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女性桜の夜さん

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チョロいだけじゃない! けどやっぱりチョロい!

腹黒で頭のいい攻めが、天然でチョロ可愛い受けを掌で転がす……って、設定自体はそう珍しくもない気がするけれど、二人ともキャラが良くて大好きな作品です。
コメディーとしても面白い。「わかってないでしょ」「わ……わかってる!」→(わかってなかった!)とか、お約束の流れなんだけどテンポが良くて笑っちゃう。

お互いに「泣かせたい!」って欲のバトルで可愛く笑わせてくれつつ、劣等感や罪悪感もないまぜで葛藤があるから、ちょっぴり切なくもあり。
そして何より二人とも、心のいちばん根っ子の部分では本当に相手のことが大好きなのが伝わりました。
特に梓が、嬉しい・寂しい・心配・ヤキモチ……と、いろんな表情に無自覚の好きがダダ漏れちゃってるのがほんと可愛くて。
保育園時代から積み重ねてきた歴史も尊い……

……と思っていたのに!
朝壱が自ら策を弄して梓を孤立させていたのにはガッカリでした。梓に友達ができないのを密かに喜んでた、ぐらいなら許せたのに。梓の純粋な信頼をどうしてくれるんだ!
でも、こういうダメすぎる攻めを救ってやるのが受けの底力ってものなんですね……。朝壱がやったことは許せないけど、梓の強さに免じて目をつぶっておこう。

朝壱の方がいつも一枚上手のようでいて、いちばん大事な鍵を握っているのは実は梓の方、トータルで見ると対等なんだな〜というところがすごく好きです。
でもやっぱり永遠にチョロすぎる梓!なところも。

安定の面白さ!

楽しみにしてました、2巻。
大定番の当て馬登場だったけど、嫌な感じに引っ掻き回されるとか不自然にすれ違うとかがなく、ちゃんと二人の信頼が深まる話で安心して読めました。
1巻でもちょっと描かれていた、ミノルの少年時代からの蟠りが解けて良かった。ミノルはやっぱり可愛い。
細かすぎる話だけど、ミノルと小春ちゃんの2ショットが何気に好きで……攻めと一緒にいるとひたすら可愛く見える受けが、女性と並んでいるとシュッとしたイケメンに見える現象って萌えます。

ラブストーリーと並んでBLあるある話も相変わらずの面白さ。
作中に描かれてる漫画も拡大して(電子派なので)台詞まで読んで笑っちゃう。
タケ子さん節も健在。BLへの愛と造詣が深くて、何より作家さんファーストな姿勢が素晴らしい。
新キャラのタイラとアオちゃんも好きなキャラでした。売れっ子のアオちゃんがBL作家じゃなくて、二次創作の元にされちゃう側の少年マンガ作家なのが意外性あって面白い。なんだかんだ言いながら、読者への感謝を忘れないところが可愛い。

モモタもミノルと似ている部分のある子で、これから幸せになれよと願ってます。
電子特装版ではソムリエ降臨! ほんとミノルにそっくりでお綺麗です。強気美人で彼氏もイケメン、なのにゴリゴリのBL猛者って、これもあるある……?

物騒すぎて楽しすぎる。

待望の3巻。毒!危険!って感じの表紙カラーがカッコよくて、いつもの困り顔のような、幸せなような、でもどこか悪い男のような陽介の表情が好きです。

ストーリーはこれでもかってぐらい物騒につぐ物騒で……楽しい!
「皮膚の下まで」「特区の底まで」愛の語らいまでもが物騒きわまりなくて玉森さん最高です。そして「無償の愛なんて存在しない」と言い切っちゃう陽介も好き。
私は普段は純愛ものが大好きで、相手の幸せのために自分を抑えちゃうような健気で不器用なキャラクターがタイプだったりするけど、シュガドラのどこまでも自分ファーストな男たちも、なぜかドハマリしてしまう。まさにドラッグのような背徳感。

2巻の時点では個人的に陽介×玉森への思い入れが強すぎて東間が今ひとつに感じてしまい、3巻では可愛く思えるようになったらいいなと期待したんだけど。
実際読んでみて新たに東間に感じるようになったのは、気の毒さ。本人は逞しいし前向きだし、最終的にはいちばん望んだものを手に入れた形になったけど、見ていて何ともいたたまれない。そしてやっぱり可愛いとは感じられなかった。
ということで、3人でくっつくのは自分としては歓迎ではなかったです。最初から作者様が3人と表明してるのは見てきたから、覚悟はしてたけどやっぱり複雑。

