どみちゃんさんのマイページ

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女性どみちゃんさん

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みんな優しい湯気

 匠さん、美人!抱きつかれてズキュンと来ちゃった皐月くん、無理もないですよ。ましてやその美人が、人目を忍んで一人涙してるなんて。無理もないですよ。匠さんには子供の頃にもつらい経験があったことが、さりげなく修子さんからあかされ、ますますなんとかしてあげたいって思っちゃう皐月くん。でもそこで、「まだ学生の自分に何かできるんだろう」って考えちゃうところがすてきです。匠さんに誠実に向き合い、本当に大切に思っているんですよね。いい子だ!
 そしてこの物語で、深く傷ついた匠さんを包みこんでくれる優しい湯気は、皐月くんだけではないところがすごくいい!ありのままの息子を受け入れ、心配してきた修子さんはもちろん、地域の人たちの温かさ、です。匠さんの事情はもちろん知らないけれど、帰ってきたことを大仰な言葉ではなく、自然に受け入れ、歓迎してくれています。
 優しい湯気に包まれ、未来を向いて進んでいく二人、ずうっとお幸せに。

しっとり、キラキラ

 表紙からもっとコメディー要素が強いのかなって感じましたが、二人の心情や互いへの想いがすっごく丁寧に描かれてて、ほっこり可愛いお話です。
 バトル物のヒーロー至上主義(?)の漫画家、姫野くんは、実は少女漫画が大好きな王子くんと関わっていく中で色々なことを知り、これまでとは違う事にも価値を見いだし、世界が広がっていきます。それは行き詰まっていた漫画の仕事にも…。
 一方、ほんとに王子様キャラの王子くんは、誰にも見せられなかった素の自分を姫野くんの前で出していくことで、どれだけ救われたことか…。
 笑えるシーンも勿論あるんだけれど、姫野くんとともにトキメイたり、王子くんとともにギュンときたり。姫野くん、ほんとかわいい。王子くん自分は王子様なんかじゃないって否定する部分も含めて、と言うよりそんなところがあるからこそ、余計にすてき!キラキラしてるんだけれども、しっとり、優しい物語です。
 漫画賞の結果を二人で見るところで終わるのが、余韻に浸れてまたいいなあ。でも、続編をお願いしたいです!

大団円!!

 シリーズ全て、読んでるとほっこりニヤニヤ。前巻で礼央くんの騒動?の真相が明らかになって落ち着いて、次は…。
 そう、やっぱり二人がさらに向き合い、深まっていく最終巻となりました。特に、尊と母親、尊と父親も含めた家族にスポットが当てられています。誠志郎の問いかけに自分の家族のことを淡々と話す尊。子供の頃の様々な想いも描かれていて、ああ、尊はホントに家事をしながら自分なりの普通の家庭をつくって行きたかったんだなあ、と実感しました。その志向家族が、幼い頃に垣間見た白の京極家なのかもしれないな。白の京極家と言えば芳子さん!強かなんだけど、可愛くって、礼央くんとはいいコンビになりましたねえ。
 礼央くんには二人の仲を繋いでもらったこともあったけれど、これからの二人はきっと大丈夫。誠志郎の「結婚って普通の日々の積み重ねだからさ」はこれからの二人の人生を言い表してますよね、じ~ん。
 本当に、薫風のように爽やかな、陽光を仰ぎたくなるような読後感。これからも何度も読んで穏やかなニヤニヤに浸りたいと思います。木下けい子先生、ありがとうございます!

