主人公の職業は狙撃手。
仕事上のパートナーでもあった恋人を亡くした彼は、闇に蝕まれながら死に場所と死ぬタイミングを探す為に生きているかのよう。
その彼が、生きる為に生きる事を選ぶ。
新たな恋人の存在と、幸せになって良いものかと浚巡する主人公の姿と、その向こう側にある結末。
つい達者な画力に目が行きがちですが、ストーリーの組み立ても見事です。
ほとんど説明セリフなど無いものの、ストンと心に落ちてくるのは作者の描く画面の力でしょう。
描き込むところと省略するところの足し引きが大変に巧みで、映画の画面を観ているような構成も素晴らしいです。
私はKindleで購入しましたが、これは紙の本で読んでみたいので近々そちらも購入を予定しています。