むしろ、恋愛沙汰を抜きにしても尊いと思うのは天木と玉森の関係で、この巻では二人の貴重な連携が見られて良かったです。
常にお互い警戒し合っているけど、いざというとき手を組むならこいつがいちばん頼りになる、みたいな。細かい説明なんて不要、阿吽の呼吸で動く二人。さすが特区で生き残る術は心得てる!って感じで、良き萌えをいただきました。

打算と駆け引きと陰謀が渦巻くストーリーの中で、陽介が玉森に見惚れるシーンがお気に入り。蕩ける金色、美しい。

「複製」なんてとんでもなく不穏な要素まで出てきながらサラッとスルーで終わったけど、蘭定編で回収されるのかな〜なんて思ったり。5人目の主席の名前がやっと明かされたりで、次のシリーズも絶対あると期待しています。

激重執着野郎に萌え転げる。

1巻は迷いに迷って購入した結果のドハマリ!で、これはもう2巻は迷う余地なしでしょと思いつつ、念のため試し読みしたら……1ページ目にしてまた躊躇。
いやいやいや、この人が受けって……1巻に登場したときも大概だったけど、これはいくらなんでもイカレ過ぎだしコワ過ぎだし。
なのに、1話目を読み終わるころにはもう、コロっと堕とされてしまいました。あのイカレ過ぎでコワ過ぎのネコ様に。

とにかく玉森が強〜烈に魅力的。浮世離れした天木のマッド感も良かったけど、俗世の悪の頂点を極めたような玉森のマッド感もまた良し。強欲さも傲慢さも、見ていてむしろ楽しい。清々しいまでの極悪っぷり。
なのに、その圧倒的な悪さの中に、ほんのひとかけらの人間っぽさがあるのが何とも愛しい。玉森の天木に対する歪んだ執着がほんとに好きすぎて、実を言うと恋愛の話よりこの二人の関係の方が萌えてしまったりします。玉森の「嫌がらせ」は悶絶ものでした。

陽介がまた凄すぎる男。これは新手のスーパー攻め様なのか? 頭脳も財力も権力も(何なら身長も)受けより低いのに、受けを引っ張っていくこの圧倒的な力。頭の回転の速さとコミュ力の高さ、身体と精神の頑丈さ(ついでに精力も)。生物としての根源的な強さみたいなものを感じます。
特に、どんな状況でも食べられる・眠れるって最強。修羅場のあとに相手の隣でぐうぐう眠れるその神経の太さ、もはや人間離れしたレベルでは。
そして究極の合理主義者。性格的には優しくて誠実なのに、どこまでも損得と利害が最優先。そういえば春もそれでフラれたんだった。なのにやっぱり優しい。
なんかもう見たことない種類の凄さに、惚れ惚れしてしまうのでした。

私としては、
・玉森の天木への激重執着に萌える!
・それを解放した陽介凄い!
・このまま陽介玉森で幸せになってくれ!
という超単純な三段論法が成立してしまったので、正直いって東間は当て馬ポジションにしか見えず。イカレ過ぎでコワ過ぎという印象から脱しきれないまま……「でっかわいい」に見える境地に達しなかったです。他のキャラは脇も含め、みんなヤバくてみんないい、なんだけど、なぜか東間はあまりハマれないキャラ。
でもインタビューやSNSでの作者様の発信を見る限りこれって3人でくっつく話っぽい?ということで、少し複雑な思いで終わった2巻でした。

中毒性がスゴい! 甘い劇薬。

買う前はかなり迷いました。受けが半裸でトロ顔してる表紙の作品って好みじゃないし。しかも始まりは事故で上司とやっちゃう、か(よくありそうなパターンね)。とどめは攻めの髪、ピンクはともかく何その形?
でも試読してつまらないとも言い切れないし、評価も高いし、迷いながら試読を繰り返すうちに、なんだか天木に惹かれ始めてしまった。見慣れてみるとこの髪型もアリかもしれない。横から見たときの計算されたフォルムに潔ささえ感じてしまう。髪型に慣れてみると、この人意外とクールビューティーなんだな。特に、事故でドロドロになった直後のスンッと冷たい感じ、結構好みだわ。
……という感じで購入したのが運のつきで、この甘ったるくてヤバいドラッグに骨まで溶かされるハメになったのでした。

