普段レビューは書かないのですがかなりモヤモヤしたので自分の思いをまとめてみようかと思います。
受けの夏生がとっても可愛いんですよ。
不思議なちからとそれによる弊害から、人と関わらないようにする、嫌われるのも別にいい、そんな風に他人と距離をとってきたナツが出会った金色の作倉くんはまさに運命でしょうね。
コミュニケーション能力が壊滅的なナツの正直で素直でストレートな物言いがすごく可愛いんです。
そりゃ作倉もかなわね~ってなりますよね。
前半の初々しい初恋がすごく可愛くて楽しく読んでいました。
ドライのお話にもほろりときました。
で、ページ数がまだまだ半分は残っててそのボリュームがすごく嬉しかったんですが、後半はひたすらモヤモヤしました…。
脅されて付き合うって一昔前のBLにはあるあるで見慣れたもんですが本っっ当に意味がわからないんです。
一番最初の「相談にのる」のを何度も断ってるのにナツにしつこく話しかけてくるのがね……飲食店ですからね、そんなんじゃろくに食事とれないしこれはもう店長呼んで何とかしてもらうでしょうね私だったら…。
そういう少し現実的なことを考えてしまいました。
菊池のことを心底嫌っていることを作倉がたしなめるなのもなんというかね……そのくせしてラストでは浮気はしないと「信じてる」ってどういうことよと思ってしまいます。
「信じる」のベクトル違くない?
そんなことを言うなら最初からナツのことを信じるべきだったでしょうに。
言うべきことを言わずに拗れていくのってこれまたBLでよく見かけるんですがモヤモヤするしイライラしますね。
ファミレスでの話し合いも兄弟の態度が酷くてもうほぼ読み飛ばす勢いでした。
前半がすごく良かっただけに残念。
好きな部分とモヤモヤ部分あわせて中立かなぁ。
視界いっぱいの金色に溶けだす藍色、その美しい描写がとても好きでした。
初めてレビューを書いてみます。
このシリーズは「愛の裁きを受けろ!」が1番好きなのですが、今作もかなーーーり好きになりました!
たぶん2番目か同等くらいには好きかも。
なんといっても歩のナナフシとしての特性が可愛くて可愛くて……。
存在感0、基本的に見えないし覚えられない、気づかれないって可哀想ではあるけど私に刺さりました。
たしかにナナフシって見えないよね。でも探そうとしてジーッと観察してると見つけられる。そう思うと大和が必死に探そうと目を凝らしてるのが頭に浮かんで微笑ましいです。
志波とのイザコザのときに気配消して移動したときの描写もすごく好きでした!
そして攻めの大和はいろんな方が言っていますがシリーズの中で1番の好青年なんじゃ??
オオムラサキとしての習性がアレなだけで真面目な男の子で好感。メールもらったら頑張れちゃうのも男の子~って感じですごくよかったです。
樋口先生はいっかんして「愛とは何か」を書き続けてるなぁと思います。
愛の本質的なものなんて高校生の子どもには難しいでしょう。そう思うと、ああもう早くちゃんと伝えてくっつけよ!ってモダモダさせられましたが、一生懸命考えて、グルグルしてる男の子たちはとても可愛くてキラキラしていて良かったです。
好きな1冊。