百と卍 3 コミック

紗久楽さわ 

プロポーズですね~

 3巻は百樹の、過去と踏ん切りをつけたいモヤモヤ、さらに深まる二人の仲、という感じかな。
 卍兄ィに出会って、長屋での市井の生活にすっかり馴染み、幸せな二人だと思っていたら、やっぱり陰間時代の暮らしが百樹の中には色々な面で影を落としていたんですね。十かそこらで(?)陰間という特殊な世界に入らざるを得なかった訳ですから、世間の子供とは違う暮らしをしてきたんだなって1巻から想像してて、可哀想で可哀想で。近所の子と寺子屋行ったり、家業を手伝ったり、お使いをしたりすることもなければ、五節句をみんなで準備して祝ったりするようなこともなかったんだろうなあと。ちゃんと自立して生きていきたい、兄ィと対等な関係でありたい、と思っているから、六夜に言われたことに憤りを感じたのかなと。金ちゃんや兆さんとのやりとりでも、陰間であった故に相手に世間ズレした事を言っていないかすごく気にしている。
 対等な関係っていうのは、二人の恋仲の有り様にとても重要だなと思います。囲うとか、頼り切るとか、ではこの二人にそぐわない気がします。
 でも、やっぱり百樹は強い!!千のことまで慮ってあげるなんて!優しいよね、強いよね。そして、卍さんの言葉!ぐうっと鷲掴みになり、泣けました。「一人きりでも仲良く二人でいても…。」これって「健やかなる時も病める時も…。」ですよね。
 百樹、これからも幸せに溺れて嬉し泣きをしていいんだよ、そのまま思う通りに卍さんと進んで行ってね。
 感想というより妄想になりましたが、紗久楽さわ先生、本当にありがとうございます。

その先

 最初は、とにかく面白くて、だったんですけど。自己肯定感が低くて「俺なんか」の安達くんが黒沢くんと出逢い、恋愛でも仕事でも前向きに変わっていく、完璧であろうとするがゆえの辛さ、苦しさ、を安達くんに気づいてもらえた黒沢くん、二人の初恋の物語なんだなと思っていました。
 でも、同棲するだけじゃなくて、結婚式を挙げたい、新居を構えたいってあたりから、その先も描いてくださるんだな、と思い、ほんとに楽しみに読んできました。互いの想いが通じてハッピーエンドじゃなくて、家族や友達、職場の中の身近な人達にもわかってほしい。そして、最後は社会(?)なのかなと。やっぱり二人だけの閉じた世界じゃなくて、いろんな人達、世の中とかかわりながら生きていく、という幸せの形。
 誠実な二人にはそんな、温かい人生を送ってほしい。それは豊田悠先生の思いでもあるように、勝手に感じました。ラストまで追っていきます、そして、また何度も読み返していきます!

異色?でもやっぱり日高ショーコ先生!

 のっけからうっわってなって、一気に読まずにはいられない作品です。上下巻、作家様買いしたんですが、連載を追ってた方、ものすごい忍耐必要でしたよね、きっと。
 これまでの作品とはストーリー展開のスピードが違うというか、ミステリー仕立てというか。でも、回想部分も含めて晶、蛍、それぞれの想い、すれちがい、も丁寧に描かれてて、ああ、日高ショーコ先生、今回もありがとうございますって感謝。
 同性であるが故に離れていった二人の人生がまた重なって一緒になっていく…。それぞれが関与した世界とそうでない世界、どちらになっても、二人にしか分からない事柄、というか事象、感覚を共有しながら、穏やかで幸せな日々を過ごしていくんだろうなあ。
 リアルな犯罪、サスペンス要素が濃い物語ですが、読後感は清々しく温かい、何度も読みたい、てか読んでる作品です。

こんな贅沢していいんでしょうか?

 とんでもなく贅沢なドラマCD!
原作の世界、私にとっては浮世絵の中のBLが立体になって動いているような。江戸文政期の雰囲気をさらっと醸し出す表現があちこちに、ふんだんに入っています。
 まず軽やかな三味線でオープニング。場面に合わせた笛や三味線で情動をかき立てられます。蝉の声や虫の音、近所を回る棒手振りの物売りの声、銭湯に響く声、雨音、川の波音、全てがしっとりと浮世絵の世界を醸し出しているような。
 そしてやっぱり新垣さん!大好き!!江戸弁のがらっぱち、かっこいい、そしてエロい。風引いた百樹を優しく介抱するの、ほんとにすてき。強い江戸弁ではなくて、百樹が愛おしくて仕方がない想いが声から溢れてる。
 それから、原作も泣きながら読んでたんですが、醒さんの「かわいいわしのおとと、百樹。」陰間時代の百樹も不憫で不憫で。でも醒さんはもっともっと辛かったんだろうなあ。遊佐さんは、まわしとしての醒と兄としての醒を演じ分けていらっしゃることを感じました。これぞCDならではの味わい、ですよね。
 何度も何度も聴いたんですが、これからもずっと味わっていきます!