兎にも角にも、「特区」そして「主席」という設定が凄すぎる。
法律も倫理も通用しない閉じられた世界。そこに君臨する、常軌を逸した5人の天才。
1巻で登場するのは3人だけど、みんな研究において天才なだけでなく、大勢の研究員のトップに立つだけの強かさもあるし、さらにそれぞれ別のベクトルでアクが強すぎる性格なのが魅力的。

天木は、研究と甘いもの以外何も興味なさそうな冷たいところと、「悪役強キャラっぽい」ところがめちゃくちゃ好き。春に嫌がらせした先生を切り捨てたときの、容赦のなさが堪らない。
でも天才すぎるがゆえの壮絶な過去があって今の人格が形成されたこととか、自分でもよくわからないままに春に執着しちゃうところとか、春と相思相愛になってから情緒が育っていくところとか、可愛いところはすごく可愛い。
天木の持ついろんな側面全部ひっくるめて大好きになっちゃって、あのピンクに心を掴まれてしまいました。
作者様のSNSで開始前の髪型案が掲載されていて、もっと普通の髪型も中にはあったんだけどなんか違う……やっぱりあの髪型あっての天木さん! ピンク髪にちゃんと由来エピソードがあるのにも、ほんと恐れ入りました。面白すぎる。

そして、春がまた想像以上に良かった。
ぱっと見、可愛くて素直で常識的なようでいて、意外と計算高かったり、自己主張強かったり、恋愛>>>倫理だったり。主席みたいに超人的な頭脳ではないけど、一般人としては頭が切れるし度胸があるのもいい。
寝ている天木に甘えるところも可愛かったです。

説明的な文章が多くて少々わかりづらいところもあったけど、繰り返し読んでると頭に入ってくるようになるので許容範囲。そして繰り返し読みたくなっちゃう中毒性がすごい作品でした。

蜜月編。甘ーーーい‼︎

前巻の終わりで二人の関係に大きな進展があってからの今巻。でもこの二人だからなー、いきなり甘々になったりはしないかな? ああほらやっぱり「何かが特別に変わったわけではない」とか言ってるし、そうだよねーと油断していたら。
いやもう、めっちゃくちゃ甘くなってる! 見ていて恥ずかしくなるぐらいに!
まあ、以前からナチュラルにイチャイチャはしてたし。今も「あつかましい」ぐらいの軽口は叩くけど。でも二人とも何と素直に、何と丸くなったことか。
特に、ちょこちょこ見せる静の素直さが可愛い。
面倒くさい性格の二人が大好きだった者としては、ちょっと寂しくもあったり。波乱が欲しいわけじゃないので、ただの贅沢な悩みですが。

そういう意味で貫田さんは程よいスパイスでした。
前巻で、朔が貫田とすれ違ったときに気づいた、静と同じタバコの匂い。そういうことね、貫田が静と同じなんじゃなくて、静が貫田と同じのを選んだわけね。
派手な傘を持っているのも、静の提案を20年以上も実践してるとか。静本人だけでなく、家族の好みまで把握してるとか。
このじわじわ滲ませてくる“初めての男”感……実際何かあったわけでも、これからありそうなわけでもないのに……朔の夜遊びや枕営業の相手が10人束になっても敵わないような存在感。
そしてカバー下の若貫田の全身ショットがもう何というか……思春期の男の子の周りをこんな男がしょっちゅううろついてるなんて、けしからん。
でも当て馬っぽいイヤな雰囲気はまったく匂わせないのも良し。
慕っていた年上の人が、朔は多治見さんのような人格者で、静は貫田さんのような色男なのも、何とも言えずこの二人らしいと思いました。

三上さんの話はホロっときました。確かに気遣いもあるだろうけど、半分は本当に三上さんのプライドでもあると思う。
翻訳学校に来ている頭が良くて向上心のある女性たちも素敵だけど、家政婦の三上さんやパート主婦の芙美子姉ちゃんのように、家庭や家族を守る女性たちも強く素敵に描いてくれるのが嬉しい。

細かすぎる話だけど、普段、人前では「母ちゃん」とか「姉ちゃん」と言ってるいい歳した大人の男が、ふとしたときに「お母さん」「お姉ちゃん」って言うのが、ものすごく好きで。特に、静の前で朔が「お母さん」連呼してるのが、ツボでした。言葉の選び方にこだわるこの作品ならではの萌えポイント。

