主役は「DEAD LOCK」シリーズでかなり素敵な当て馬だったロブ。彼にはその後、「SIMPLEX」で可愛い恋人ができるのですが、これは時間的にはそれ以前、ユウトへの恋に破れ、傷心を抱えてフラフラしてた頃のロブのお話です。
根っからのゲイであるロブの、ビッチな誘い受っぷりがたまりません!ベッドの中での、いかにも翻訳小説風なコミカルなやりとりにも笑えました。
それにしてもネトは懐の広い、いい男です。
「DANCE WITH A DOG」は「DEAD SHOT」直後のディック×ユウトのお話。
ビーチハウスでディックに再会したユウトが、LAに戻らなければならない日の朝の一コマです。
同じ課の高城は仕事もできて男前、真面目で誠実な、頼りになる部下だ。
そんな高城と相部屋になった社員旅行の夜、一緒にAVを見てた俺たちは、成り行きで「抜きっこ」するハメになってしまった!
どうやら高城はゲイで、しかも俺のことが好きらしい!
俺はノンケで、男を好きになったことなんかない。だけどアイツとのキスは心地よくて、アイツの辛そうな顔を見てると、俺まで胸が痛くなって……
一体俺はアイツのことをどう思ってるんだろう――?
以上、あらすじです。
ちなみに本文も佐武の一人称で、テンションもこんな感じ。なので以降の商業誌、特に「エス」「DEAD LOCK」シリーズと比べると違和感があるかもしれません。そのくらい作風が違います。
高城はお行儀のいいわんこ攻ですが、続編では年下らしく嫉妬したり焦ったりもしています。それをフォローするのが、意外な包容力を見せる佐武。最初はオロオロしていた割に、腹を括った佐武は懐の広いイイ男でした。
リーマンものが好きな人にはオススメです。