒼磨様のターン!(な、長いし容赦無い…蒼磨様パネェ!)手札を伏せてターンエンド
↓
今度は正崇のターン!(少ない手数で何と効果的な攻撃…恐ろしい子!)
↓
また蒼磨様のターン!手札から“開かずの風呂場”を発動!(ヤ、ヤンデレ!?)
みたいな…
しまいにはそんな感じで読んでしまいました。(ちなみにカードゲームのルールは全く知りません)
いやしかし「これでいいかな…」の場面はすごかった。
正崇の温室の花束も蒼磨様の小倉百人一首も葛城の茶筅も、どれもアイテムの使い方はすごいのですが、やはり櫻子様のおままごとに勝るものはありませんね…一昔前の昼ドラを思い出してしまいましたよ。
櫻子様は何だか好きでしたね。つい櫻子「様」と呼んでしまい、脳内で某声優さんの声でアフレコしてしまう始末でした。
気を取り直して。
内容は悲惨ですが、胸に迫る切ない場面や色っぽい要素(平たく言えば萌え描写ですよ!)もしっかり織り込んで攻撃を繰り出していらっしゃる辺り、さすがに少女漫画の雄と呼ばれる(かは知りませんが)先生ですね…と思いました。
そしてだからこそ、この漫画をエンタメとして楽しめたのだと思います。
皆さん真面目に書かれている中でこんな感想で本当に申し訳ないのです…
バカな読み方する奴もいるんだな、という程度に流して頂けるとありがたいです。
時代背景を考慮したキャラの作り込みはもちろんですが、「語り方」が巧みです。
すなわち画面の作り方がすごい。明喩・暗喩を含む演出、構図、コマ割りがバシバシ決まってます。そしてその意図が読み手に良く伝わってくる判りやすさ。
アニメを観ていて「うわーコンテ上手いなあ」と思う時と似た感覚です。読んでいて心地良い。
長編のメジャー漫画をずっと書かれてきた先生はやっぱ違うんだな…と思いました。(とはいえ現在連載中の少年漫画しか読んだ事はないのですが。)
話の方に触れていないのですが、一人の妖婦ならぬ妖夫と彼に翻弄される少年の運命といったところでしょうか…というところで中巻へ。とはいえもう下巻まで読み終えてはいるのですが。
不謹慎にも萌えポイント。
袴の裾から…と、鉛筆銜え視姦と、寝顔観つつ腕を握り締める、の3点です。
さーて次巻は?
表題作。
どうも杉田さんと中村さんの組み合わせというだけで貴重らしいですね…私はその辺の知識が全く無くて、「別に…」という感じでした。というよりはこれを初めて聴いた時は、
!?!?( ゚д゚ )
となりました。何だかホラー系の始まり…とは思ってましたが最後までホラーだったかも…。
独りぼっちで寂しい生まれ育ちだったら何でも許されるわけでは…
“ただしイケメンに限る”ってやつですね!あるあr…
ねーよ。
いえね、絆されちゃうアキオ君が何でそういう性質なのかという説明があれば、もう少し納得したかもしれないのですが。
アブノーマルな二人を友人にもつ青年、山本の言うことが真っ当過ぎて心洗われました。鳥海さんの演技も良かったですよ。
いやもちろん、中村さんと杉田さんも良かったですよ。ちゃんとドラマに引き込まれましたから。絡みも上手かったですねー。特にフェラとかフェラとか。
そういえばヤンデレの杉田さんって他でも聴いたことあるぜ…と途中で気付いたりもしました。
怖ーい彼女さんを演ずる平松さんも良かったです…本当に怖かった…。私のために殺してよ、の所とかもうね…。
ワンナイトスタンドの方。
BLテンプレと言ってしまえば身も蓋もないお話ですが、エレベータというシチュエーションの限定と程よい短さでまとまっていることで良作となっているなと感じました。
鈴木さんのモノローグは過不足なく、つまりオーバーでないのに心情を良く表現しておりひっじょーにお上手でした。
羽多野さんのぎりぎり嫌味にならないモテリーマン(笑)演技も良かったです。
それでですね、これは初めて聴いたとき絡みにびっくりしましたね。BLCD自体を聴くのにまだ慣れていなかったせいもあると思いますが、…え、これメトロノームとか使ってるの?それとも編集?とちょっとしたパニックになりましたっけ。
お二人とも、とても良い仕事をされてたと思います。ただテンポを合わせるのが必ずしもエロさに繋がるわけではないのかな、ということも最近感じます。
ちょっと話がずれました。
scarletの方がちょっと危険な不良ぎみの転校生で、
ワンナイトスタンドの方が成績優秀で地味な学級委員みたいなイメージを今思い付きました。…って結論が擬人化かよ!
一枚で違った味が二通り楽しめるお得なCDではないでしょうか。
何とかまとめたぞ!