アラフォー乙女に王子様が。

恋愛に興味がないわけじゃないのに、いつのまにかアラフォー。恋人いない歴=年齢。仕事に流される日々……
こういう人っているだろうな、ましてマイノリティーだとチャンスも少ないもんね……というリアルさに心惹かれて読み始めたんですが。
蓋を開けてみたらかなり少女マンガ感が強かった。
曲がり角でぶつかるかの如く偶然にイケメンと出会って。外見よし、センスよし、性格よしのモテ男が、ありのままの君が好きだよと言ってくれる、みたいな。
藤嶋、春江双方の心情は細かく描かれてはいるんだけど、今ひとつ説得力を感じられず。
私が、アラフォー男に乙女っぽい可愛さを求めていないから、というのもあるかもしれません。
恋愛初心者でウブな性格でも、20代のそれと40代のそれとは違うんじゃないかな。もう20年近くは社会人やってきて、いろんな人と関わって、いろんな経験してきているのだから。
歳月を積み重ねてきたアラフォーならではの良さ(仕事ができるとかじゃなく)があまり感じられず、保守性とか身体の衰えとかネガティブな部分はやたらと強調されるのが、バランス悪く感じました。

恋をしてきれいになりたいって思うのはいいな。何歳であっても。

フェアリーテイル。

長浜というのは、妖精の国なのかな?と思うぐらい、清らかで優しく美しい世界でした。
高校そっちのけで漁業で働く一颯と、サッカーを辞めてフラフラしている凪沙……どちらもなんだかワケアリっぽいのかと思ったら、どっちも何にもなし!ただ自分の生きたいように生きてるだけ!な二人。それに対して友達や親や先生、世間からの余計な横槍も一切なし。
二人とも可愛くて、お互いに大好きで、ストレスフリーに恋の素敵な部分だけを楽しめる作品。

ただ、あまりにもキレイすぎて、強く残るものはなかったかも。
To Be, or Not To Be というタイトルだけど、ほぼ葛藤がない、葛藤の必要がない世界。一颯が遠洋漁業の話をしたあたりが唯一それっぽかったかな? けどそれもサラリと解決、可愛く昇華。
個人的には、もうちょっとグダグダする方が人間らしさを感じて好きかな。
でも、あえて上澄みだけを掬い取った、こういう作品も貴重ですよね。
癒しがほしい気分のときには、また読むと思います。
二人でペンギン歩きするところがお気に入り。
表紙の凪沙がなんだかオフィーリア感……

pixivで、「鮭食う話」も拝読しました。
4ページぐらいかと思ったら、まさかの56ページも!
この二人はキレイなままで留めて、その先は描かず……の本編もいいけれど、これはこれで、二人らしい可愛さに溢れていてすごく良かったです。読ませて頂いて感謝です。

コッコの強さと、オットの弱さ。

オンドリ×オンドリ!
斬新すぎて笑えるし、ピュアで可愛いし、愛があって泣けるしで、すごく良かったです。
オットが無精卵を買うシーンで「これ表紙絵が盛大なネタバラシになってるじゃん!」と思いきや……そんなの関係なしにやっぱり泣けてしまった。
オットの方が弱いところがあって、コッコの方が芯が強いっていう関係性も好きです。

ただどうしても……コッコが外見も中身も小学生にしか見えなくて。
擬人化だから、純愛だから、と自分に言い聞かせてもやっぱりしんどい。
特に最初はオットが騙してするのが嫌悪感倍増だし、お互いに求め合ってのところも苦手感が勝って萌えられなかった。
童話っぽい雰囲気だからいけるかなーと油断してしまったけど、自分にはキツかったです。

45歳だから出逢えた運命の恋。

1ページ目の、ヒ□シを彷彿とさせるヘタレ感がなんだか気に入ってしまって買った作品。

イケオジとイケメン。
ボトムスを「パンツ」という男と「ズボン」という男。
波に攫われる男と沼に嵌る男。
若い頃とは変わった男と変われない男。
二人の対比の表現がうまいなあ〜と感心しました。

1・2話目もしっとりした落ち着きとふんわりした可愛さがあって良かったけれど、3話目で井田視点が描かれるようになってからが面白かった。
あの若気の至り時代があったからこそ、今の井田はカケルを愛しく思うわけで。
カケルの方は11歳の頃から変わらない、変われないできたからこそ、可愛いわけで。
どちらも、45歳の今出逢ったからこそこんなにも相性があってしまう、まさに運命の恋。
ラストも、これが若い二人だったらいかにも夢物語な感じだけど、この二人だと、不思議とリアルに感じる。うん、失敗してもそれはそれでどうにかなるよね、と思えちゃう。おじいちゃんになっても幸せな二人が見えるような作品でした。