おげれつの中に輝くピュア!やっぱ最高!!

 今回も最高!
 際立つキャラ、笑えるストーリー、でもみんな一生懸命、純情キラキラスクールライフ。
 文化祭に向かって準備を進める、遠野くんとやっちゃん。やっちゃんは、もっと親密になれる事も期待して、わくわく。でも、台詞覚えようとまじめにやってる遠野くんに百合くんが結果的にいい仕事(?)してますよね。百合くん大好き。
 鹿谷先輩、明美先輩、糸目先輩、それぞれの文化祭ならではの様子が見られて、すっごく幸せ!
そして、ついに美波さんの登場、すごい美人。糸ちゃんは、いったいどんな想いを抱いているんだろう。んー、今後に、なわけですよね。
 続くと言えば、やっちゃん。ついに遠野くんへの想いを!遠野くんは、果たして。もちろん、ジミーと百合くんは?
 気になってそわそわしちゃうけど、急がずゆっくり展開していってほしいです。いろいろ大変なことやイヤなことがあっても、この物語で明るくポジティブに、何度も助けられ、励まされてきました。おげれつ田中先生、ほんとにほんとにありがとうございます。とりあえず、CDは早く出るといいな。

夜明け、そして幸せ

 かわいいんだけど、甘くない、ぬるくない、でも光あふれるハピエン、山田ノノノ先生ならではの物語だと思います。
 タカヤくん!ん~~、かわいい!顔も、やってることも、吹き出しのひらがな表記も、ほんとに可愛い。素直で頑張りやなのに、売れないホストとして鬱々と日々を送っていたタカヤくん、サイトーさんと出逢って好きになっちゃって、こんなにチョロくて大丈夫?ってみんな心配しちゃう。でもそこから前向きに、差し込んできた光を目指して生活が変わっていきます。タカヤくんが見つけた光は、これまでとは違う明るさ、違う温かさだったんだろうと思います。
 そして、サイトーさんがずっと囚われていた辛い過去から、別の生き方に目を向けることができたのは、タカヤくんとの出逢いがあったから。サイトーさんにとっては、夜明けの薄明が、新しく何かが始まっていく黎明となったような気がします。
 二人がこれから共に歩む人生が、明るく温かい日々となることが、タイトルに表現されているのもすっごくすてきです。これまで、山田ノノノ先生の作品では、「一目惚れした人がドMだったので」「跪いて愛を問う」がどっちか決められない一番好き、だったのですが、2択が3択になりました。素晴らしい物語をありがとうございます!
 

江戸文政期、美丈夫✕美人再び

 この先、幸せな日々が続くんだろうなあって思って終わった1巻。そんな訳ない、そうですよね、そうですよね。でも、表紙は見つめ合う二人。
 とんでもない新米画工の登場、いいですよねえ。しかもその師匠が為一先生!ってことで、「森羅万象目に見えるもので描けないものが在ってたまるか」にもすごくリアリティを感じます。単なる執着なんかじゃない、猿北先生の人柄が端的に表現されている気がします。
 そして、未来の自分たちのあり様を想像できない寅次に青天の霹靂!後妻の話。猿北先生が出所にならなかったとしても、いつかは当然湧いてくる話ですよねえ。あんなにも茫漠とした、辛い七年間を鉄三さんの助けもあってしのいできた八重辰なのに、再び別れを覚悟するなんて。本当に本当に八重辰の事を思ってる…。高輪での「一蓮托生」泣けました。八重辰も自分自身の幸せをつかむ事を肯定できたんだなあって。二十六夜待ちっていう設定も、ありがとうございます!!
 さらに!今回も、前掛して縁側に立ってるだけでかっこいい、美しい寅次。絽の着物なんか着ちゃって、ますます色気駄々洩れの八重辰。最後の描き下ろしの出会い茶屋の女の子の気持ち、みんな共感、ですよね。
 最後に、漢字は違うけど鉄三(蔵)さん、為一先生、こふで先生は葛飾北斎がお好きで、江戸文化もお好きになられたのかなって思いました。
 しっとり美しい、温かい物語をありがとうございました。北斎の還暦ってことで文政期かなって勝手に妄想してます。次の作品でも美しい江戸に浸らせていただければ幸いです。大好き!